2010年04月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

最後に

これまで1年間お付き合い頂き、ありがとうございました。


実は、私はムサビ通信卒業後は通学の大学院に進学希望で、
編入して2年間は、そのためにごそごそと動いていました。
大学院に行ったら、「美大日記」デビュー(笑)と、捕らぬ狸の皮算用。

しかし、現実はそう甘くはなく、今年度の進学は断念しました。
また、時間とお金の許す時に、再チャレンジしたいと思います。
その時は、「美大日記」でカムバック!(しつこい)


それでは、またどこかでお会いする日まで♪


続きを読む ≫

世界でいちばん好きな場所

あるショッピングサイトの月末までに使わなければならないポイントがあり、
特に欲しいものもなかったので、雑誌を数冊買いました。

その中の1冊。
少し前の、雑誌「Pen」で、
特集は、「世界でいちばん好きな場所」。

Pen ( ペン ) 2010年 2/15号 [雑誌]
Pen ( ペン ) 2010年 2/15号 [雑誌]
おすすめ平均
stars世界を旅する時間が無いのなら

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


雑誌の表紙は、ナスカ平原を貫く、パンアメリカンハイウェイ。
女優の永作博美さんの挙げた場所です。
でも、私にとっては、いちばんの場所ではない。
それぞれの人が持つ思いやバックグラウンドで、
感動する土地や風景は違うのだと思います。


では、自分にとっての、「世界でいちばん好きな場所」ってどこだろうなぁ、
って、この数日考えていました。
よく聞かれる、「今まで旅行した中で、どこが一番良かったですか?」
という質問の答えも難しい。


あえて、1ヶ所を挙げるならここかな。
南米チリのパタゴニアにあるマグダレーナ島。
首都から約3千km、ビーグル海峡に面したチリ最南端の都市プンタ・アレーナスから、
さらに船で3時間。
しかも1年のうち3ヶ月間、週3回だけ(海況の良い時)船が出る。
という、なかなか行き難い島なのです。
こんな穏やかな日は本当に珍しい。

punta0545.jpg

普段人の住んでいない島には、指定された小道にだけ、
人間が立ち入ることが許されます。
ペンギンは小道の存在なんて知らないから、どんどん入って来る。
ええっと、ペンギンが邪魔で歩けません(笑)。
もちろんペンギン優先です。
ペンギンから何メートルか以内に近寄ってはいけない、
というルールがあるので、人間はひたすら通り過ぎるのを待つ。

punta0497.jpg

人間が住んでいる場所の近くに生息しているペンギンは臆病です。
人里から離れた場所にいるペンギンほど、人を怖がらない。(南極とか)

この島で繁殖するペンギンは、ラブラブ♪

punta0235.jpg

たった1時間しか上陸を許されない島だから、
貴重さが増すのかもしれません。

南極の生息地のように、特別な取材カメラマンしか行けない場所ではない。
でも、ここに行くには時間とラッキーさも必要。
という、私にとっては、すれすれ感のあるペンギンの生息地。
世界中の野生ペンギンが見られる場所の中で、
(もちろん全部に行ったわけではないけれど)
この島が、私にとっては特別な場所です。


続きを読む ≫

ムサビ通信を振り返る

私がムサビ通信の入学手続きをしたのは、2008年1月。

2008年4月 3年編入 76単位認定
2009年3月 3年年生 28単位修得
2010年3月 4年年生 28単位修得 (計132単位)

と、最短で卒業してしまったので、2年間の在学期間でした。
これは私にとって、長かったような、短かったような・・・


通信生活で得たもの
  ・日常生活では出会わなかった学問にも目が向いた
  ・日常生活では接点のなかった友人が出来た
  ・手書きレポートのおかげで漢字が書けるようになった


苦労したこと
  ・スクーリング お金と時間がかかる 仕事の関係で夏スクには絶対行けないため、日程の調整
  ・レポートの参考資料 離島に図書館はない
  ・必修課題でどうしても行かなくてはいけない美術館・博物館が沖縄県内にはなかった
  ・なるべく家族の目の届かないところで通信課題をやる


2年間は勢いで走ってしまえるけれど、それ以上の期間の在籍は、
私の置かれた環境と私自身の性格で無理でした。
いろんな目標設定が出来、在学期間も自分で決められることが、
通信の利点なのでしょう。
私にとっては、卒業が勉強の新たな始まりです。


