しりとりブログ 「しっとり 」

講師をさせていただいた大学ブログセミナーのアンケート結果が届きました。

私のセミナーはかなり好評だったようで・・・って講師にネガティブコメントを見せる主催者はいないわけで・・・・お気遣いありがとうございます・・・。

「もっと知りたかった点」に書かれたもので多かったのは
(1)ムサビ日記の運営方法
(2)「取材をしない」等の発言の意味

の2つ。

(1)は私の作戦ミスでしたね。
ムサビ日記はアングラサイトなので、うちよりも公式ブログを運営してる他美大さんの情報を知らせた方がいいと思って、できるだけ省いたんです。
その方が参考になるんじゃないかと。

ただ、いらっしゃった皆さんは予想以上に「ムサビ日記をどうやって運営してるのか?」を知りたかったようです。
確かに外から見たら謎だらけなサイトかもしれない(笑)


詳細な経緯については、このあたりをご覧いただければ。
ムサビコムクロニクル -1-
ムサビコムクロニクル -2-

運営方法はそんなに特別なことをやっていません。
書きたい学生さんをネットでつのり、学生さんそれぞれにアカウントを発行し、それぞれ書いてもらってるだけです。いたってシンプル。事前チェックもしてません。
運営らしい運営っていうと、多いときだと1日4,5件すり抜けてくるスパムコメントやトラックバックを削除してるぐらいですね。


ある方から「ムサビ日記は互いに微妙な距離を置いてるところが成功してる原因」と言われたことがありました。
それぞれが会うのは基本1年に1回しかやらないオフ会ぐらいだし、オフ会に来ない限り、それぞれの顔も本名も知らない状態。
美大をテーマにした読み物」を目標にしてるムサビ日記はこの状態の方がみんな書きやすく、気楽なんじゃないかと。なまじっか知り合いになっちゃうと書きにくいことも出てきますし。

例えば。
ムサビ日記メンバーが全員友達だと、芸術祭(学園祭)執行部に文句を言いたいことがあっても書きません。なぜならメンバーの中に芸術祭執行委員、もしくは関係者が例年いるからです。
「○○ちゃん、よかったよー」「頑張ったねー」で終わるでしょう。

でも、そんなに深い知り合いではないから、相手に気を使いながらも悪いと感じたところは悪いと書けます。実際、去年の芸術祭について、「それはどうなの?」と書いてるメンバーもいましたし。
某氏が去年の実行委員長なのに(笑)
張本人からすれば「文句があるならお前がやれ」だと思うけど、「そういう意見もある」ということで。
そういう自由度の高さを保持してるところにムサビ日記の良さがあるのかもしれませんね。



(2)についても、私の説明不足はいなめません。
セミナーで「私は『取材にいかない』というポリシーで書いてます」と説明したんですが、他の講師の方から「取材にいかない広報じゃダメだ」的にチクリと指摘されました(苦笑)

言いたいことはここに書いてまして、
手羽ブログの秘密
もう少し丁寧に説明すればよかったなあ。

こんな話を聞いたことがあります。

王様のブランチ」のリポーター達はディレクターから「貝を食べて『コリコリ』、刺身や肉を食べて『口の中でとろける』、チーズケーキを食べてしっとりといったあたりまえの感想は使うな」と言われてるそうです。
また、あるテレビ局のアナウンス室室長が新人アナに「TVレポートで『参加者の皆さんは山の幸に舌鼓を打ちました』なんてコメントをしちゃダメ」と言ってました。

両方とも「もっと興味を持って、自分の言葉で感想を言おうよ」ってことなんです。


常套句って便利なんだけど、逆に伝わりにくい。
見てるほうも「どうせ『トロが口の中でとろける〜』と言うんでしょ?」と期待してる部分があって、レポーターがその通りに言うと「ほらほら。やっぱり」と安心はするけど、それ以上伝わらない。
「舌鼓を打つ」なんて、それっぽい言葉の代表格だけど全然伝わらない。

大学ブログも同じことで、授業風景を取材して
「学生が教授の言葉に真剣に耳を傾けてました」
「白熱した授業が行われてました」
「オープンキャンパスには沢山の来場者がいらっしゃいました」
だけの内容の大学ブログを誰が面白いと思うのか。

ま、面白くする必要はないんだけど(笑)、せっかく「ブログ」って言ってるだから、もう少し対象物に興味を持って接して、他の人とは違う自分の視点から書きたい。
そのためには「取材に行く」という考え方を捨てた方がいい、というわけ。


大学ホームページのセミナーであれば、私も「もっと取材に行ってもっと更新しましょう」とありきたりのことを言いますが、大学ブログのセミナーですからね。
あえてああいう発言をさせてもらいました。

大学ホームページは「伝達」が大事だけど、「ブログ」に大事なのは「共感」だと私は思っています。
「伝達」は100人いたら100人が「○月○日にオープンキャンパスやるんだ」と理解しなくちゃいけないけど、「共感」は100人が「なるほど」と思う必要はないんじゃないかと。
「ぶっちゃけ『大学ニュースサイト』なんだけど『ブログ』という言葉を使ったほうが響きがいいしー」ぐらいな気持ちでやってる大学ブログはないだろうか。


また大学ブログセミナーの講師をやることになったらちゃんと説明しますね(えっ)


というわけで、次のお題は「王様」でどうぞ。


あ、しりとりブログの終わりも見えたから、新しい展開をしますかね。
竹林くんにもお題を出します。で、手羽に返してください。
次回は竹林くんと東北芸工さんからのお題2つをまじえた手羽の神業日記を見せてあげようじゃありませんか。ま、後数回ならなんとかなるんじゃないかと。
・・・どんどん自分の首をしめてるような気もする・・・基本的にMなんです・・・。

というわけで、竹林くんへのお題は「コリコリ」。
いきなりキラーパス。

投稿者:ichiro : 2008年08月27日 03:28

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