November 16, 2008
妹の話
私はよく、変態よばわりされる。
かわいい女の子がすきで、あの子がかわいいだのなんだのとよく口走るしさわりまくるからである。
もちろん、だれかれかまわずという訳ではなく、好みもあるんだけど、何なんだろう私…
と、思っていたが、今日、合点がいった。
ひとことでいえば私、シスコンなんじゃないかと。
それで、私の中に理想の女の子像ができてしまっているんじゃないだろうかと。
妹が、やたらかわいいわけね。
他人がどう思うかは知ったこっちゃないけど、私にとってはめちゃくちゃかわいいわけね。
私と身長差は6~7cm程度なのに、華奢で頭がちっちゃくて、ほんとすごく小さく見えるの。
目がくりっときらきらとしてて、笑うと顔の半分が分度器形の口になるの。
で、社会人なのだけど、一見すると高校生みたいで、その上天然でドジっ子で、
いつでも一生懸命全力疾走、だいじょうぶかこいつ?って感じに見えるのだけど、実は
とんでもなく頭がよくて、それこそほんとに私と血縁なのかと疑うくらい頭がよくて、
でもそんなそぶりもみせずにいつも冷静で強く出ず、そのくせとても芯が強く、
たまーに的を射たことをグサリと言うからとても説得力があって怖かったりして。
私、よく怒られるんだわこれが。まじでおそろしい。
ま、つまり私と真逆なタイプ。それだけに、ほんと、かわいいわけ。
うーん、ちっとも理由になっていないけれど。
今日、うすら残業をしていたら、18時頃に携帯に着信。
妹「もしもし? 今日ね、昼間友達の家で遊んでたんだけど、帰りみんなそれぞれこのあと用事あって、
夕飯さそったのに、ふられちゃったのうぅぅぅっ! 国分寺にいるんだけど、おきなまろ、今どこ?」
お「学校。近いね。一緒にご飯たべよ!」
妹「え! 今日仕事の日だったの!? わーごめん!電話しちゃって、、、」
お「全然! 全然いいの! 仕事なんて大したもんじゃないのよ(嘘だけど)! すぐ行くよ。」
妹「ありがとうっ! 国分寺混んでるから鷹の台行くよ。お店とか知ってるよね?」
お「もちろん! いろいろあるよ。駅で待ってて。」
てなもんで、ルンルンと鷹の台へ向かう。
さすがくいしんぼう姉妹、お店もすぐ決まり、注文。
お「なに食べる?」
妹「あ、タコわさ! タコわさーーーー! 」
あーかわいい。もう世界一かわいい。
最近は、時々実家に戻るときしか会わないから、余計にそう思うのだろう。
で、食後も、
妹「アイス食べたい…」
お「もちろん私もそう思ってるさ! よし、アイスのおいしい店へレッツゴー! おごってあげるよー」
妹「わーい♪」
とまあ、私よりも所得の高い妹におごらされちゃう、バカですよ、そうですよ、なんとでも言え。
妹と一緒に出かけたりすると、ほんとに楽しい。癒される。ペースが合うから楽。
見た目は妹とそっくりなくせに性格は私とそっくりな母とは、実家に帰るたびにプチ喧嘩をするのに。
ほんと、ありがたい存在だわ~。
妹が嫁に行く時は、きっと父より先に私が泣くであろう。
以下、おきなまろ妹に叱咤激励され元気になった今日の会話一部記録であるが、
姉バカ炸裂長文なので、たたんでおこう。
では、変態だけど皆様今後もよろしく!
okina_maro@hotmail.com
喫茶店での会話
お「忙しい時期は終わった?」
妹「うん、企画展終わったから。撤収は早いもんよ。おきなまろは今日残業してたの? 忙しいの?」
お「最近は忙しくないよ。なんか今日に限って夕食のメニューが思い浮かばなくて、とりあえず月曜の仕事をちょっと前倒ししてたの。」
妹「おぉ! じゃ、私の電話グッドタイミング? よかったー! 最近どうよ。仕事楽しい?」
お「そうね、色々あるけど、ほんと色々あるけど、でも結局は楽しいね、うん。」
妹「おしっ。」
お「でもなんか、楽しいっていうか、ほんとはラクなだけかもしれないけど。」
妹「おきなまろはさ、ほんと恵まれた環境にいると思うよ。周りの人にも恵まれてる。
ぬるいお湯につかったまんまムサビを出ないでいるのは甘ちゃんだとか思ってんだろうけど、そんなことで悩んじゃだめだよ?
