›2007年12月14日

4・表現したい人のためのマンガ入門(しりあがり寿)

久しぶりの読書マラソンだ…卒業までに10冊行かなかったらどうしよう(汗)。

それはともかく、今回はここでもチラッと紹介した本を。


表現したい人のためのマンガ入門 (講談社現代新書)
表現したい人のためのマンガ入門 (講談社現代新書)しりあがり 寿

講談社 2006-07
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手に取った理由:
ためしに買って読んだアックスで紹介されてた。

読後感:★★★★・(4)

軽く感想:
しりあがり寿は、やはり「デザイナー」なのだと思う…と言い切るのは乱暴ではあるのだが。
新書だからかもしれないけれど、「雑誌ごとのプレスコードが〜」とか、「漫画の消耗戦が〜」とか、割と「オトナ
の事情」にページを割いている。
それはやはり、現代社会において漫画は「売るもの」だからであろう。
「売るもの」は、「売れなきゃ生き残れないもの」だから、そのための対策を練る人が必要である。そういう意味での「デザイナー」なんだなと思った。

一方で、筆者が漫画を描くにいたるまでの思考と経験についてが丁寧に回想されている。
ある時代・ある国・ある地域に存在した「アーティスト」の、人生を凝縮したものとして「漫画」が生まれていくのだと感じた。
時代とともに変化する漫画、漫画とともに成長していく作者。
「作品」としての価値は、作者の人生とともにあるのだとも思った。

この本は「マンガ入門」とあるが、その言葉が意味するものは「漫画絵そのものの描き方入門」ではなく、「漫画を世に送り出す作家としての心構え入門」だと、私は考える。

漫画に関しては一杯話したいことがあるけど、長くなりそうなので続きは別エントリーで。



›2007年07月14日

3・国勢調査を調査する(山本勝美)

国勢調査を調査する
国勢調査を調査する山本 勝美

岩波書店 1995-08
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手に取った理由:
きっかけは忘れたが昔読んだことがあって、日本国憲法の期末レポートを書くに当たって読み直してみた。

読後感:★★★☆・(3.5)

軽く感想:
「調査する」というよりかは、コテンパンにたたいています(笑)。
一方的な気もするけれど、小冊子だからそこは突っ込むべきことではないのかな。

「建前の数字」を決めることって結構重要だってことはわかるんだけれども。
理想と建前の大きさの割りに、結構雑で脇の甘い調査方法。
建前を守るどころか失うものも多いんじゃなかろうか。国家にとっても国民にとっても。

ここ2〜3年で個人情報の取り扱いの問題が多発したけれど、95年に発行されたこの本はそれをきちんと見据えてたと思う。
少なくとも、調査反対派の理論をまとめられたのは大きい実績だと思う。

本の内容が一派の主張っぽい感じもあったので★を少なめにしたけど、割と読んでおくとこの先の時事ネタがいっそうリアルに感じられそうな予感。

昔ながらの賄いつき下宿をやっている知り合いの話ですが。
「住民票を移さないまま上京して、ある家の一室を間借りしている」というケースの取り扱いについて、
大家さんも知らなかった上に、調査員さんもいまいちルールを理解してなかったらしい。
そのため2年前の調査のときは、下宿人用の調査票を受けとりわすれたとのこと。
(本来なら住民票よりも現実的な住居を優先するみたいです。ホームレスの人にも調査票は交付されますし)
 
 
 
というわけで、今度「平成17年度の人口」を見かけたときは、頭の中で5人分足し算しておいてください。
いや、5人じゃすまないかも、全国的に見ると…(汗)。




›2007年06月23日

2:切っても切ってもプラナリア(阿形清和・文、土橋とし子・絵)

相当放置していた「読書マラソン」を再開。
でも次のエントリー予定は未定。


切っても切ってもプラナリア
切っても切ってもプラナリア阿形 清和 土橋 とし子

岩波書店 1996-12
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手に取った理由:
プラナリアが切断されていく様に自分の精神状態を無理矢理こじつけようとしていた時期があった(オイ)。

読後感:★★★☆・(3.5)

軽く感想:
生物の教科書の定番題材「プラナリア」。細胞の再生の実験でよく使われるそうです(自分はやったことは無いが)。
勉強の中身自体は高校レベルで難しいのだけど、この本は「切っても生えてくる」というところに重点を置いて、
小学生でもわかるように、でも深く掘り下げて説明してくれています。
絵本の出来も「傑作」とまではいかなくても「秀悦」だと思う。ちょっと字が多いので、読んでいて疲れる子が出るだろうけど。
またキモかわいいものが大丈夫な人なら楽しめるはず。ずたずたに切断された写真とかあるけど(苦笑)。

欠点を挙げるなら…カラー写真がほしかった。
イラストはとてもかわいいけど、やっぱり科学絵本としては写実の資料がほしい気がする。
(自分がプラナリアの写真を探してたからこう思うのだろうけど)
★を4個あげたかったけど、その部分でマイナス0.5です。

プラナリアの動画を検索してたら、大阪府の茨木市教育研究所の第2土曜科学教室いい感じの資料を発見。
(写真をクリックすると動画が見れます。気持ち悪いのが苦手な方はご注意を)
プラナリアって割とマイナーだから、真上からの図しか見つからないんだよね。
実物を捕獲することが出来ない自分にとっては、立体感のある動画を見れてよかったです。


それにしてもこの科学教室、たぶん小学校の週休2日制対策で出来たのだろうけど、
HPで見る限りでは割とレベル高いことをやってる…茨木市すげえ。
やる気の無い自治体は月1開催でもここまでガッツリやらないと思う。


同じ月1開催で遊び+美術のちびくろも、負けてられない。
いや、別に競ってるわけじゃないけど。




›2007年03月21日

1:低度情報化社会(コモエスタ坂本)

