June 23, 2005

南方見聞録

昨日のこと。雨も上がり暇ができたので、買い物ついでに友人と
構内を散歩しようということになった。南へ行こう、と歩き出す。
我々の生息地は、学校の北東の端。暗い。暗すぎる。
友人いわく、「向こうには動物がいる。前はうさぎがいた。」とのこと。
滅多に行かない南側へ、秘密の花園目指して旅に出た。


着いてみると、いた、動物。やたら花が咲く向こうに、孔雀が。
仰天した。いやはや、日・油の人々には当たり前の風景かもしれないが、
学校の中に孔雀ですよ孔雀! あ、アヒルが普通に歩いてる…
カルチャーショック。自分、異邦人だなーと思った。

その横には、池。記憶を辿れば、前にここに来たのはなんと5年前だった。
あまりにも風景が違って、どこだよここ? と思った。藤棚なんてあった?
私のイメージでは、池の底は暗くて、鯉がうようよ潜んでいて、
誰かがひとたび麩でも投げようものなら、さながら鮭の川登りのごとく
生命感に満ち溢れたダイナミックな、というか若干きもちわるい光景が
繰り広げられたのだが、どうもその鯉も数が随分少ない。池もきれい。
月日の移ろいと、諸行無常を感じた。


5号館から4号館方面に歩いていると、友人が言った。
「うちらって、いかにも油の人じゃないって感じなのかな。」
なんか見られてる、というのだ。そりゃそうだろう。孔雀を珍しがったり、
池がこんなだったっけ?とか言ってるんだから、どう見てもよそ者だ。
おきなまろは、そういうところは肝が据わっているというか、気にならない。
目が中途半端に悪く、裸眼で周りがあまり見えないのも功奏しているのか。
学部時代、友人に「学校来る途中、前方で急にしゃがみこんで、じっと
 地表や花を観察しているおきなまろを発見して、あまりに怪しかったから
 そのまま他人のふりをして通り過ぎた」と指摘されたことがある。
一緒にしゃがみこんで地表について語り合ってくれればいいのにと思うが、
社会的常識を兼ね備えた人間は、そのようなことはしないのだろうか。
見られたっていいじゃん。「武蔵野挙動不審の会」とか作りたい気分だ。


そんなこんなで慣れない土地を道に迷いつつぐんぐん進んだのち、北方へ帰還。
ひんやりとした部屋にコーヒーの香りが、我が家へ戻った感覚を呼び起こし、
Macの前に座ると、画面の中の仮想現実が私を現実に引き戻すのであった。


okina_maro@hotmail.com

Posted by okina at June 23, 2005 08:50 AM
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