カテゴリー:そつせい

終わりました、卒制展。その後の「優」

どうも、helveticaです。

はいそこ!「えっなんかクサいこと書いてたじゃん下で」とか言わない!
書き損じたことがあったんだよ!!
ほら、「終わりました、卒制展」シリーズの最後だよ!

という訳で、ある意味これが私のムサビ日記の集大成。
どうぞ盛大な最後っぺにお付き合いください。
 


デ情で4年間学んできた訳ですが、
私はきっとあんまり「デザイン情報学」をきちっと修めていなくて(…)
他者との関わりだとか人へのものの伝え方を勉強する学科なはずですが、
結局私は自分がしたい表現を突き詰めて終わってしまいました。

そこはちょっと、、かなり?もったいないかもしれません。
単純に能力も基礎技術も足りていませんでしたし、
私の「自分大好き」な性格がそうさせていたように思います。

ただ、さすがに卒業制作ではそうする訳にもいかなくて、
企画書の段階から先生や友人、そして展示のギャラリーに分かるように、
内容から制作物まで突き詰めていく作業と対峙しました。

結果的にそのことで見えてきたことはかなり多く、
自分の自信にできましたし一回り成長できたように思います。
就職活動の場に卒業制作を持ち込むと、採用担当の方が
「おおっ」と手に取って下さったりして、
それだけのものを自分の手で一から作れたことは、
もうこれ以上ない貴重な経験だと今は思います。
あの頃は無我夢中だったけれど、あの時が最初で最後に
デザイン情報学を実践した機会だったのかもしれません。

 
今、「デザインは一人ではできない」ということを実感します。
だって、相手あってのデザインですからね。
今更すぎてもうどうしようもありませんが…w
引きこもりの人見知り気質である私が気付けただけ上出来かもしれません。

で、今から思うにデザイン情報学科は、
マクロな視点で人を取り込むことを目論む学科でもあると思うのです。
なんたって、新しい価値観を世間と共有していく人材を育てることが
デザイン情報学科公式の目標ですからね。
色んな人を巻き込もうと思えば思うほど視野が広がるところです。
社会の中で人が孤立しつつあることが取り沙汰される今、
そんな観点を持つデ情はある意味日本の救世主かもしれません。
社会と人との関わりはこれから更に大事になっていきます。
 

そんなところに友達が少ない私が飛び込むってww何のギャグwwwww
と今になってとても思うのですが、
逆に言えば卒業できるまで在籍してなかったら気付かなかったかも。
今になって4年間の自分の行動が全て線で繋がっていくのです。
区切りが訪れるのが早すぎますマジで。去年に全部繋がってほしかった(…)

学業面では残念な学生生活を送った私でしたが、
ものづくりへの情熱を再燃させることができたり尊敬できる先生に出会えたり、
たくさんの財産をデ情で得られたのもまた事実です。
残念なりに良きものにする努力はしていたからかもしれません。

 
あ、そうそう。
最後の最後にようやくデ情っぽいことをしてひょっこり去っていった私にも、
卒業制作の評価で「優」を下さったんですよ。デ情は。
これは優れているの「優」ではなくて優しさプレゼントの「優」ですね。笑
ありがたく卒業証書という優しさのプレゼントを頂戴しました。

日記では文句言いまくりの両親にも、感謝の気持ちを伝えました。
両親は優しく「おめでとう、頑張ったね」と言ってくれました。
デ情は卒業証書にのせて家族にも「優」の感情をくれたようです。
両親へはもちろんですが、デ情に対しても感謝です。

 
本日をもって私は武蔵野美術大学の学生ではなくなります。
ムサビは4年間で多くの財産を私に残してくれました。
かけがえのない友達や、課題をこなす為の技術や、憧れのオトナ像。
そして、「人生の軸」という本当に大切なもの。

ムサビとの縁は少し遠くなりますが、
私は遠いところでささやかにムサビイズムを実践しながら、
デ情の考え方を胸に秘めて生きていくのだと思います。

今はうまく言葉にできませんが、多分そうなるんだと思う。
よくも悪くも、私はムサビを忘れないでしょう。

けど、卒業しちゃった以上は一人で社会を歩いていくよ!
それだってムサビが教えてくれたことの一つですから。

終わりました、卒制展。演習室の仲間達

どうも、helveticaです。
思い立ったが吉日という言葉を信じているので、
書けること・書きたいことはどんどん書いていこうと思っています。
「終わりました、卒制展。」はシリーズ化の予感です。

