April 20, 2006

構内ズッコケ


嵐が去った午後、まだ風の強い中央広場を抜け、歩いてゆく私。
突然、持っていた荷物の袋が破れ、中身が落ちる。
それは風に舞い、周囲にちらばる。
呆然と立ちつくす私。
そして我にかえって慌てて拾い集める私。
すると背後から、「大丈夫ですか?」という声。
振り返ると、拾い集めた荷物を手に持った美しい人が、
周囲に花が飛んでいるような笑顔で私を見ている……


本当のことを話す。
研究室宛てに、重たい荷物が届いたとの連絡を受け、
豪腕おきなまろが出動。
段ボールに入れられた、やたら重い荷物を担ぎ、研究室へ。
途中、さすがの豪腕も手が疲れてきて、担ぎなおした。
その途端、なんと段ボールが重みに耐えられずに破れ、
複数の中身がドカンドカンと地面に落ちた。
近くにいた学生が、「だ、大丈夫ですか…?」と言って、
拾うのを手伝ってくれて、その一つ一つの重さに驚きの表情を浮かべ、
それが全部入った段ボールをまた抱えなおした私を見て、
また更に驚いたようだった。
その抱えた姿を、博士課程にいる知人が発見してくださり、
破れ段ボールから荷物を数個抜き取って、運んでくれた。
重い物を運んで手がわなわな震えたが、感動に心も震えた。
人の優しさと、段ボールの弱さを実感した今日。


okina_maro@hotmail.com

Posted by okina at April 20, 2006 10:28 PM
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