›2006年09月06日

リッチでなければリッチなものはつくれないのか

一時期、新宿ゴールデン街というところで飲んでいたことがあって、その頃ゴールデン街では酔って階段を踏み外して大怪我をしたり亡くなる事故が何件かあって問題になっていた時で、ある夜、3階の階段の滑り止めに足を引っ掛けてそのまま1階まで転げ落ちてドアを突き破ってコンクリの地面で止まった。近隣の店から人が飛び出してきて、流しのおじさんやらが上から覗き込んでいたけれど、不思議なことにかすり傷ひとつなく、着ているスーツにほころび一つなかった。


ゴールデン街は不思議なところで、画家、漫画家、演劇や映画やテレビ関係者が集まっていて、成功した人も成功しなかった人も肩を付き合わせて安い酒を飲んでいる。


とまあ、こんなところから「リッチでなければリッチなものはつくれない」と書き遺して世を去ったクリエーターの話に持っていこうとしたけれど、仕事やら何やらとばたばたしていて頭が働かない...

さて、音量子ブログは今日が最後です。これまで読んで下さった方々に感謝いたします。約1年続けてきましたが、内容はともかくとしてコンスタントに書き続けられたことにほっとしています。


通信の書き手はらでんさん1人になってしまいますが、今後のご活躍を期待します。僕自身は新たな美術探求を開始します。


では、ムサビ通信のみなさん、またどこかでお会いしましょう。

Posted by phonon at 23:08 | Comments [3] | Trackbacks [0]

›2006年09月02日

古都で何を見るか

京都、奈良に何度も行って、拝観券とか入場券はほとんど残してあって、それを大学ノートに貼付けたら3冊分になった。
そのノートをあらためて見返してみると、ものすごく大雑把に言って、仏教彫刻と建築を見るのであれば奈良、庭と工芸を見るのであれば京都という感想を持った(当然のことながら、例外はある)。


一時期、庭に惹かれて集中的に見て回ったけれど、あらためて考えると、僕自身は禅寺よりは仏教彫刻により魅力を感じていることが分かった。和辻哲郎の『古寺巡礼』の影響が多分にあるし、土門拳の写真の影響もあると思う。


旅行に出かける前、迂闊だったけれど奈良国立博物館の本館がリニューアルされていることを知らなくて、地元のポスターを見て足を運んだけれど、仏教彫刻の名品が数々あって、驚くとともにいい旅が出来たなと思った。この名品展が常設なのか時期を限ったものなのかよく分からない。今、博物館のホームページを見てみたけれど、詳しいことが載っていない。なぜだろう?



Posted by phonon at 20:35 | Comments [0] | Trackbacks [0]