ムサビコムクロニクル -2-

ゴールデンウイークスペシャル記事。暇な方用に(笑)

「ムサビコムクロニクル -1-」はこちら。先にお読みください。

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2003年4月:::

「新ムサビコムプロジェクト」に先細りを感じつつも、実は既に広報課だったのに、新入生オリエンテーションでネットワークリテラシーの説明をさせてもらって、最後にこっそりムサビコムメンバーを集めたりもしてました
まだ何にも決まってなかったのに。




2003年5月:::

ムサビには「情報環境委員会」という、教職員で構成された委員会があります。私もその一員です。
ここ5年くらい、新入生全員に対して現在のネットワーク環境、自分用PCの所有率、「メールは何を使ってチェックしているか」等を調査しています。
自由記入欄では「どんなWEBサービスが大学にあるといいか?」を聞いてまして、そこを読むと「学生の生の声」という意見が圧倒的に多い・・・。

そこで「日記サイトだ!!」と閃いたのです。

もちろん当時、ブログなんてものはありません。個人の日記サイトはさすがに沢山ありましたが、学生が日記を書いてる大学なんて全くない、というかありえない時代でした。学生がコラムを書き、それを大学サイトに広報記事としてUPする大学があったぐらいです。

BBSだと不特定多数が書き込めるので管理の難しさがあるけど、希望者制の日記なら書く人を限定できる。システムもCGIだけでなんとかなりそう。テキストメインならサーバ容量の問題もクリアできる。何より、「近い人が書いたこと」を出せる。他のムサビ関係サイトと棲み分けもできる。
これはいけるかもしれない・・・。


さて、どうやって運営するか。
学生に日記をメールで書かせて、それを私が掲載する。いや、これじゃ面倒すぎる・・・もっと楽な方法はないかな。一番簡単なのは学生さんが直接日記を書き込む形式なんだけどなー。でも、学生さんが変なことを書いたりする可能性は・・・・0とは言い切れない。ムサビ生だもんなー(笑) いくら「学生が書いたんです」と言っても大学公式サイトで起きたことは広報課の責任だもんな・・・。学生生活のことを正直に書くと、外部から怒られる可能性もあるけど、先生方や職員から怒られる可能性の方が高いだろうなー・・・。私が個人的に怒られるのはともかく、広報課が怒られるってことは即刻中止、今後もありえないってことだもんね。といって、ネガティブな部分が全然なくて「ムサビってすばらしい大学なんです!!」ばかりな日記なんて誰も読みたくないよな・・。ムサビ生の面白さってネガティブな部分も笑いに変えちゃうような、そういうところにあるわけだし・・・どうしようかなーー・・・・。

と1ヶ月ぐらい悶々と悩んでたら、あることに気がついたのです。


あ。個人的に作ればいいのか。


ドメインも私が持ってるんだから、私が作っちゃえばいい。なんでこんな簡単なことに今まで気がつかなかったんだろう。個人が運営してるものであれば、少なくとも課として内部の人に怒られることはないだろうと(怒られたこともありましたが・・)
「自分のところの学生を信じないのか?」と言われそうですが、「リスク削減」というよりも「面白いことをやるためのベストな方法がたまたまこうだった」というわけです。

すぐに日記用のCGIとレンタルサーバを当時のムサビコムメンバーに探してもらい、オリエンテーションを聞いて「やりたい」と来てくれたtankさんとuna-pinaさんに「日記をやることになりました」と激白し、知り合いの知り合い経由で小春さんをスカウトし、日記サイトを書いてたa-bitさんに依頼し、旧ムサビコムメンバーから一人日記を書いてもらうことに。5人いれば何かしら更新されているだろう、という読み。

さて、日記の形式をどうするか。1つの日記をみんなで書くか、それぞれ日記を書くか。大学だったら当たり障りがなく、管理の楽な前者の方法を取るだろうけど、それだと個性が出ない。「自分と近い人が書いている」というイメージが薄くなる。「誰かが書いてくれるだろう」という甘えもできそう。日記は更新されてナンボ。
ここはそれぞれの日記をたてることに。だってムサビだもん。


2003年6月:::
1ヶ月の間にドタバタと全て決めて、6月に5人でスタート。



と、これがムサビコムの経緯です。いやー、長い。お疲れさまでした。
いつか本になったら、最初にこれを載せます(相変わらず野心家)





というわけで、一番最初の「ムサビコムとは何か?」の答え。

手羽が個人的に作ったサイトです。
誰も信じてくれないのですが、ドメイン料・レンタルサーバ料・Movable Typeライセンス料は私の財布から出してます(涙)


ムサビ日記の皆さんには「ムサビの批判はしてもいいけど、代案を」とお願いしています。文句を書くだけなら某BBSとか他のところでやればいいわけで、「じゃ、なんでそうなのか。こういった原因があるなら、そこをこうすればもっとここがよくなるよね」まで書いて欲しいと思ってるからです。ただ、そこまで書くにはいろいろ調べないといけない。感情だけで発言するのは、もう大学生なんだからそろそろやめないとね。「問題を感じ、調査・分析し、新しいものを作る」ことこそdesignerの仕事。それができない人はdesignerになれません。
私の大好きな言葉は「批判するのはバカでもできる。」です。


これで、「たのしい中央線2」(好評発売中!)に出てた「公式なアングラサイト」という意味がわかっていただけたんじゃないでしょうか。
「『公式なアングラサイト』ってところが、すでにムサビっぽい」と、どなたかに指摘されたことがありますが、これが自然な流れだったんです。でも、確かにこういうことを許してくれる(見逃してくれる)大学はムサビしかありえないかも。
「他分野の人と一緒に作る面白さを知っている」「いろんなことに興味を持つ」「文章を書くのが好き」「ネゲティブなことも面白く考える」がムサビ生の特徴であり、リリーフランキーさん・みうらじゅんさん・西原理恵子さん・辛酸なめ子さんなどムサビ卒著名人の特徴であり、それを育てる文化がムサビにはあるように感じています。



徐々に各大学で公式学生ブログサイトが立ち上がってきていますが、当たり障りのない内容なので、つまんないことが多いんですよ。「公式」だから仕方ないのですが。
ぜひもっと面白いブログサイトを作ってください。
このエントリは学生ブログをつくろうとしてる大学さんのために書きました(笑)

投稿者:ichiro : 2006年05月07日 03:57

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