空飛ぶペンギン日記8

そういえば、ポルトガルの食べ物について書いていませんでした。


ポルトガルに着いた初日は、リスボンのショッピングモールのフードコート。
これはお気楽だけれど、実はあまり好みではないの。
翌日ポルトに移動して、ペンギン好みの食べ物屋を探して歩く。


あ、あった。

1003ポルトガル0819.jpg

日本で言えば、駅から5分歩いた路地裏にある安居酒屋。
くんくん、焼き鳥みたいな匂いもする。


勇気を出して突入(笑)。
カウンターに座り、「ビールください」(一応ポルトガル語)。
カウンター内のおじさん、「◎△○○◎・・・?」(銘柄とか聞いていると思われる)
と、隣にいた若いカップルが、「英語話せる?」と通訳を買って出てくれ、ペンギン生ビールゲット。

さてと、テーブルの食べ物メニューに目を落とすと、
カップルのお姉さん、「経済的に食事するならあそこよ」
と、壁の日替わりメニューを指さして、メニューを英語に訳してくれる。
ペンギン、メニューはポルトガル語でだいたい読めるんだけど、
お姉さんと同じものを注文。

DSCN2663.jpg

で、でかっ!
ポルトガルで最もよく食べられるバカリャウという塩ダラの茹でたのに、大量のひよこ豆とジャガイモ。
このドカ盛り料理にはこの後も悩まされます。

店内の様子。

DSCN2670.jpg

翌日も行ってみました。
飲み物は「ビーニョ・ベルデ」というアルコール度の低い微発泡ワイン。
「カルド・ベルデ」(ジャガイモ・キャベツスープ)、
「トリーパシュ・ア・モーダ・ド・ポルト」(ポルト風トリッパ煮込み)
もうね、笑っちゃうくらい安い。

DSCN2776.jpg


と、安酒場に行ってみたり、
海辺で食べたり、ちょっとオサレなレストランに入ってみたりしていました。

ポルトガル料理の特徴
 ・素材重視、あまり凝った調理法ではない
 ・ジャガイモ、米、豆などお腹に溜まるものがドカンと付いてくる
 ・日本人には親しみやすいと思う


ちなみに、グラスに入った生ビールは、
ポルトでは「フィーノ」、リスボンでは「インペリアル」と言います。
旅しているうちにそんな言葉も覚え、なんとなくその国になじんで行きます。


■ ナザレで食べた「カルディラーダ」(海産物シチュー)

1003ポルトガル1603.jpg
1003ポルトガル1675.jpg


■ リスボンで食べた「アローシュ・デ・パト」(鴨の炊込みご飯」

1003ポルトガル2083.jpg
1003ポルトガル2110.jpg


■ リスボンから電車で1時間ほどの港町で食べた
  「サルディーニャス・アサーダス」(イワシの塩焼き)

1003ポルトガル2216.jpg
1003ポルトガル2241.jpg

イワシ1匹でいいから、他の料理も食べたいっ(泣)。
頑張って4匹食べて、「これ下げて、エスプレッソください」って言ったら、
「あれ〜、まだ1匹残ってるよ。食べないの?」と言われちゃいました。


啓文堂ムサビフェアの本

手羽さんの美大日記に、
先日の啓文堂ムサビフェアのことが書かれていました。


私が出したリストは、下記4冊。
中央線界隈のにしようかなぁ、
(例えば吉祥寺在住、知人のいしかわじゅんさんとか)
とも思ったけど、沖縄在住の私がそんなのにこだわっても仕方ないので、
本棚にあるムサビ入学後購入した本で、目に付いたのを挙げました。


1.

南米キリスト教美術とコロニアリズム
南米キリスト教美術とコロニアリズム
おすすめ平均
stars美しい写真に感じられる先駆者の心意気

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2.

フリーダ・カーロ 〜歌い聴いた音楽〜
フリーダ・カーロ 〜歌い聴いた音楽〜

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


3.

