›June 26, 2008

業務連絡

〔ムサビ日記ライターおよび、OB・OGライターの皆様へ〕  オフ会のご案内

ムサビ日記オフ会の連絡を、現ライターには大学メール宛、OB・OGライターにはmixiへ、送信しました。
すぐにチェックをお願いします。連絡先のわからない人が何人かいたので、(特にmixiにいないOB)
案内が届いていないという人は、PCメールアドレス(現ライターは大学アドレス)を、
 okina_maro@hotmail.com  まで送ってください。よろしくお願いいたします。

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›June 25, 2008

ちっちゃい子供に思う



友人の家に遊びにいって、畳の部屋で、2歳のちびちゃんと一緒にお昼寝した。
なんつうか、高校生くらいの時には考えられないような行動だ。遊びにいって寝るなんて。
赤子はほんとうにかわいい。何をするかわからない魔物なのだけど、力加減がわかってなくて力いっぱい殴られるけど、
私の持ち物を片っ端から荒らすけど、でも、やっぱかわいいからゆるしてしまうんだな。
まだ舌たらずで、私の名前をきちんと言えなくて、「んちゃちゃんっ」って呼ぶわけ。上目遣いで。たまらんよ。
外に出ればすぐ、「んちゃちゃんっ、だっこってー! だっこってー!!」(だっこして)というわけよ。
だっこしたらしたで、「あ!バスだー!」「わんわんだー」と暴れてね、それで10キロ以上あるからね、
20分も歩くと、手がしびれちゃうわけよ。翌日筋肉痛。でもゆるせちゃうんだよね。なんなんだろ、これ。



私はいとこ兄弟の中でも一番上の子で、昔から小さい子との関わりが多かったし、
バイト先にもよく赤ちゃんがきたし、だから新生児から小学生まで子供と接するのは好きだし慣れている。
そのせいか、ごく自然に子供とうちとけたり時には叱ったりしてる私をみて、いろんな人から、
いい親になるよーとか言われる。でもそれってどうなの? その時だけでしょ? 
ひとんちの子で、一時だけなら私だって余裕あるよ。それがわが子で毎日だったら、わかんないよ。
ちっとも想像つかないし、想像したこともないし。



ただ、ここ数年の私の周りのベビーブームをみているうちに、なんかこういう幸せもいいなとか思い始めた。
人の子の親となれば、弱っちい私でも細かいことウジウジ言ってられなくなって、
守るもんがあれば、いやがおうにも、ちったあ強い人間になるんじゃなかろうか、とも思ったりする。
実際、子供そだててる友人は、昔とはどんどん変わっていって、ほんとに強くなってるし。
そういうの、いいなって、うらやましいなって、素直に思えるようになった最近である。



でもねえ、現実には、保育園問題とかさ、とにかくいろいろ色々あるみたいでさ、話きくと大変なんね。
私は自分が家庭に入ってじっくり子育て、っていうタイプではないもんだから、そうするとほんと、絶対大変だね。
やっぱさー、こうなったらさー、しがないアーティスト(遅咲き)と結婚して、家が工房かなんかでさー、
幼稚園の送り迎えとかおべんと作りとか布団干しとか銀行いったりとかやってくれてさー、
私は外でばりばり働いてさー、ようやく遅咲きが花開く頃にはさー、私は第一線を退いて、
旅に出たりとかね、そういうのいいね。
なんて、思い描く妄想将来像は、同年代の友人に話したりすると、必ずザーッと引かれるから、
ブログにしか書けない。



okina_maro@hotmail.com




レッズサポ仲間のひとりが、
結婚するなら絶対レッズサポがいい、と言う。
そりゃ私だって、観戦スタンスが同じレッズサポがいいにこしたことないさ。
しかしねえ、そんな妄想話を繰り広げてる私たちは一生独身じゃねぇ? と苦笑して話は終わった。
でも、私は多くは望まないけど、やっぱサッカー好きであってほしい。
いや、別に好きでなくても、そこそこ興味があったりしてほしい。
テレビに向かって絶叫観戦してる私をあたたかく見守ってほしい。
子供にレッズのユニ着せても怒らんでほしい。
できれば時々スタジアム観戦いっしょにいってほしい。

ああ、結局多くを望みすぎだ。際限ない。 やっぱり一生独身コースかな。

Posted by okina at 10:15 PM | Comments [0] | Trackbacks [0]

