2008年05月17日

棒読みの懺悔文

いまちょっと制作で行き詰ってしまっているから、というのは簡単で格好良く聞こえるけれども、
いつまでたっても作品が姿を現さないのは総て自分の実力のなさが原因なんだから。
 
 
そんな言葉は嘘も同然。
 
 
「ごめんなさいしっかりやりますこれからちゃんとやりm(ry」

という棒読みの謝罪会見ばかりを繰り返す、そんな生産的でない日々を送っても仕方ないのに。

 
学校、教職、ちびくろ。
 
「脱落できなさそうな雰囲気に身を置く」という既成事実で何とかやってきた3年間。
惰性になってもとりあえず最後までは続ける、というのが良くも悪くも自分の特徴なのだけれども。
三つとも続けたこと自体を後悔はしていないのだけれども。
 
 
「学校」という世界・環境・体制に自分を縛り付けすぎたことにいまさら閉塞感を覚えだして、
でも今すぐ全部を投げ出して外に飛び出すための知恵も勇気もないから、だらだら従順ごっこ遊び。
そもそも、ギチギチの亀甲縛りにしたのは自分自身なのに。
目上の人にいいこいいこしてほしいための、ひとりSMプレイ。
 
 
そんなの、大学で求められていたわけではないのに。
 
 
彫刻学科を選んだのは、まるで「天の神様」を唱えるのと同じレベルだったかもしれないし、
かといってとりあえず物事に没頭できるほど自分は容量はよくないし、
卒業の年になって「やっぱり立体は苦手かも…」と言う始末。
受験の段階からわかってたかもしれないことなのに。

さらにここでは「かも」というのがポイントで、
彫刻に没頭したわけではないから学習的絶望感にさいなまれているわけではなくて、
中途半端な状況でいじいじしているだけだから、自分でも面倒臭い。
 
 
そこでなんで「彫刻」からすぐに離れなかったか。
 
 
単に自分がケチ臭かったから。
平面より立体のほうが優れているなんて、自分勝手に思い込んでいたから。
 
 
漫画やアニメなどいわゆる「2次元文化」に没頭していたこともあって、
3次元の世界から離れたら「負け」だと思い込んでいたから。
…むしろ優越感を感じていて、他の人を見下していたかもしれない。
 
 
「ファインアートこそ表現の真骨頂」なんて、他分野の方に失礼な考え方を思い込んでいたから。
…展覧会に行っても、すでに確立しつくされた権威を再確認するだけだったのに。
 
 
「自分はまだ本気を出していない」なんて言い訳をして、無駄に時間稼ぎをしてばかりだったから。
転科や休学、ましてや退学なんて親に言うのが怖くて面倒だったから。
 
 
現状維持をできない自分が「逃げ」に走っているようで、認めたくなかったから。

今頃になって、惰性が一番の逃げだと実感したけど。

 
こんな日記でだらだら愚痴って、
スランプっぽい自分に陶酔したりして、
みんなの注目を集めようなんてしている場合じゃないのに。
 
布団に入ると、一人きりになると、
自分を悲劇のヒロインに仕立てたお話を思いついてしまってばかりで、
なかなか起き上がれなくなってしまう。
作っていることより、頭の中の世界のほうが楽しかったりもする。
それでいて、「ものづくりをする人」のフリをして、おまけに美術の教育実習に行くことにもなっている。
 
 
ビバ、脳内完結ワールド。
決して現実社会に出現しない、独りよがりの大冒険。
「彫刻」から遠いところで自慰に耽って死ぬがいい。
 
 
 
 
絶対に締め切り過ぎれば熱さを忘れるはずなんです。
 
わかりやすいくらい単純に制作から逃げているんです。
 
でもいわせてください。
 
いつものことですけれども。
 
言い訳なんですけれども。
 
負け犬の遠吠えなんですけれども。
 
 
 
「彫刻が苦手です」
 
 
 
いいこいいこでいたかったから。
ムサビの看板を(勝手に)背負って日記を書いているから。
親しい友人にはちょくちょくこぼしていたけれども、
コレを公の場で言うのをためらってました。



Posted by akaiwa at 2008年05月17日 05:49
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