ムサビがいい職場だっておきなまろちゃんとわかってて、選んでそこにいるんだよ。決してマイナス方向に動いてるわけじゃないよ。」
お「そう、そうよね。うん。ありがとう。ムサビはいいところなの、ほんとに。」
妹「そうだよ、なかなかないよ。うち博物館はすごくいい環境だけど、事務棟はホントやばい、あの暗いスーツ集団、こわいよ。
しかもさ、ガーッとフロアが全部つながってんの。で、広いのに妙にシンとしてて、気配殺してピリピリしててさ。照明まで暗いし。」
お「それやだね。『さっき○○課行ったらさ△△さん今日めっちゃデーハーなネクタイだった!』 『えーまじでー!見に行こー!』とか
そういう会話ができないじゃん。他の課について軽口たたけないなんて、きつすぎる。」
妹「まさにそう。開かれた空間で、心は閉ざされてんの。やだよー、余裕がないかんじでさ。」
お「というと教務補助は、『心に余裕、財布はピンチ』ですか。」
妹「ははは~ 基本給の低さはハンパないもんね。まあバイトでずいぶん稼いでるみたいだけど?」
お「いや、たしかにいろんなバイトは細々とやって、趣味・娯楽・交際費、くらいはまかなえてるけど、でも旅行いったりしないし。」
妹「すごい… バラバラなバイト収入をやりくりして充てていくんだ。そんな多方面に頭まわんない私。
それと、おきなまろはほんとすごいと思うんだけど、よく一人暮らしできてるよね。私は今の給料じゃとても無理だよ。」
お「えー? かるく私の倍以上はもらってるでしょうに?」
妹「そうだけど、それでもむずかしいよ? だって、まず家賃はかなりのウエイトでしょ? 光熱費込みったって、生活用品にかかるし、
おきなまろのことだから食費は削らないだろうし、あと医療費、年金、税金、保険、それに奨学金も返してるんだっけ?
うわー! 一体どこからお金が出てるんだか、ほんと謎! えらいよ、まじでえらいよ。そのワザ伝授してよ。数年後私もやる!」
お「ねー。なんかえらいね私。でも自分もどっからお金出てるんだかわかんな~い。全部自分とこから出てるのは間違いないんだけどねえ。
それでも家に帰るたびに、お母ちゃんにはいつも『自立しろ』って言われるんだけど。家を出てまで言われるとは思わなかった。」
妹「あはは、それずっと言われ続けるねきっと。私も言われるもん。時々『我慢の限界っ!』とかって。すぐ収まるから聞き流すけどさ。」
お「それそれ! すぐ収まるのに、私はなぜかいつも同じバイオリズムというか、感情が同調して一緒にキレちゃうの。聞き流せばいいのにさ。
こないだも売り言葉に買い言葉でつい、『もう絶対20代のうちに結婚して完全にこの家を出てやる!』って言っちゃったよ、どうしよう。
だいたい、結婚って自立? 」
妹「さあ、論点からして違う気がするけど(笑) ばかだねー、そこまで思ってもいないこと言っちゃって。」
お「そうでしょう? ほんと私しょうもない。結婚願望は大してないのに。
それよりも子供ほしい願望の方がずっと強いよ。この一見矛盾する感情なんなんだろ。女の人には時々わかってもらえるけど。」
妹「うんわかる。だって結婚はいつでもできるけど、子供は若くて体力余ってるうちに産んでおきたいって思うのは本能的なものじゃんきっと?」
お「なるほど! すごい、はじめてしっくりくる説明を聞いた… よかった私、変なわけじゃなかったね。」
妹「うん、だって子供かわいいもん。」
お「ねー☆ でもさ、私の今後の人生の選択において、しかもこんな生き方の私でよ? 子供を持つという選択って、あり? 可能なの?
今だって方向性が見定められてないってのに、余計にわかんなくなる気がする。それでどうにも動けなくなって鬱々とするのやだし。」
妹「それね、私も同じこと思ってたんだけど、最近ちょっと気付いた。物理的な制約がある方が、それに合わせて動くべき方向へ
動くことができるんじゃないかって。自分ひとりじゃないっていうのは足かせじゃなくて、原動力なんじゃないかって。」
お「ほーううぅ!!! つまり、真っ白な紙だけ渡された時より、お題とともに渡された方が、迷わず筆が動くということか!」
妹「そう!!!!! そゆこと!そゆこと! だからうちら、変に悩むことないって!」
お「うわぁ… なんかホント、心が晴れた。がんばろ。ほんといろいろがんばろ!」
妹「うんっ! ところでさ、さっきひいてたおみくじだけどさ、愛情運のとこどうだった?」
お「えっ? えっと、『恋愛運は曇り空』 … おい!!!」
妹「げっ、私もなんかひどい。結んじゃお!」
お「私、占いのたぐいって必ず仕事運が最強で、恋愛運は… ってなるんだよね。」
妹「……。 いーのいーの、占いは一瞬の娯楽! このアイス超おいしいねー♪」
お「ねー!おいしいねー♪幸せー」
めでたしめでたし。
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