卒展前に最後のアドバイス

蒼井そらとハチミツ二郎破局」という記事タイトルを見るたびに「え?蒼井優のハチミツとクローバーがどうしたの?」と反応してしまう手羽です。
パチプロとハチクロも似てるよね。
もう紛らわしいったらありゃしない。

センター試験は紛らわしい選択肢が多いから、落ち着いてよーく文字を読もうね。


受験生はセンター入試で頑張ってますが、ムサビでは4年生が最後の踏ん張りをしてる時期でもあります。
来週はもう卒業・修了制作展ですからね。
今週はあちこちで妖怪段パネを見かけました(笑)


これまでの卒展アドバイスはこちら。
卒業制作について
卒業制作を作っているあなたに1
ムサビペディア::価値観(卒業制作を作っているあなたに2)
いよいよ卒業・修了制作展(卒業制作を作っているあなたに3)
卒業制作展の前に1
卒業制作展の前に2
卒展の感想4
卒展の感想5
卒業制作を作る前に1
卒業制作を作る前に2
卒業制作を作る前に3

自分でいうのもなんだけど、これを4年生が全員読んでくれてれば、かなりいい卒展になるはずなんだけど。

卒展に来場される方は「あ。これは手羽が言ってたダメパターンだな」と裏の鑑賞方法としてご利用ください(笑)
ムサビだけでなく、他美大の卒展鑑賞でも使えるはずです。



さて、昨日は受験生へセンター入試直前の最後のアドバイスを書きましたが、今日は4年生へ卒展前に最後のアドバイスを。
いきます。


展覧会はあなただけの問題じゃない。


「個展」や「講評」であれば、あなたの問題です。
どんな作品を作ってどう思われようが、作品が間に合わなかろうが、本人の勝手。
ただ、「合同展覧会」となると話は別。という話。



つい先日、ある学科の学内展覧会を見に行ったら、作品が出来てない人が多くて多くて。

展示期間中なのにまだ設営をしてる。
展示されてる作品の隣で、床にバックとか道具を広げて、iPodとか聞きながら構わず作業をやってる学生さんがいる。
作業してるならともかく、その会場には作品さえ置かれてない空白スペースがあちこちに存在するんです。
あきらかに作品が間に合わなかった人達のスペース。
そこには研究室が貸してくれた立派なプロジェクターだけ机の上にポツンとあったりね(笑)
あれはかなりみっともなかったなあ。
最近はどの学科も展示レベルが上がってきてて、「お。ムサビはまだまだ良くなるぞ(嬉)」と思ってただけに、久しぶりに見たあのひどい最悪な展示はショックでした。
どこの学科とは書かないけど。
書きたいけど。

あれを見ちゃうと「●●学科のこの学年の学生レベルはこんなもんなんだな。●年後の卒制は期待しないでおこう」と思いますな。
「●●ゼミはダメなゼミだな」と。

ムサビ生なら「提出されてない作品やスペースが目立つ合同展覧会が観覧者にどういう印象を与えるか?」を考える実力は持ってるはず。
そこに気を使うのがデザイナーでしょうが。
一体彼らは何を学んできたのか。

脱線しちゃった。
というか、ほんとにあの展示は腹立たしくて。
つーかさ、・・・・・ああ。ダメだ。思い出すとまた説教したくなる。


本題です。・・いつものごとく前フリが長くてすいません・・・。


ほとんどのお客さんは「あなた目当て」に来るわけではありません。
ムサビの卒業・修了制作展」を見に来てるわけで、その学科、その建物、そのフロア、その部屋単位で作品を評価していきます。
「今年の建築はいいねー」とか「10号館3階のはじっこの教室にあった作品が好き」とか「今年のムサビはダメだ」とか。


卒制展で「作品を提出していない人がいっぱいいる」なんてことは起きるはずないけど、同じ部屋・同じスペースの他作者との関係性も、4年生ならよく考えて展示して欲しいのです。
自分の作品がそのスペースに対しどういう役割を持っているのか。
または持ってしまうのか。

場合によっては、自分の作品に対し「妥協」することになるやもしれません。
でも、不思議なことに会場全体の空間に調和が取れると、自然とその中の作品も良く見えるもので。
「空間のために基本コンセプトを妥協しろ」という意味ではありません。
空間を良くするためには、違うアプローチもあるんじゃないの?」ということです。

例えば。
「自分が占有できる空間が必要=壁で作品を囲む」という展示が最近は多いけど、囲まれた空間がいくつも立ってる部屋ってせせこましくて、すごくみっともないのよ。
だから、最低限のものだけ残して、いっそ他の壁は全部取ってしまう、とかね。

そんなに自分の作品を壁で囲む必要は実はなく、その方が空間的に良くなって、作品自体の見た目がよくなることが多いです。

私は教室内に段パネで完全に囲った作品があれば、その中は見ないようにしています。
これまでの経験上、周りの空間を考えずにそういうことをやっちゃう人の作品完成度は低いことが多いので(笑)
その壁に必然性があったり、外側から見て壁も作品の一つになってるならいいんだけど、「段パネを立てただけですー」みたいな外観を見せて気にならない作者が、いい作品を作る気遣いがあるとは思えません。
「展示」って「作品を見せる場」ではなく、「空間を作る場」なんだよね。

もう作品も完成に向かってる頃だろうから、この時期に言えることはこんなところかな。


受験生も4年生も、カンパーレ!


それと、センター入試業務を担当されてるムサビのスタッフにもカンパーレ!!


センター入試業務で皆さん大学にスタンバッているのか、去年はこの土日に他大学からのアクセスが多かったです(笑)
他大学職員の方もカンパーレ!!!

投稿者:ichiro : 2009年01月17日 03:47

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