南海漂蕩―ミクロネシアに魅せられた土方久功・杉浦佐助・中島敦
南海漂蕩―ミクロネシアに魅せられた土方久功・杉浦佐助・中島敦

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

次点

パレオマニア―大英博物館からの13の旅 (集英社文庫)
パレオマニア―大英博物館からの13の旅 (集英社文庫)
おすすめ平均
stars時と場所を超えた様々な文明への旅、思索の軌跡にわくわくしました
stars収奪か、保護か

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


私が見に行った最終日に置いてあったのは、
2.3.次点、の3冊。
1.は¥ 6,930と高額で、出版が「名古屋大学出版会」でした。
武蔵野美術大学出版局関連のフェアに、他大学出版の本を出さなくてもね。
KYなペンギンでありました。
でもこれが、一番に目に付いたんだもの・・・
なにしろめっちゃあわてて選んだので。


次点の「パレオマニア」は、ハードカバーで持っていましたが、
今は文庫本しか書店では扱っていません。
でも、かえって文庫本の方が、旅のお供の本としていいんじゃないかな。


ムサビ通信 卒業後

メインのパソコンが立ち上がりません(涙)。
旅行に行く前から調子悪かったので、
新しいパソコンを注文しておいて、
帰ったらすぐに使えるようにしておきたかったのですが・・・


最近はD社でパソコンを注文しているので、
自分の欲しいスペックで組んでみたら、
あららWindows7が64ビット版しか選べません。
周辺機器がつながらないと困るので今回は32ビット版にしようと思っていたのに。
というところで止まって、注文できないまま旅立ってしまいました。


帰ってからもまだ悩ましい。
32ビット版で選べるメーカーではスペックと金額が折り合わない。
さて、こんな時はどうすればいいんでしょうね。




と、話は変わって、ムサビ通信卒業後にやりたいことを考えてみました。


・この2年間に山ほど買いためた本を読む(本棚ひとつ増えた)
 課題のために必要な場所をピックアップして読むのがイヤだった
 本は1冊丸ごとじっくり味わいたい

・スペイン語の勉強
 アルゼンチンのキンケラ・マルティン(※1)の評伝を一冊翻訳する

・編み物
 ペンギン実はとても得意です がっ、この2年間は時間がなかった
 日溜まりで、紅茶を飲みながら編み物


※1 キンケラ・マルティンはブエノスアイレス市のボカ地区に育ち、ボカ港や労働者の生活の様子を描き続けた画家。マルティンは故郷ボカを愛する気持ちが強く、絵が売れるとそのお金で病院、小学校、幼稚園、美術館をボカに建設、港町のトタンづくりの貧しい家々の壁やテラスや屋根を原色のペンキで塗り分け、明るくカラフルな街にした。

IMG_1886.jpg
ボカ地区 カミニート: 2008年4月 ペンギン撮影


コペンギンの話

私は2年間ムサビ通信生であったワケですが、
日常の生活は、妻であり、母であり、仕事があったりもします。
私のムサビ日記が終わる前に、
一度だけ母の気持ちで日記を書きたいと思います。


うちには、こどもがひとり。
コペンギン、21歳、オトコ、です。


コペンギンが中学1年生の春、交通事故に遭い、意識不明の重体になりました。
自発呼吸だけはしているものの、なんの反応もない。
脳のCTをとった医者に言われたのは、
「残念だけど、ペンギンさん、あきらめてね。
一応本島の病院に搬送はするけれど、99%無理だと思う。
あとの1%は、助かるとしてもいわゆる植物人間・・・」


ところが、コペンギン生き返りました。
  (この間の詳細を話すと長くなるので、略)
植物人間にもならず、普通にぴんぴん生活出来ています。


医者に言われたのは、
「奇跡が起きたね。医学じゃわかんない。
ペンギンさん、神様に感謝してね」


本島の病院を退院して、島に連れて帰って診療所に顔を出すと、
事故が起こった時の当直の看護師さん、
婦長さん(コペンギンが赤ちゃんの時から知っている)らが、
「よく生きて帰ってくれたね」 って号泣。


このことがあって以来、
親にとって子供は、とにかく生きてさえいてくれればいい、って思うようになりました。
さんまさんのいまるちゃんではないですが、
やっぱり、「生きているだけで丸儲け」 です。