 
さて、デ情は卒制展が終了した後に優秀賞・学科賞が発表されます。
学科賞の一つに、私やruraちゃんと同室だった人の論文が選ばれました。
私たちはそりゃーもう嬉しくて、片付け日に同室の人たち全員でお祝いをしました。
飲んで騒いでをしたあとにサプライズでケーキを出したのですが、
(しかも甘いものが好きか否かも聞かずにw)
大層喜んで頂いて、こちらまで嬉しくなりました。


ところで、部屋で打ち上げするのって相当珍しかったみたいです。
他の部屋の友人にそれを告げると、結構目を丸くして驚かれましたから。
何で私たちの部屋はあんなに盛り上がったんだか…笑

っていうのにも多分理由がありまして。
一つは共同作業が多かったことかもしれません。
来て下さった方はご存知と思うのですが、部屋のパネルを全部暗幕で覆いました。

DSC_8978.jpg
こんな感じで

これをするにあたって他の部屋より私のいた部屋は作業量が多く、
試行錯誤をしながら行った為か妙に連帯感があったように思います。

それに、すごく真面目な人が多かったように思います。
私は檻を作る為に致し方なかったのですが、笑
他の人達も比較的早めに来てアドバイスしあいながら作業していたので、
それぞれがこの部屋でやりたいことを共有しあえていたことが、
お互いを引き立てあう意味で良かったように思います。

そして、何より良い人が多かった!
みんなでおみやげやお菓子を持ち寄ったり、(主に私は食べていた)
全員に缶コーヒーを差し入れてくれる菩薩がいたり、笑
それぞれが気を遣いあえる素晴らしい人達だったなと思います。

 
だからかわかりませんが、この部屋での講評もすごく和やかでした。
多くの教授陣に「この部屋は密度があっていいね」と仰って頂き、
中島先生は気圧されたのかこの部屋に4枚も「オススメ!」シールを貼りました。笑
(「もはや部屋のバナーに『オススメ!』貼れば良かったんじゃ」と思ったのは内緒)
私はともかく部屋の全員が真面目でクオリティも高かったのももちろんありますが、
「演習室Eとしてのものづくり」が出来ていたのかな、と感じました。

私はとても展示経験が少ないのですが、
その経験の中でもこんな風に盛り上がったことはあまりありませんでした。
そもそも卒制というのは、全く違う意識を持った人々を
なんとかそれっぽく寄せ集めて「頑張って」統一感を出す感じがありますが、
演習室Eは、初めて会ってドタバタで一緒に展示する人たちも多かったにもかかわらず、
自然とそれぞれがやるべきことを認識しながらできていたように思います。
そして「やるべきことの共有」ができていたからこそ、
励ましあえたりそれによってなくなりかけていたやる気を盛り返せたり、
お互いの展示を手伝いあえたりできていたのかもしれません。

みんなお互いに、「この部屋はヤバいよね。」「うん。やばい」
完全に自画自賛モードでちょっと面白かったのですが、
それは同室メンバーの展示をお互いに認めあえていたからこそでした。
こんな仲間達とあんなステキな環境ですべてを出し切った展示をするなんてこと、
これから先もちょっとないのかなーと少し寂しくなってしまいます。

1日目の講評に来なかった同室メンバーが2日目に制作物を完成させてきて、
後に「あんな密度がある部屋に穴を空けられないと思って頑張った」と話したとき、
なんでか自分のことのように嬉しかった記憶があります。
多分昔ならこんなこと思わなかっただろうな。

ステキなメンバーに囲まれて、私も本当に嬉しいです。
彼らがいなかったら私、檻なんて絶対に完成してなかったですよ…
慣れない作業でうまくいかなくて、絶対どこかで心が折れていたでしょう。
やっぱり私も上記のメンバーと同じことを考えていました。
これが真に迫った「共同作業」なんだと思います。

同期から、色々なことを学ばせてもらいました。
やはり持つべきものは仲間です。

つづく。

 
ようやく「そつせい」カテゴリ追加しました。
これからタグを付け替えていきます。

終わりました、卒制展。メモ帳を見ながら

どうも、helveticaです。
今日はゴロゴロしていたら盛大に卒制委員の存在をスルーし、
最後だったのにとなかなか凹んでいます。

 
さて、終わりましたね卒制展!
私の行った展示も多くの方にご覧頂きました。
本に触って下さった方、時間がない中読んで下さった方。
入りにくい展示だったとは思いますが、
中に入って下さって本当にありがとうございました。笑

