2006年10月15日

籔内先生の講演会

予告どおり、行ってきました。
一橋大学の小平国際キャンパス(ただし大半が寄宿舎)ということで、去年の今頃小平野外アート展のポスターを貼りに言ったときのことを思い出し、また構内の生協の学食で食べていこうと思ったら…日曜は定休日でした。
結局困ったときのマック頼み。ああジャンキーから抜け出せない。

気を取り直して、2時からの公演の話を。
会場に入ったら高齢率9割。しかも見た目教養がある感じで、実際に後での質疑も実のあるものでした。21歳の坊主は場違いっぽかったです…ダメ美大生。
(籔内作品は般若心経の本でチラ見しただけってのは内緒です。しかもその本買わなかったし…やっぱりダメ美大生)
一人勝手に凹んでいるうちに講演会開始。平櫛田中彫刻美術館の館長さんが挨拶したあと、いよいよ籔内先生のありがたいお話が始まる。
最初の10分くらいは図録どおりでちょっと堅いなー、と思ったのですが、それから後は籔内氏の朝山LOVEパワーで(笑)ところどころ笑いながらも楽しく勉強になる話しでした。
大阪出身のせいか、ジョークを言うときに笑福亭仁鶴みたいなイントネーションになるのが面白かったりとか(笑)。
いや、話もきちんと聞いてましたよ。
三越の天女(まごころ)像、実はポリビニール系の樹脂で塗装したというのは面白かったなぁ。この色なら天然素材で着色したでしょ、と思い込んでいました。
(百貨店は蛍光灯の紫外線など美術品にとって苛酷な環境にあるので、古来の「ニカワ+顔料」だとすぐにはげてしまうらしいです)

公演は1時間足らずで終わってしまったので、後は質疑応答の時間に。
そしたらここでも笑いが。
籔内先生の知り合いでもある三越の現役社長さんにちょっといじられたり、かと思えばこれまた知り合いの大学生らしき男性(おそらく東京芸大の学生)にも質問され、知り合いに監視される中で先生はかなりやりづらそうでした(笑)。
でもまたここでも思いがけない収穫があったのでよかったです。
(思いがけないって、自分が美術をきちんと勉強してないだけですが。汗)
例えば、日本の百貨店は骨董品の取り扱いの流れで美術商をしてたりするけど、欧米のデパートではそんなことはしないと驚かれる、日本は百貨店が文化を支えるという国際的にも面白い環境があるんだと。
(といっても、すべてのアートが百貨店に流れるわけではないんだろうけど)

あと、気になったのは「朝山が今まで評価されなかったのは、戦争で初期の作品がアトリエごと燃えてしまったから。もし今でも多くの作品が残っていたら、近代彫刻の流れが違っていたかもしれない」という話。
それを聞いて、自分は日本建築史で先生が紹介した、芸大の建築科の先生の言葉を思い出しました。
(孫引きですみません。しかもあまり忠実に再現できてませんし、発言した先生の名前も思い出せてません)
「原理主義は何も生み出さない、破壊してばかりだ」

戦争もある意味原理主義といえますしね。「それも運命」といってしまえばそこで終了ですけど。
そういえば日本から見て西にある国で、「ただの石」といいつつ石仏を爆破した人たちがいましたっけ…ちょっと話がずれますか。


あと、今回の講演会で個人的にヒットした言葉があります。

「芸術に普遍性なんて無い。好き嫌いなんだ」 by籔内佐斗司

芸大の先生なのに(だから?)、結構爆弾発言しちゃった気がします(笑)。
でもこれもある程度は正解でしょう。
朝山も、天女(まごころ)像を作ったころにはモダンアートの波が来ていて、結局正当な評価が遅れてしまったとも言ってましたし。


今回の講演会で、結構な間放置プレイだった自分の中の芸術畑が、やっとこさ、やっとこさ草むしりが入った気がします。
でもまたもとの荒地に戻りそうな気が(汗)。精進せねば。





Posted by akaiwa at 2006年10月15日 22:45
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