それまでは、「こうなって欲しい」という、親の期待がなかった訳ではありません。
でも、子供が生きていて、本人が好きなことが出来ていればいいなって。


美大生の親御さんって、
お子さんをそんな風に見守っている方が多いのかも知れませんね。


at 05:23 | Category : 徒然 | Comments (6) | Trackbacks (0)

空飛ぶペンギン日記7

ペンギン、本好きで書店好きです。


本屋好きというのは世界中にいるようで、
イギリスのガーディアン紙が選んだ、世界で魅力的な書店ベスト10というのがあります。
偶然ですが、私はこのベスト10のうちの5書店に行ったことがあります。


今回の旅行では、ガーディアン紙の三番目に載っている、
ポルトガル北部にあるポルト市の、「レロ書店」に行きました。


1003ポルトガル0953.jpg

中央の白いネオゴチック様式の建物が、
1906年からこの地で営業している「レロ書店」です。


1003ポルトガル0966.jpg

もうね、圧倒的に美しい。


1003ポルトガル0963.jpg

ここへ来る観光客が多いのでしょうか。
「写真は1枚にしてね」 と言われます。
ごめんなさい、ペンギン、2枚撮っちゃいました。
ちゃんと本も購入したので、許してください。


1003ポルトガル0969.jpg

そしてなんと、「レロ書店」は世界遺産にも登録されています。
(ポルト旧市街の歴史的建造物として)
写真の左側のシャモジみたいなものに、そう記されています。


この書店に行っただけでも、
ポルトに行った甲斐があったなぁと思うペンギンでした。


酒井道夫教授 最終講義

久々に、島からのエントリーです。
連休明け、皆さまはいかがお過ごしですか?
うちには今日から、某大学のダイビング部の合宿がやって来ました。


では、予告していたように、
「酒井道夫教授 退任記念行事」の様子をアップします。

って、手羽さんが既に美大日記で書いてました。
   「漱石『猫』の異版と酒井九ポ堂の軌跡」
講義内容は、手羽さんの日記をご参照ください。

2年前に文化支援で優秀賞を取られた、
自由なランナーさんのブログでも紹介されていました。


「酒井道夫教授 退任記念行事」は、
◎ 展示 漱石『猫』の異版と酒井九ポ堂の軌跡 吉祥寺校フレスコ教室

DSCN3181.jpg

えっ? こんな場所にフレスコ教室ってあったんですね。
すごく狭い部屋で、大勢の人が熱心に見入っていました。


◎最終講義 第1講義室

DSCN3183.jpg

この階段を上がって行った、4階の講義室。
なんか、懐かしい。
私はここで、生涯学習概論のスクーリングを受けました。

2010卒展 228.jpg

とても酒井教授らしいお話しぶりで、90分は、あっという間でした。
アップのお写真も、載せておきます。

2010卒展 246.jpg


元教え子の方の弦楽4重奏の演奏を挟んで、
場所は、学生ホール(食堂)の懇親会へと移ります。

たくさんの方々がいらしていて、私は手羽さん発見出来ず。
私たちにとっては、通信芸文の酒井先生ですが、
短大の生活デザイン、4年制の芸文(今の通信芸文の助手さんは、この時代の教え子さんです)から、通信の方に移られて、なんとムサビ歴39年と6ヶ月。


教授、最後のご挨拶は、自動販売機の前。

DSCN3205.jpg

とても晴れやかな笑顔でした。

帰りには、酒井教授のお仕事を収録したお土産も頂けました。

DSCN3232.jpg


私は、酒井教授に卒論を見て頂いた、最後の教え子になります。
本当に、ありがとうございました!!


続きを読む ≫

ペンギン、島へ

卒展、卒論講評、卒業式、酒井道夫教授退任記念行事、
と、長〜く続いた東京滞在もひとまず終了。


朝5時半立川発のリムジンバスに乗って羽田空港へ行き、
夕方には、ピーナッツ島に着く予定。
3週間ぶりの自宅です。


急遽予定が変更できたのは、
連休なのにうちの家業が暇だったという、笑えない理由があったから。
普通は連休中に東京になんていられません。
ま、どこもいろいろ事情があって大変な昨今であります。


「酒井道夫教授 退任記念行事」
の様子は帰ってからアップしますね。
写真も、教授の許可を得ましたので、掲載できます。


次回の日記は、島からお届けします。