June 16, 2009

オープンキャンパスでやらかした大失態と、収穫と、、



そういえば、今思えば異変を最初に感じたのは金曜の朝起きた時だったのだ。
前日の資料納品作業の筋肉痛だと思っていた痛みは、関節痛だったのだ。



そういえば、昨年のオープンキャンパスの時は、una-pinaちゃんがイカにあたっていた。
ムサタマトーク乱入の旗振り役だったのに、無念にも参加できなかったんだった。



そういえば、私は幼い頃、終業式の日に熱を出す子だったと母が言っていた。
確かに通信簿を母が取りに行ってくれた記憶は、一度のものではない。





おきなまろは、オープンキャンパス初日を迎えた13日(土)、高熱を出し、仕事を休んだ。


自分の部署が担当している、それも自分が担当している行事の、当日に休むなど、
あってはならないことである。



自分のうなり声で目が覚めたのは朝4時。
気付くと腹が内側からねじられているように痛み、吐き気がして、冷や汗がだらだら。
それからが地獄。 地獄絵図は省略。 熱を計ると38度1分。5年以上高熱を出していなかったので、戸惑う。
夜が明け、急いで竹林兄さんにメールで連絡。
昨年、una-pina嬢がお腹をこわしていたとき、「ごめん電話出れない、メールにして」という文面が来た、
その時の状況が手に取るようにわかる。


思えば前日の設営の時、朝から全身が痛くて、すべての作業がだるかった。
段取りは把握しているはずなのに、アルバイトたちへの指示出しにも頭がきちんとまわらない。
普段持てる重さのものが持てず、なにをしてもすぐに疲れ、慣れた筈の作業がすこぶるおっくうだった。
すべてを筋肉痛のせいにしていたが、この時から体調に異変をきたしていたのは間違いないだろう。

普段やたら丈夫なだけに、いざ本格的に体調を崩すとダメージは色々とハンパない。
冷や汗と涙を流しながら、オープンキャンパス担当者の自分が当日熱を出すという失態に、
ただただ情けなくて申し訳なくて、なのにやっぱり目先の腹の痛みが一番つらいのがさらに情けなく、
病院に行った方がいいはずなのに家から出ることが困難な状況で、もう諦めるしかなくて、
このつらさから逃れたくて、誰か私を殺してくださいと、弱々しく叫びながら泣いた。

何度目かの、睡眠に満たない睡眠から目覚めた時、夕方4時、全身の関節痛がひいているのを感じた。
自分の、執念のようなものを感じた。なぜなら気付くと熱だけは7度弱まで下がっているという驚異的回復力。
イモ虫のように床を這いながら翌日着る服を用意し、持って行く荷物をまとめていた。
夜には、携帯をにぎりしめ、ELKくんに翌日の任務の段取りをメール連絡するという…
死にそうな状況なのに、どうしてもオープンキャンパス会場を見ずにいられないのだ。


翌朝、目だけはシャキッと開き、入学センターに電話。
まだまだ下る腹を押さえつつ着替えをすませ化粧をする。りんごをむいてタッパにいれ保冷剤をセット。
おかゆのレトルトパウチとともに手提げに放り込み、財布に万札をつっこんで、タクシーを呼ぶ。
日曜診療の病院へ行き、はやりのインフルじゃないことを確かめる。
タクシーを呼び、処方されたばかりの薬を服用。「武蔵野美術大学までお願いします。」


ムサビに着き、守衛室に挨拶し、タイムカードを素通りして客のごとく入場してから、
ひたすらいろんな人に、すみませんでした、ご迷惑をおかけしていますと頭を下げた。みんな優しかった。
その後自分がどういうルートで学内を巡ったのか、全く記憶にない。おぼつかない足取りだったのだろうな。
ただ、道すがら会った人の顔、話した内容だけは全部覚えている。
オープンキャンパスの2日間で会いたいと思ってた人たちに、すべて会えた。嬉しくてるんるんだ。
裏事情でさんざん手間をかけた研究室の担当教授と助手に挨拶に行けたのも、胸のつかえがおりた気分だ。

私を訪ねて来てくれた研究室時代の元同僚、来場ついでに私を探してくれたひだまりさん、、、
今日行かなければ会えなかった人たちが、私と会えたことを喜んでくれて、幸せだった。


この日最初の食事(りんごとおかゆ)を食べたら、だんだん体力が回復してきて、ごく僅かながら地味に仕事をした。
にわか雨にぬれたアルバイトの学生たちが、最後の荷物を運びこんできて、
仕分けて倉庫に入れる姿を、しゃがみ込みながら見ていたら、なんだか涙があふれてきた。
あまりにも頼もしくて、自分が使い物にならない時になって初めてそれをまざまざと実感して、
やっぱりムサビの学生の力はすごいと思った。うちの学生、最高だよ。

どうしてこんなにみんなまじめにきちんと働くんだろう。
どうしてこんなにみんな色んな事をきちんと考えて生きているんだろう。
どうしてこんなにみんな優しいんだろう。
私にいっぱい、いっぱい嬉しいことを言ってくれるんだろう。
今日も、昼を過ぎた頃から、おつかれさまです、生きてますか?体調どうですか?またよろしくです、って、
メールが次々に来るの。もう、泣いちゃうよ私。こんなしょうもない私に、なんて心が広いんだろう。