›June 20, 2008

私の仕事というもの



「おきなまろさんほど、ムサビの職員と事務組織を把握してる教務補助はいないと思う」
昨日、りんらんさんが、こう言った。
確かに否定しきれないかもしれない。

それはひとえに、学生の頃から延々と広報でバイトをしていたからだと思う。
学校バイトをするだけで、職員のひとたちと関わる機会は多くなる。
それを何度もやってきてるわけで。オープンキャンパスだけで4回だ。
ほんとに単なるお祭り好きで、根っからの裏方人間だからやってるだけなんだけど。

また、うちの研究室は、教務補助の範疇を超えた仕事を多彩に行なうところである。
研究室の中だけの業務にとどまらず、事務との関わりが多い業務をやっている。
人の少ない研究室だし、それゆえ事務への出没頻度も高くなる。で、組織を覚える。必然。
そんなわけで、あちこちの部課室に知ってる職員の方がいるので、
仕事がやりやすくなってる部分があると思う。本当にありがたいことだ。



ただ、それでもやっぱり、働くってことは大変だな。
今日は、とんでもなく重くのしかかってくる仕事をひとつやった。
この申請をしたら、担当者がアンビリーバブル!!って表情をするのがわかりきっているものを、
てゆうか自分的にもわりとアンビリーバブルなものを、出しに行かねばならなくなった。
先生が出しに行けばいいのに、と内心思いつつ、いきなり先生もどうかなとも思いつつ。

担当の方は、バイトで何度もお世話になっていて、学内で会えば世間話はよくするし、
打ち上げで酔っぱらいながら話をしたこともあって、全然気張らなくてもいい方なのだけど、
今回の場合、そういう問題じゃない。まじで。
もうとにかく緊張して、嫌で嫌で仕方がなかった。でも仕事だから、行く。
案の定、仏の顔もアンビリーバブル。声が裏返ってましたね。
私だって、動揺してるし。もう倒れちゃいたい。
でも、とにかくやるしかないし。

悪いけど、教務補助ごときが独断でかなり状況説明したよ。
先生がぽいっと投げたものを、めっちゃフォローしたよ。
主張すべきところは主張して、学生のためならと思う自分の信念に基づく部分も言ったし、
でも、こっちの弱みというか、申し訳ないって部分もごまかさずきちんと説明して。
かけひきみたいなことやってられるレベルのものじゃないから。まっすぐ体当たり。



はたから見たら、きっとべつに全然大した光景じゃない。
時間にしても10分弱だと思うし。
でも私としては、今日はこの仕事が加わったために、ものすんごい疲れた。
実感のない金額、事情と現状、理想と現実。
あー、やだもう。
学生のためじゃなきゃ、やってられっか。

しかし、学生のためだと思うからやってんだし、てかそのためにこの仕事してんだし。
自分の職自体には疑問はないけど。



頭こんがらがってきた。


もうー



一番面倒なのは、教務補助には、最終的な「責任」がついてこないということなのね。
責任とるほどお給料もらってないし、責任とれるほどの仕事をしていないし。
でも、責任がないというのはラクでもあるし、責任とれないというのはとてもやりにくいって事もある。
どっちがいいのだか、どう考えればいいのか、さっぱりわからない。

さっぱりわからなくて、今日は疲れて眠いはずなのに、天気も微妙で重いはずなのに、
頭が妙に冴えて、ちっとも眠れない。まったくもう。



ただ、やっぱり自分の中でのひとつの指針というか、支えというか、主義というか?
たいそうなもんじゃないけど、大事にしてるものがある。
人に対して誠実に仕事をすること。
まあ、不器用でいつもいっぱいいっぱいだから、根回しとか手抜きとか差別とかそういう小細工は、
例えやろうと思ってももとからできないんだけれど、でも、やっぱりそこは譲れないでしょ。
きちんと接してくれる人には、自分もきちんと接しようと思うでしょ。
それです。
私はいろんな人によくしてもらってるから、自分の仕事がどんなものでも、
きちんとやりたいと思う。完璧にできなくても、自分のベクトルは100%それに向けたい。


今日も、ありえない申請なのに、丁寧に応対して頂いて、なんだか涙が出そうになった。
感謝というか、人間の幅をみたというか。
これからその申請が上に行って今後どうなるかとか、どうでもいいぜちくしょー
おっと、口がすぎたか?

