竹林ダイアリー 10/03 濃密な1日<後篇>

前回までのあらすじ

デ情の展示を見に行った竹林。
その前に最強のガイドが現れるのであった。


今泉先生「竹林さん!」


竹林「あっ!はい!」


今泉先生「最強のガイドを連れてきたよ!」


部屋に一人の男が入ってきた。
その男とは・・・


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やあ!竹林くん!


長澤先生!
先生がガイドですか?


長澤「ブログに書いてくれるの?だったらこっちにいいものがあるよ!」


といきなり部屋を出ていく長澤先生。
いや、あの、雑誌まだ全部見ていないんですが・・・。


長澤先生が連れて行ってくれたのはビジネスツールを作るという授業の展示会場。
ここでいうビジネスツールとは、企業等が事業活動をする際に使用することを目的として作っているもののこと。
具体例としては名刺や社名入りの封筒、社名入りの紙袋、社名入りのメモパッドなんかが挙げられます。
このビジネスツール、商品そのものではありませんが、企業等にとっては非常に重要。
というのも、その企業の顔としていろいろなところに流通してゆくから。
企業のイメージを決定づけるものの1つとなっているんです。
この授業は学生が実在する企業を自由に選び、新たなビジネスツールを作成するというもの。
学生さんたちが選んだいろんな業種の企業の名刺や、封筒や紙袋が展示されていました。
(実在の企業のため、画像掲載は控えます)


長澤「これ全部企業に連絡して今実際に使っているビジネスツールと会社案内とかをもらった上で作ってるの。デ情は企業とのつながりがたくさんあるのよ。あっ、ここは赤字で太文字ね!このK社(高級スーパーマーケット)のなんかは実物よりいいんじゃない?あとこのQ社(大手食品)の紙袋よく見るとキャラクターが全部違うポーズしてるんだよね!これは会社案内に載ってたのを使ったんだって。このP社(製パン)のもいいよ。下手うまな手描きイラストが手作り感が伝わるでしょ。ここんちはうちの近所に工場があったんだよね。この授業指導してるのがM先生なんだけど原研哉さんの下でずっと働いてた後にロンドンのカレッジ・オブ・アートに留学したって人でだからこの授業は原研哉+カレッジ・オブ・アートのシステムで動いてるってわけ。ここも手羽ちゃんがなんと言おうと赤字で太文字ね!いやー佐藤卓さんがやってるデザインの解剖の授業もすごい人気でM社なんか超喜んじゃって本にならないんですか?なんて聞いてきたりしてさー。あっ次はこっちね!・・・(移動中)・・・こっちの部屋はパッケージを作る授業の展示。これも実在の企業でやってるの。指導は空デにもきてるT先生。このA社(紳士服販売)のパッケージはそこにいる彼女が作ったの。こっちが通常用でこっちがプレゼント用。彼女はアパレル志望なのよ。デ情からアパレルに就職するって意外と多くてさー。まあアパレルにもいろんな役割あるからね。デ情から行く場合はパターンとか縫製じゃなくて企画だね。頑張ってね!あそうそう・・・(移動中)・・・この廊下に展示してるのは1年生に出した夏休みの宿題で雑誌の表紙を作るって課題。こういう課題は楽しいみたいでみんなしゃかりきで作ってきたね。そういえば竹林くんブログ面白くなってきたね。最初は固かったけどだんだん地が出てきたよ。んじゃ楽しみにしてるから!」


ちなみに雑誌の表紙の展示はこんな感じ。


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一般誌っぽいのあり、


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美大らしく建築デザイン誌あり、

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ここでもモード系あり、


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なぜか農業雑誌も。


おみやげにデ情ポケットティッシュもいただきました。


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いやー1人のビッグショーを1人で聞くとは思わなかった。
確かに最強のガイドだ・・・。
ところで今何時だ?
げっ!17:45!
あわてて入学センターに戻る。
荷物を置いて2号館へ。
途中で手羽さんに会う。
どうやら目的は同じよう。
その目的とは・・・


課外講座・麿赤兒さん率いる大駱駝艦


課外講座とは授業外で行われる参加自由の講座。
授業ではないので単位の対象とはなりません。
ムサビの学生であれば学科、学年を問わず参加できます。
麿さんは何度かムサビにきていただいてますが、今回は初の舞踏披露。
2号館の中庭に舞台が設けられました。


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舞台設営中(横から見たところ)。


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ウォーミングアップ中。


会場は大勢の学生さんで満員。
2階にも学生さんが鈴なりになる盛況ぶり。


18:00課外講座スタート。


18:45課外講座終了。
すごいとしかいいようのない舞踏でした。
鍛えられた肉体の集団が時にしなやかに、時におどろおどろしく舞う様はまるでいくつもの魂の叫びのようでした。
全身白色で顔も白塗りの集団ですから普通に考えればちょっと怖いのですが、思わず見入ってしまう、見入らされてしまう、そんな魅力がありました。
舞踏と美術で手段は異なりますが、魂の表出ということでは相通じるものがあるのか、終演後はしばらく拍手が鳴りやみませんでした。


この課外講座、1年で結構な回数行われ、国の内外を問わず、いろんなジャンルの高名な方々がやってきます。
いつものキャンパスにいながらこういう講座に参加できる機会が多いのもムサビが誇れるところの1つです。
講座によっては学外にも開放することがありますが、今回は学内のみ。
ムサビ生のためだけに開かれた講座でした。


19:00帰宅。しかし濃い1日だった・・・。

ちなみにその日の夢は全身白色・顔も白塗りの長澤先生のビッグショーでした。

投稿者:take : 2008年10月05日 02:46

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