ムサビ日記関係者の方も沢山きて下さいました。
手羽さん・竹林さんをはじめ、もずくさん、赤岩さん、みちくささん、
なのはなさん、ヤスタカさん、濱氏、uto、ジャスミンさん…
(コメント帳に記帳して頂いた順です)
美大日記のプラさんもきて下さったよう。
コメント帳って置くのが気恥ずかしいのですが、
今回ばかりは勇気を持って置いて正解だったと思いました。
この場をお借りして、来て下さってありがとうございました。

本の感想を書いてくれたり消しゴムはんこの図版を褒めてくれたり、
何より「時間がないけど読みたい」って言ってくれた方の多さに、
吃驚したり嬉しかったり。
メモ帳からこんなに力をもらえると思いませんでした。

私の卒制、最初は完全なる自己満足でした。
けれども途中からちゃんとデザインをする心の余裕ができ、笑
最終的には多くの人が手に取ってくれるものを作れたことは、
とても自分の自信になりましたし、反省材料にもなりました。
もっともっと私にも出来ることがあったことをちょっと後悔もしましたが、
それよりも「そう思えるまでやりきれた」という事実が
意外と私にとって大事でした。

ここまで来て振り返ると「やりきった」と思えることが少なくて、
たぶん「やりきった」んだとしてもプロセスが間違っていたりとか、
そういった理由で満足感につながる経験が少なかったのかもしれませんが。
今回は11月あたりでなんとか方向修正に間に合って、
そこから先は正しい道のりで脇道にそれずに進めたせいか、
自分だけの満足で終わるのではなく他の人にも少々の魅力を感じてもらえたようです。
多分私には「他人の評価」が絶対的に足りていなかったので、
(自分に自信がなさ過ぎてメモ帳が置けなかったのです)
コメントを頂けることは何より糧となり、励みともなりました。
この気持ちを忘れずに制作し続けられたらと思います。

今回の展示で一番嬉しかったのは、
デ情の客員教授でゲスト審査員だった中島信也先生の講評を受けられたことです。
その日は実に最低なプレゼンをしでかしてしまったのですが、
先生にされた質問から先生の考え方がちょっと分かったり、
「何が私の作品を構成しているのか」を客観的に見直すことが出来ました。
このことは多分、というか絶対今後に活かさなければならないです。
今後お会いすることはないかもしれませんが、
10分間のプレゼン・講評で大きなものを得させて頂きました。

残念プレゼンをしでかしてしまいましたが先生の力で笑いに変換して下さり、
結果として「オススメ!」シールを貼って頂けて、本当に嬉しかったです。
今まで参考作品や賞等とは無縁な私でしたが、
拙いプレゼンから私が考えていたことを感じ取ってもらい、
「面白い」と感じて頂けた証としてのシールだと思っています。
この経験は確実に私を変えてくれました。
尊敬する人に肯定してもらえることのなんて嬉しいことか!
今までよりもうちょっと自信を持って色々なものごとに取り組めそうです。

続く。

 
 
中島信也
「富山のかまぼこって、板無いねんで。」

こんな愉快なコメントをもらえる講評が出来るのは、
デザイン情報学科だけ!!!

わたしのそつせい

どうも、helveticaです。
展示場所についてご質問いただいたので告知させて頂きます。
(質問に対するコメントでは少々勘違いを誘う可能性があるので、詳しく…)

 
9号館4階演習室Eで、本とオブジェの展示をしています。
明日もしかしたらパネルが増えるかもしれない残念っぷりですが…orz
そしてこれからそのパネルを作って朝早めにいって貼ろうかと…
ダメ美大生ここに極まれリですが、講評受けて「作らなければ」と思いまして…
あのホント、お許しください。

 
ところで。
この時期になるとみんな協力しあっていて、とても心地いいです。
やっぱり皆の根っこには、
「最後だから、素晴らしいものにしたい」てのがあります。
他の人のものを手伝うことで自分のものも引き立つ可能性もありますが、
ここまできたのだから全員の展示を完成状態に持っていって、
協力しあって卒業したいという気持ちが強いです。
励ましあったりとか協力しあったりとか、素敵!
実は根が体育会系の私ってば痺れちゃう!