もう、眠れなくてもいいや別に。



やっぱり私は人に恵まれてる。
忘れちゃいけない。




こんな夜もあるさ。



okina_maro@hotmail.com

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›June 17, 2008

手羽先の逆襲 〜 オープンキャンパスにて 〜



手羽さんにとっては、今日の日記がタネ明かしとなるだろうか。
今回のオープンキャンパスで行なわれたムサタマトークの、ラストの出来事。


それは、ムサビ日記元ライターの、una-pinaさんの発案を端に発する。
「手羽日記おつかれさまの花束贈呈でもやらない?」
という連絡からはじまり、調子に乗るタイプの私たちは、
相談しているうちにどんどんと事を大きくしていったのである。



なにせ、手羽さんの異動が判明してからオープンキャンパスまでが、ほんとに短い期間だったから、
飛び交うメール。すばやい判断。即決の嵐。
一番問題だったのは、現役ライターの連絡先すべてを手羽さんだけがにぎっているということ。
問い合わせたり、ブログのコメント欄でもちょっとでもあやしいそぶりを見せようものなら、
ぜったいに気づく昼ドラ系オトメン手羽氏ですから、つねに細心の注意をはらわねばならない。
まあ、あんまり集団で会場を占拠するのも迷惑な話だっつうことで、
連絡先のわかるライターに細々と声をかけ、貴重な休日のOGや、カラ出張中のOBなどがかけつけ、
当日会場でつかまえたライターを加え、計9人によって乱入計画が実行に移された


事前にこっそり連絡させていただき、もはや我々のグルである米山さんが、
ムサタマトークの終盤、話の流れをムサビ日記の方向へもっていく。
協力者より、その旨の一報が待機中の我々に入る。
おきなまろ、意を決して先陣をきり、勢いよく全員お揃いの仮面で舞台へ乱入した。



kamen2008oc.jpg

オープンキャンパスに来場された方は見覚えがあるだろう。
学内のいたるところでスタッフが着用していたマウTシャツの図案である。
卒業生ライターにして今回出戻りバイトのELK氏が考案し、
前日、人使いの荒い手羽さんの業務からやっと逃れられた夜、私も一緒に内職して作成。
基礎デ魂がフル回転。息ぴったり。暗号のような会話であっという間にTシャツの模様が紙に出力され、
ものすごい勢いかつ華麗にカッターを操り、すぐにできあがった仮面たち。
この仮面を、マウTを着用した人がつけると、ダブルフェイスになって、なおインパクト大。
そして、かわいい服にもスーツにも似合ってしまうという恐ろしい図案。


こんな一団が乱入し、会場が動揺して若干(いやかなり?)引いている中、
仮面効果で不思議と緊張しないおきなまろ、マイクを握ってしゃべるしゃべる。自分でもびっくり。
手羽さんは泣かなかったけど(そりゃ泣ける絵ヅラじゃなかったわな)、でもそうとうよろこんでくれたんだと思う。

だって、その後戻って仕事してる私にぼそっと、
「おきなまろさん、ありがとね」
と言ったのである。

説明しよう。
普段は手羽さんは私を呼ぶ時、名字呼びすてなのである。
でも、この時、あきらかに何年ぶりかに「さん」付けだったのを私が聞き逃すはずがあるまい。

みんな、大成功だ!!! 手羽室長はご満悦だ!!!!!




さあ室長、ひとつ忘れていませんか?
いや、室長なら気づいてますよね当然。イヤミじゃなくて、マジで気づいてると思うけど、

今回のオープンキャンパスで手羽先たるバイト、おきなまろとELKくんですが、
乱入のためにもちろん、



仕事さぼってました。


会場に来るOBとの、陰での待ち合わせ。
土壇場でuna-pinaさんが来れないという事態への対応。
現役ライターとの、段取りの打ち合わせ。
花の準備。協力者の確保など、いろいろやることがあってのう。
りんらんさんを探してさまよい、2号館でインフォメーションしてるバイト仲間に
「FALスペースはどこですか」などと聞くような、なんとも間が抜けた行動をとってみたり、
つまりけっこう仕事離れていたんですのよ。
実は裏シフトが存在したんですのよ。ほほほほーのほーーだ。
そのおかげで大成功だったわけだがね。




今回、この企画を聞いて、難色を示した人は誰一人いない。
もしかしたら場違いである私たちの、不器用な表現方法であるにもかかわらず、
多くの人がこの企画に協力してくれたことに際し、あらためて、
手羽イチロウという人がみんなにとってどういう存在なのかがよくわかった。
手羽さんに出会えてよかった。
ムサビ日記のみんなに出会える機会を作ってくださってありがとうございます。
多くの人に出会える機会を作ってくださってありがとうございます。
ほんとにほんとに、ありがとうございます。


そして、


これからもよろしくお願いします。


さぼってたことは偉大な手羽さんのその広いお心をもってみのがしてください。





【オープンキャンパスサプライズ企画 in ムサタマトーク にご協力くださった方々】



◆ムサビ日記のサプライズ企画を快く受け入れてくださり、しかも
 乱入のタイミングへ話の流れをもっていくまでの、完全かつ完璧なご協力をくださった、
○われらが米山ケンイチさん(これからはヨネヨネの時代!)