だから大学で働くのがやめられないんだな私。
意識せずにがんばってきたことが、思ってもみない形で、とてつもなく美しい形で返ってくる。
イベントは、それを毎回確認するための、私には欠かせない人生の糧。




昨日、完治していないのに学校へ行ってふらふらしたせいで、もちろん今日も症状は治まっていない。
まともな食事をとれないので、体力の消耗した体が、まっすぐ歩く事を拒否している。
一日の大半を、寝て過ごした。この更新がおわったらまたすぐ寝る予定だ。


久しぶりに、こんなにひどく体調を崩した。熱を出して寝込んでも、2日で全快するのがいつもの私。
思い返せば、ここ2ヶ月半、たしかに疲労の蓄積する日々を過ごしていたかもしれない。

住んでいるゲストハウスで、人生観の変わるほどの事件が起きたのが3月末。
その事件に対応していかねばならないストレス満載の日々は1ヶ月続き、入学センターに入職したばかりで
まだ仕事の手際が悪いのもあり、家に帰りたくないのもあり、残業ばかりしていた4月。
この10年、関東から出ておらず、長距離電車を避けていた私が、いきなり2週間の間に新潟と松本へ出張に行った5月。
月に一度のかかりつけクリニックでの診療で、今月は新幹線と長距離特急に乗っちゃいましたと言ったら、
なんという画期的な!!大丈夫ですか!?と仰天していた医師。ひょんと行ってしまったようでいて、麻痺していただけで、
普通の人にとっては普通のことでも、私にとっては荷重がかなりのものだったのかもしれない。
また、入学センターはみんな知ってる人ばかりで、勤務地もムサビだから、慣れてるつもりでいたけれど、
4月から新しい環境になったことは確かなわけで、自分で気付かなかっただけで実は緊張の日々だったのかもしれない。

デザインの仕事こそ入れないでいたものの、体が丈夫なのをいいことに、何も気にせず、コントロールもセーブもせず、
ただ何事もなるようにしてきた結果、オープンキャンパスが現場始動にこぎつけたところで安心して、気が抜けたのだろう。
これは容易には回復しないだろうな。
反省する時間はたっぷりあったから、これでもかってぐらい反省して、痛い目をみた。
でももちろん、この2ヶ月半で得たものもまた大量にあったわけで、その得たものと反省とを今後の自分の動きに
生かしていくべきである。それでないと、たくさんの人に迷惑をかけたのになんだ!ということになってしまうから。


さいごに、今回私が生き地獄から早めに這い上がることができた物資を紹介しよう。
一人暮らしをはじめた人に、ストックしておくべきものの参考にしてもらえたらと思う。


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・スポーツドリンク500mlペットボトル1本 (とにかく一番重要なのは水分補給)
・水500mlペットボトル2本 (スポーツドリンクだけ飲んでると濃いから、水と交互に飲むべし)
・体温計
・ひえピタ (私は偏頭痛もちなので、普段から時々使うのである)
・おかゆレトルト (できれば2パックはほしいところ)
・果物の入ったゼリー (これも2つくらいほしいところ。私は桃入りが好き)
・栄養ドリンク (量が少なくて内容が濃いもの。体調が落ちてる時は量飲むのきつい。吐き気がなくなったら飲む)
・イヴとかバファリン等の解熱鎮痛剤 (頭痛や関節痛が楽になる。吐き気がなくなったら飲む。熱も少し下がる)
・土日診療もしている内科のチラシ (私は昨年、郵便受けに入ってたやつを何気なくとっておいた)
・ある程度の現金 (体調悪い時は惜しまずタクシーを使うべし)
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特に揃えておいたわけではないが、偶然これらが家にあったおかげで、私は死なずに済んだといってもいいだろう。
すべてをひとまとめにして、すぐ出せるところにしまっておくとよい。
災害時用の非常持ち出し袋より、活躍する可能性は格段に高いはずである。
いざ使用して、物資がきれるころには、かろうじて買い物に行ける程度には回復してるはずだ。

以上、おきなまろの一人暮らしにおける風邪ひき対策講座でした。お役に立てたら光栄です。


okina_maro@hotmail.com

Posted by okina at June 16, 2009 12:50 AM
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コメント

あっちゃあ…オープンキャンパスに変な習慣をつくっちゃったかしら…
お腹痛いの、ホント地獄だよね…指先は動かせても、マトモに喋れない感じ。
ちなみに、私はその後ずっとイカは生で食べてません。w

お大事にね!もうムリして動くの禁止だからね!!

Posted by una-pina at June 16, 2009 08:53 AM

おきなまろさん、お疲れさまでした。本当に大変でしたね。
雨も続くし、まだまだ本調子にならないでしょうが、お大事にしてくださいね。
次回、お会い出来る事を楽しみにしています。

Posted by ジャスミン at June 16, 2009 08:11 PM

>うなぴな

踏襲しなくていいところを…
来年は誰が…?
なんて、そんな縁起でもない予言めいた発言は慎むべきかしら。
私は食中毒じゃないはずだけど、体調落ちてると風邪も菌もウイルスもウェルカムになっちゃうから、
ほんと、今後気をつけます!もうあんな地獄は嫌だー
イカにも気をつけます!


>ジャスミンさん

ご心配かけてすみません!
完全復調までにずいぶんかかりました。
こんなの初めて…
今度、元気はつらつな時にぜひお会いしましょう!!!

Posted by おきなまろ at June 25, 2009 12:34 AM
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