2007年09月24日

ベスト・ワン

手元にウィリアム・デイビス編『ベスト・ワン事典』(社会思想社、1982)という本があって、イギリス人のウィットに富んだ面白いもので、一部を抜き出すと「禁煙法のベストは自分自身の地位を高めることである。なぜなら上流階級では他の階級より喫煙家が少ないからだ。」


美術、ビジネス、政治、文学、軍事...などいろいろな項目について、それぞれ一流の評者がベストを選んでいて、例えば「文学」の項目はアンソニー・バージェスが評者をつとめているけれど、日本の小説のベストは谷崎潤一郎の『瘋癲老人日記』になっている。ふーむ...


スポーツの項目を見ると、レスリング選手のベストは「要するに負けたことがなく、186戦のキャリアを有するどう猛な日本のフェザー級選手、渡辺長武」
渡辺長武は引退後、20数年を経て再びオリンピックを目指したが国内予選で敗れ、無敗の記録は潰えてしまった。また、現在では史上最強のレスリング選手はロシアのアレクサンドル・カレリンということになっている。


とまあこんなことを長々と書いてきたのも、吉田沙保里の世界選手権5連覇のニュースを見たからで、北京オリンピックまで無敗を目指すということもあり、今後吉田が渡辺やカレリンにどのくらい近づけるのか期待したい。

Posted by phonon at 2007年09月24日 08:53
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