◆事前の相談から当日まで、何から何までお世話になりまくった、
○E沢姉さん(オープンキャンパスの真のボス!?)


◆ELK&おきなまろがバイトを抜ける時間を調整してくださったシフト番長、
○S藤さん(筋肉系バイトたちに愛される教室整備王子)


◆裏シフトに全面協力してくれて、我らの分の業務をフォローしてくれたバイト仲間、
○K本さん(貧血仲間にして空腹仲間にしてELK保存運動仲間)
○K野さん(マウT&作業着でスーパー行っちゃう)
○Y野さん(適度な手触りでついセクハラごめん)
○A川さん(合コンに誘われないオーラが出てる)


◆お花の窓口を快諾してくださった、
○守衛室の皆様(ムサビの守衛さんたちは最高。サバオが居着くのも納得。)


◆業務のフォローをしてくださった、
○H田さん(アクロバティックなことをして驚かせてすみません)
○W辺さん(仕事おまかせしっぱなしで申し訳なかったです。ファンです)
○E崎兄さん(今後ともよろしくお願いします。ふふふ。)


◆会場の状況報告と乱入のタイミング合わせにご協力いただいた、
○S江さん(若いのになぜか風格が重役級)
○K池さん(トーク呼び込み中、女子高校生に怪しい兄ちゃんと思われ逃げられる)


◆突然のお願いにも関わらず、乱入メンバーの集合写真撮影を引き受けてくださった、
○通りすがりのマウTのムサビ生(ムサビ日記知っててくれて嬉しかったです)


(◆)この企画発案者で、指揮をとるはずだったのにも関わらず、前日食べたイカにあたってしまい欠席の、
(○)una-pina(マジでかわいそうなんだけどね、ネタにでもしないとうかばれないっしょ)



◆そして、
○ムサビ日記を愛してくださるすべての皆様。


本当にありがとうございます。


かーっ  手羽さんの幸せ者っ!!!


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›June 15, 2008

最後の手羽先



オープンキャンパス1日目、大盛況です。
天気もいいし、明日もきっともっと盛況だろう。
もちろん、おきなまろは、今年のオープンキャンパスも手羽先である。
知らぬ間に、4月から決まってたんだもの。
ああ筋肉痛。
でも楽しいわ。
お祭り大好き。


しっかし、最後だというのに、相変わらず手羽さんは人使いが荒い。
通常業務のあとに、ELKくんとともに居残り仕事をもらってしまった。
なんでこんなに口答えの多いコンビをわざわざ使うんだろうねえ。
でも口答えしてても動いちゃうから、思うツボなんだろうなあ。
なんだか最後のような気がしない。
ほんとにしない。
ほんとに異動した後も、何かしら仕事が来そうな気がする。
来る。
きっと来る。
貞子。


今日、おそろしいことに気づいた。
「今、高校2年生なんですが、予備校はいつごろから行くのがいいですか?」
と、相談コーナーに来る人は、私よりなんと10歳も若いということに!
とうとうきましたよ。
「ひとむかし」という単位が。
私の受験の経験談とかなんて、もう遅れてるんだよね。
だって、ひとむかし前は、受験番号がまだ3桁だった頃だよ。
学科の足切りがあった時代よ。
視デのデッザンの入試をイーゼルで描いてた時代だよ。
ああ、諸行無常。
で、も、
おきなまろは、フレッシュマンをこころがけてますから、
相談に来る皆さん、今の大学もちゃーんと身にしみてわかってますから、
安心しておきなまろの胸にとびこんでおいで。
日曜日も待っています。


