2007年06月26日

「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」

東京国立近代美術館「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」を観た。
「知られざる全貌」とはちょっと大げさで、たとえば展覧会と同名の写真集"De qui s'agit-il?"を見れば、カルティエ=ブレッソンの全貌をそれなりに知ることができる。


写真家本人も述べているように構図が重要で、いわゆる古典とよばれている作品は構図の面白さに依っているように思う。しかし、その後いろんな人がまねをしてしまったようで、今見ると新鮮さに欠けるけれど、発表した当時は人々に驚きを与えたろう。


日本をテーマにした作品がいくつかあって、大徳寺大仙院の写真は、庇と建物で庭園が縦長に切り取られたもので、ちょっと日本人には思いつかない構図と思った。同じようにユニークなのは団十郎の葬儀の写真で、喪服のすすり泣く女性群像がアップで撮られていること。キャパが撮った写真、戦死したイタリア人少年を嘆く女性群像を思い起こした。

Posted by phonon at 2007年06月26日 19:32
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