2006年06月18日

横浜散歩

交換レンズが届き、カメラバックなどというあほなものも購入してスタンバイしていたけれど、今日も生憎の雨だった。
雨の日はそれで景色がしっとりとぬれて良いのだけれど、日がかんかんと照っている日に街中を歩き回って、ちょうど日が傾きかけたころ、鮨屋か焼鳥屋に入って、汗をかいた体をつめたいビールでいたわってあげようと思っているので、やっぱり雨の日は都合が悪い。


横浜散歩を題材にしたエッセイはたくさんあると思うけれど、いちばん著名なのは司馬遼太郎の『街道を行く』シリーズにおさめられたものだろうか。山口瞳の『酔いどれ紀行』の一編も面白くて、ドスト画伯と6泊7日で写生の旅に横浜へ来る。
知り合いのバーの女性が2人からんで、夜、山下辺りを飲み歩いたあげくおかまバーに行く。山口瞳は若いMにいれこんでしまうのだけれど、それに他のおかまが怒ってしまって「Mなんて大っ嫌いだよ。あんた、このまま帰れると思うのかね」とすごまれるところは何度読んでもスリリングだ。


Amazonで調べて本の表紙を載せようとしたら、検索しても出てこない。絶版になってしまったか。『酒呑みの自己弁護』など面白い本を書いているのだけれど、物故してからずいぶんと経つから、世の中から忘れられはじめているのだろうか。

Posted by phonon at 2006年06月18日 13:21
トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.musabi.com/blog/mt-tb-musabi.cgi/5409

コメント

「酒呑みの自己弁護」「酔いどれ紀行」いずれも、オンデマンド本なら出てるみたいですね・・・。

横浜に住んでもう10年以上にもなるのに、今だ決まった場所しか知らない私です。道案内をしてくれるこれらの本をたよりに、ぼちぼち巡ってみようかな。

Posted by キョウコ at 2006年06月18日 22:48

キョウコさん、はじめまして。

オンデマンドでは出ていますか。
山口瞳はかつての売れっ子作家でしたけれど、本業の小説ではあまりインパクトがなかったような気がします。といっても、僕はきちんと現代小説を読んでいるわけではないのですが。

「酔いどれ紀行」を今日ざっと読み返して、「長崎、はれるや」とか小樽の章を読んでみて、ちょっと出かけてみたいと思いました。

Posted by 音量子 at 2006年06月18日 22:59
コメントしてください




保存しますか?