夜、あまりにも疲れていて、ムサビ日記OBに送るはずのメールを、
アドレスの名前が隣の、学部時代の友人に送ってしまった。
でも、ひさしぶりのメールで、飲もう、とかいう話になった。
私よりも歳が上の友達と話すって、最近なかったから、嬉しい間違いメールでしたとさ。
疲れても、悪いことばかりじゃないね。


okina_maro@hotmail.com




今日、ELKくんにつけられてしまった私の異名。
「森田さん」 ムサビ9年目だから。
「歩くインゴット」 見た目より体重の重い鉄の女だから。
これからもハチクロ街道まっしぐらの青春大学生活を送ってやる。

Posted by okina at 12:28 AM | Comments [0] | Trackbacks [0]

›June 06, 2008

悲しくも得意な絵



おきなまろ、高校の頃から、絵が下手なのがコンプレックスだった。
デッサンで評価が高かったのなんて、大好きな幾何形体の時以外にない。
大学に入ってからは、デザイン系で理論系ともなると、学年が上がるごとに絵をかかなくなる。
なので、みんな絵がへたっぴ。 それを笑いに変えるべく、絵心ゲームをよくやったものだ。
お題を出して、記憶をたよりに、その絵をみんなでそれぞれ描く、というやつ。
ミッキーマウスとか、サザエさんとかが、ありえない物体になるのがおもしろいのだ。
美大生といっても、そんなものだ。


私は、絵心ゲームではいつも優等生だった。
上手くかける方の優等生ではない。とんでもない方向へ行って爆笑を生む存在である。
「ピングー」というお題で、オバQを描き上げたという実績の持ち主だ。
どういう経緯でそんなことになったかというと、
まず、ピングーといえばペンギン、ってことで、つるっとしたシルエットの
輪郭をかいてしまったところが間違いだったわけ。ピングーは首がくびれてるのが正解なのに。
そして、確かくちばしのところが、けっこう厚かったなと思ったのが、たらこくちびるになった。
目はぱっちりしてたっけ、なんて思って、でっかい目にしちゃったのね。
それで足を適当にかいたら、あと毛が3本ないだけのオバQになっちゃったというわけ。
こいつ↓がそれを忠実に再現した絵である。


Q.jpg


ナイスでしょ?☆



そんなある日、わりと最近のことだが、「嵐の宿題くん」という番組を見ていて、
その日のゲストが絵が下手なことがコンプレックスだということで、
ゲストと、一番絵が下手な櫻井君と、絵が上手い大野君で、絵心ゲームをするっていうコーナーがあった。
よっしゃ、名人の私も参加してやれ、と思って、紙とペンを用意。
お題は「バッタ」。ふむ、生き物系で来ましたか。
ゲストと櫻井君は、やっぱりとんでもない絵になってて爆笑。
で、上手い例として大野君の絵が出されたけど、意外にも私は「甘い!」とTVに向かって叫ぶことになった。
どう見ても、本当に私がささっと描いたバッタの方が上手いのである。
一緒に見ていた虫大嫌いの妹がマジで引くほど上手いのである。

なぜでしょう。

それは、バッタをガン見して描いた経験があるからです。



うちの母は、挿絵の仕事をしている。母は極度の虫嫌い。
写真で見るのも絶対にだめ。虫が載ってる図鑑は閉じてあっても触らない。
そんなだから、ごくまれに虫を描かなければならない仕事が来ると、私に下請けに出す。
プライドとかいう問題など、虫を前にすればどうでもよくなるらしい。
私だって、決して虫が好きというわけではない。
ゴ○なんかが出ようものなら、憎悪に満ちあふれてきて、恐怖心を感じつつも退治へ向かう。
けれど、仕事を断れない母のためには、引き受けないわけにはいかない。仕方ない。

バッタを描いたのは、とある小冊子の、ある地方の自然の紹介ページで、
周辺に生息する生き物や植物をいろいろ載せるという部分。
草花や鳥などは母が担当したが、虫の絵は数点、私に回ってきた。
この時は、なんと水彩でカラーでリアルに描けっていうんですよ。
うわー、水彩なんてまともにやったことないっつーの。
しかもカラーかい!細密かい!それで虫かい!地獄だね。

でもがんばった。
その時のバッタの絵がこちら↓
虫が嫌いな人はとばしてね。




batta.jpg
©おきなまろ




なかなかのもんでしょ? やればできるじゃん私。
人助けと思って本気だせば、意外とできるもんじゃん。

で、この時がっつり見た経験があるから、バッタは上手に描けたわけだ。そゆこと。
絵心ゲーム、初の本当の優等生! いえい!!!