今から岩間の分校に行ってきます。
なので今年度の更新は今日が最後になるかな?
と思ったけど、モブログの設定をしてあるのでおそらくもう2〜3回投稿することでしょう。

赤岩は結構な携帯電話中毒者です。
分校に行ってまでミクシィやってたりします(汗)。
数日前まで定額制度が出来ない機種だったので、何度もパケ死しました。

もうだめですorz

なのでこんな本を読んでみました。気休めになるかもしれないと思って。
まだ7割くらいしか読んでないので中途半端なレビューになってしまいますが、個人的事情でいま書いちゃいます。


低度情報化社会 Ultra Low-level Information Society
低度情報化社会 Ultra Low-level Information Societyコモエスタ 坂本

光文社 2006-10-24
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starIT技術者から見た情報化社会・格差社会批判の書
star古き良き時代のパソコンユーザーなら共感できるかも
star現象を定義したことには評価

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購入理由:中度のネット依存症だと自覚しているから。

読後感:★★★・・(5段階中の3)

軽く感想:
乱暴なまとめ方だが、結局ネットに依存してると、情報のよしあしのわからないバカになっちゃうのね、ということであろうか(本当はもっと濃い話であるが)。
こういう論は(あくまでも赤岩のイメージだが)頭が固くて保守的なおじいちゃんが言いそうなものだが、この本の著者はウィンドウズ以前から活躍しているバリバリのIT技術者である。その分、現場の人間なりの現状批判が、実例を交えて出来ていると思われる。
ただ、(著者自身も後書で触れているが)論がバラバラになった部分もあるので、まとめをもっとがんばってほしかったような気がする。また著者自身が持論に若干酔っている感もあるが、それは本をそこまで読んでいないから感じる違和感なのだろうか…。
ただ、言葉だけ先走っている感のある「このごろ流行のWEB2.0」とやらに、ベテラン技術者なりの「渇!」を入れたところは共感できる。
この本ではその「渇!」を受けることを目的に読むことにして、もっと踏み込んだ論は続編に期待することにする。

ということは。

このムサビコムも「低度情報」で終わってしまう危険性もあるわけで。

自分も「いち彫刻学科生」として、読者に有益な情報を提供できているかはまったく自信がなくて。

そもそも自分はアトリエにきちんといるかが疑わしい人間で。

でもブログ上では「善き彫刻学科生」の役を演じているのかも知れなくて(滝汗)。

下手すると、ムサビコムを書き続けるためにムサビ生をダラダラとやっている可能性も否めなくて(爆)。


うん、どうせ「低度化くん」なら、それなりにたわいもないことを垂れ流し続けるしかないのか。
なので、赤岩日記はあまり「よい例」として受け止めないでください。

…言い訳の書き逃げ。

↓こんな日記でも価値があるのだと思っていただければワンクリックを




›2006年09月15日

0:「読書」が足りない!!

「活字」からは離れていないが、「読書」はしていない。
自分の悪いところはそこかなぁ、と最近思うようになりました。

活字を眺めるのは好き。でも「読んで」いるかというとちょっと怪しい。
小学生時代は、暇になると地図や電話帳をひたすらめくっていました。
中学3年のとき実家にパソコンがやってくると、インターネットでひたすらリンクの青い文字をクリックしていました。
塾に長く行ってたせいか、受験案内をやたらと読んでいました。
今でも、説明書とかを「眺める」のをついついしてしまいます。

自分にとっての「活字」は、情報収集のためのものでした。

やたらと知識を得ることに一種の快感を覚えてました。
知ったかぶりする自分を、頭がいいと勘違いしていました(汗)。
頭の中の知識を回転させて、自分の世界で花開かせることが趣味になりました。
やたらと言葉を並べることで、たくさんの情報を動かせていると錯覚していました。

が、それは結局「脳内完結」という名の井の中の蛙であったと、最近気づきました。

そして、自分には有機的な体験の積み重ねが足りないと思うようになり、現在進行形であせっています。
年相応の教養と判断力がない、と。

で、自分改革をしたくなって思いついた策が、「読書」でした。
やたら言語化したがるのにボギャブラリーが貧弱。
聞きかじりの知識ばかりで系統化された教養になっていない。
その上物事が中途半端になりやすい、根性なし
なので1冊、また1冊、最初から最後まで読む経験を積み重ねていきたいなと。


活字だけでは偏る気もするけど、やらないよりかはましだと思うからいざ実行。
コンプレックスだけで終わりたくないための読書マラソン。
目標は、卒業までに最低50冊、できれば100冊。

以下、(余計な)補足を。

「読書マラソン」という単語は、自分の場合中学のときに見た某高校の学校案内で知りました。そのことを思い出してやり方の参考にしようとHPをみてみたのですが、詳しい説明はありませんでした。確か読書用の専用ノートを配布していたはずなのですが…。

で、ヤフー検索をかけてみたら、全国各地の大学生協のHPがヒットしました。
どうやら生協全体で大学生に本を読ませようと運動しているようです。
大体ルールはどこも一緒で、書籍販売用のPOPを10枚書く毎に割引券をプレゼント、50枚や100枚になったらもっと豪華な記念品がもらえる、という感じです。
いいなぁ、生協のある大学は…(ムサビはないんですよ)。

参考までに東工大読書マラソンHPを。色々な大学生協のHPの中で、特設サイトを開いている上に内容が結構充実していたので。

ムサビコムの赤岩日記でも生協方式に近いやり方でやってみます。
10冊ごとの特典は…リッチに外食して、そのときの画像をアップするとか?(いらんいらん)


今日はとりあえず予告まで(読んでないのかよ)。



Posted by akaiwa at 23:54 | Comments [0] | Trackbacks [0]