デ情4年みんなで協力しあって出来上がった「DIGW'10」、
ぜひお楽しみください。

ぼんやりと、けど確かに

どうも、helveticaです。
毎度の話ですが、コメントが滞っていて申し訳ありません。
卒制展が終わり次第返信させて頂きます。あしからず。
 

久々に毎日学校へと向かう日々です。
暖かかったり寒かったり、小平の天気は気まぐれです。
ただ、いつも変わらないのは横浜よりも体感気温が2℃ほどさがることです。
そう思うのはいつも学校に行くのが日が暮れ始めてだったからかもしれませんが、
今日は初めて「あれ、こっちも暖かいな」と思いました。

大学一年のころも毎日のように大学へと歩いていたはずなのに、
気温の違いとか風景が変わっていたりとか、
毎日の小さいことを気にしていなかったように思います。
何年も通っていると、嫌でも色々身体と目が覚えるのだなー、と
バス通りを歩きながら感じました。

 
よく「終わりの始まり」なんて言葉を聞きますが、
この現象も終わりが始まってるからこそなのかもしれません。
終わるのはもちろん、卒制であり、私のムサビ生としての生活。

何かが終わる前って、その何かについての知識がすごく増えて、
あれこれ思うことも増えるから改善して改善して、
「とにかくより良いものにしよう」と東奔西走してみて。
終わった後がどうなるかなんて、何も考えないで頑張って。

でも終わってみると、もちろん嬉しいんだけれど
終わる前に戻りたくなりませんか。
だって、なんかその時の自分がまぶしく見えるから。
あのときあの瞬間に感じた、「これだ!」の瞬間が恋しくて、
また何度でも感じたくなってしまうから。

うーん、ここら辺は私だけなのかもしれませんが、
ただ、過去の自分を肯定できるくらい頑張ることって、
将来の自分にとって大事なことなんだと思うんです。
今になって、相談しにいった時に教授が仰った
「後悔しないくらいやりきれ」という言葉が身にしみるんです。

結局、後悔って、私みたいなウジウジしたがりにはなんにもなりません。
ホントに、なーーーんににもなりません。
マイナスの感情って、前に進むはずの人生を踊り場に誘っちゃうんですよね。
しかも、「ここが頑張り時」という時に限って。
だったら、今頑張ってプラスの感情を得て、前に進めた方が良い。

プラスの感情って、人生のエンジンなんだと思います。
今の私にとっては、確実にそうです。

たぶん「終わりの始まり」の時間は、
何かを後にエンジンに出来るか否かを分ける意味で、
ホントに大事な時間なのでしょう。

私にとっての「終わりの始まり」、確実に始まっています。
ぼんやりと、けど確かにそれは見えています。

 
なせばなるし、やればできる。
終わりはいつか来る。
後ろより前。踊らされるより踊れ。
 
 

受験生の皆さんも、追い込み頑張って下さい。
私たちのゴールが終わったら、次はもうあなた方のスタートラインです。

滑り込みセーフ

どうもお久しぶりです、helveticaです。

卒制の成果物提出、間に合いました。
デ情は昨日がその提出日で、これを出さないと留年という恐ろしいモノです。

 
実は私、かなりヤバかったんです。
本を書いていたのですが(執筆から編集まで行うという企画)、
前回エントリーのあたりで一度書いていた文章を全ておじゃんにしまして。
(書いていてすごく気乗りがしない上に気持ち悪い文章になっていたから)
そこから2週間ちょいで執筆→(消しゴムはんこ制作→)レイアウト→出力、という
殆ど外にでずにハイパー突貫で作り上げたモノを提出してきました…

作業は突貫でしたが構想はきちんと練ってあったので、
自分の中では(少なくとも文章は)出し切ったものが出来上がって
今はすごく充実感に溢れているのです。
あとは先生方の評価待ちなのですが…来週はコワイですが……
しかも評価を返却される日に限って説明会なのですが………
ってかポートフォリオ作り直しを全然していないのですが………
関係ないけどまた飲み会の季節になってきてお金が全く足りないのですが…

もう、色々とどうしてくれるんでしょうか。
12月がジェットコースター過ぎて心臓がいくつあってもたりません。
こんな綱渡りな時期は人生でもなかなかない気がします。笑
けど少し楽しむ余裕はできたので、これもこれで。