他にも何種類かのトンボやキリギリスを描いた。
そして、私の嫌いなコオロギまで↓




koorogi.jpg
©おきなまろ




うわぁぁぁ〜〜、気持ちわりい〜〜!!
よくこんなの写真じっくり見てかいてたよなあ。
でもまあ、このときはまだよかった。
園芸本の、害虫シリーズを描かなければいけないときが一番最悪だった。
モノクロだったのだけど、対象は、カタツムリやナメクジ、てんとう虫、カナブン、
そして、私が大大大嫌いな、イモ虫や毛虫まで!
ほんと、この時は涙が出た。何が悲しくて、毛虫の写真を図書館で探してんだか。
不思議と、作画中は、気持ち悪いと感じる度合いは半減する。
むしろリアルさを追求して、スクリーントーンを削ってカナブンの光沢や
ナメクジのテカリを再現することに全力を使ったりしてね。これぞプロ意識。
でも、ひとたびそれを提出して、本になってページを開いた時、
ぎゃっ!となって、おもわず閉じてしまった。
きもいよ!きもいよ!
ほんとにこれ、私が描いたんかい!?


美大生なら誰でも、こういう絵は得意だという分野がそれぞれにあるだろうと思う。
でも、私の場合それは悲しいことに虫なのだ。
ちっとも好きではない虫なのだ。できれば関わりたくない虫なのだ。
今でも、ナメクジが嫌いと話していた人の前でさらっとナメクジを描いたら、
あまりにもリアルすぎてマジで怒られたりしている。 損ばっかりだ。

もっと、素敵な絵をかけるようになりたい。

切実だ。



okina_maro@hotmail.com

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›June 05, 2008

雨の花嫁



久しぶりに海を見た。
9年ぶりくらいだろうか。つくづく私は山の子だと思う。
車窓から見える東京湾は、降りしきる雨で煙っていて視界が悪い。
それでも、その奥に海が広がっている感じがして、少しこわい。


そんな降りしきる雨の中、向かったのは、高校の友人の結婚式。
私の友人たちは、結婚はしても全然式を挙げないため、
友人の結婚式に出席するのは初めてのことである。



雨の日に嫁いだ花嫁は幸せになる、と俗に言う。
これは社交辞令的まやかしだと思っていたのだけれど、
その日の友人は、本当に幸せそうだった。
花嫁姿を想像していたときは、お姫様のよう、とか、
別人みたい、とか思うのかと思っていたけれど、
私の目に映った真っ白なウエディングドレス姿は、
ほかならぬ友人そのものであり、
それでも何かいつもとは違う空気をまとっていて、その感じは
うまく表現できない。言葉にすれば、きれい、としか言えない自分の
語彙の貧困さに、げんなりするばかり。



高校時代は、同じクラスの8人の友人といつもつるんで遊びまわっていて、
半ドンの土曜の午後は、必ず大宮や上尾にくりだした。
なもんだから、所属していた美術部は当然のごとく幽霊。
クラス替えがなく、3年間をともに過ごした仲間たち。
いつも肩ひじ張って生きている私にとって、高校の友人たちは、
数少ない、素の自分でいられる場所である。
滅多に会えないだけに、8人が集結し、
その中の1人が結婚するという日、本当に本当に、心から、良い日だった。

こんなにも、心が真っ白に洗われたことがあっただろうか。
式でこんなにも涙が出てくるなんて、思いもしないことだった。
高校の友人と会ったから昔の子供の自分に戻ったのかとも思ったが、
そういえば昔から私はかなりひねくれていたから、そういうわけでもないだろう。
何の邪念もなく、心から友を祝える、こういう幸せが体験できるとは思わなかった。
そしてこれを幸せと感じることのできる自分も、すてたもんじゃないかもしれない。
ありがとう、友人たち。
私は幸せ者です。


今どきの結婚式のくせに、引き出物だけは古風に激重だったけど、
帰りがけっこう手が痛くなったけど、そんなこと平気さ。
ちからもちでよかった。
えんやこーら。



帰りに手渡された小さな紅茶の包装に、ハートに羽根の生えた銀のチャームがついていた。
今回の新鮮な気持ちを忘れないようにと思って、携帯につけた。
私の携帯は黒だしレッズの赤いストラップがついててごついから、ミスマッチではあるけれど、
それもまた、私っぽくて、いいじゃないか。


これからも、人を大事に、出会いを大切に、生きてゆきたい。



okina_maro@hotmail.com

Posted by okina at 12:36 AM | Comments [0] | Trackbacks [0]