きゅっきゅぽんのあの時間

きゅっきゅぽんは お世話になった福岡の某予備校にやってきた
あの方も登場!ムサビの大学説明会のためである
福岡にご滞在中はアフロにサングラスではなくアフロににわかせんぺいのお面!これで福岡県民の心をワシヅカミである)


この夏期講習中にデモンストレーションなる大役をおおせつかったためである
んもう “デモスト”という文字を見ただけで 緊張で指がぷるぷるしてしまう 肝っ玉の小さいきゅっきゅは
この数日間あぶら汗吹き出しまくりである   しかし アトリエに戻ってきて皆さんと一緒に描いていると
受験の時の一生懸命だった気持ちがじんわりと思い出されてくる   


きゅっきゅぽんの受験記

きゅっきゅぽんは高校3年の夏 絵の勉強を始めて 2浪してムサビトにさせていただいたのであるが
やっぱり この2年半はきゅっきゅにとって濃密でドラマチックな時間であった 

きゅっきゅぽんはすこぶるマジメな性格である
受験期のデッサンにおいても このマジメぶりをいかんなく発揮し 「うまくなりたいぞうっ」の一心で
通学中の電車の中では「デッサンの描き方」の本を読みまくり
まもなくウマイデッサンが描けるようになったのであった

うむ まことにスバラシイ!


・・・・と 思えたのであるが! きゅっきゅはどうもカンチガイした方面にマジメに突進していったようである

いつのまにか いい絵=上手い絵 とはき違え ただひたすら「うまく見える絵」を大量生産していったのである  東京の大手予備校で描かれた作品のこのデッサンの描き方がカッチョイイと思ってはそれを意識し イメージだけが先行して目の前のモチーフは見ているようで見ていなかったのである
ただかっこつけているだけのデッサンであったから 描いていてもあまり面白くない
しかしマジメなきゅっきゅは  面白くないと思いながらもデッサンし続けたのである

きゅっきゅぽんはまた浪人してしまった 
それまでの一生懸命エネルギーが一気に打ち砕かれ きゅっきゅはシオシオにひからびたキュウリのようになってしまったのである

その年 きゅっきゅはある先生と出会った
この先生の登場は 強烈であった

2浪目突入後 シオシオのきゅっきゅは シオシオなりにデッサンを描いた
「こんなにお勉強したんですよう」というようなデッサンである  そこへ先生がやってきて一言

「この絵きらいです」

ガアーーーーン!!

シオシオのキュウリ  ここで水分が抜け落ちてカピカピになってしまった!

ここできゅっきゅは一からやり直そうと決めたのである  その時はまだどうしてデッサンが否定されたのかは分からなかったのであるが 1年間 この先生に教えていただいて きゅっきゅはだんだんと絵に対する考えが変わっていった  すると不思議 いままでちっとも面白くなかったデッサンが がぜん面白くなったのである

きゅっきゅがその時感じたのは 心が成長したときに絵も成長する ということである


じょうずなデッサンは 経験を積めば描けるようになる
それよりもっと基本的なこと  “絵に対する思い” がなければ絵に命が宿らないということに気がつくのに きゅっきゅは少々時間がかかってしまった


受験は一生懸命である   だからこそいろんな病にかかりやすかったりする
たとえかかってしまっても それはゆっくり時間をかけて治せばいい  
そのときに心もきっと 成長しているはずである


受験の準備をしているみなさん! この濃密でドラマチックな時間をどうか大切に
たまには南国しろくまをショリショリしながら 夏をのりきってください 

  

投稿者:kkp : 2009年08月05日 22:52

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コメント: きゅっきゅぽんのあの時間

受験期のこと書いて下さったのですね。とても参考になります。ありがとうございます。きゅっきゅさんの今回のブログ、是非、子にも読んで欲しいなあ〜。きゅっきゅぽんさんが「こんなこと書いてたよ」「あんなこと書いてたよ」と良く子に話すのですが 「読んでみなよ」と言って、素直に読んでくれるだろうか、、、。
みずしらずは何だか受験生でなく、その「親」であるのに 何だか、気持ちが先走ってばかりいます。 親は見守り、金銭的なサポートやら、美味しいご飯を作ってやるしか術が無いはずなのに、ついつい受験関係の話をいつの間にかしてしまい。「うざ」がられてしまうのです。ネットで調べた様々な情報で頭デッカチになっている母親で、これではイカン!と思うのですが、、、。
きゅっきゅさんが仰る様な「命の宿った絵」描いているのだろうか?そう云うこと、子は分かっているのだろうか、、、。
心配です。

ながいコメントでスミマセン。
きゅっきゅさんのブログは本当に毎回楽しみに致しておりますよ〜〜〜〜


投稿者 みずしらず : 2009年08月06日 09:58

♪たまに〜は ケンカ〜に 負〜けてこい〜「ゴメ〜ン」
アフロ+にわかお面の竹林さんが見たいっ!!

きゅっぽちゃんは手羽さんと同じ画塾だけでなく予備校も行かれたのですね?
本当にすばらしくまじめなお嬢様なのですね。
シオシオのパーになったきゅっぽちゃんを想像したら涙がちょちょぎれました。

投稿者 シデハハ : 2009年08月06日 16:16

たびたび、ごめんくださいませ
きゅっきゅさんの今回のブログ、とても感動したので、子にプリントアウトして渡しました。子は、
「きゅっきゅさん 文章上手いよね〜〜!  しかも、今回はアレ、感動したから、これは大事にとっておく。」
と申しておりました。
ありがとう!!!!きゅっきゅさん!!!

投稿者 みずしらず : 2009年08月06日 21:09

>みずしらずさん

ありがとうございます
役に立てていただいてうれしいです

きゅっきゅと弟(白河童)の受験の時も 母 ごじらっぽんは 
みずしらずさんと同じ気持ちだったと思います  「とにかく私にできるのは駅まで向かえに行くことよおお」 とよく言っていました
「肉を食わせてあげるから頑張りなさい!」というので
マジメに頑張っていたら「たまにはサボりなさい!」と言ったり(?)
とにかく大騒ぎでした   
それでもやっぱり理解があって 応援してくれることは幸せです
そんな大騒ぎも含めて 受験は貴重な時間をくれました 

>シデハハさん

そのスタイルで竹林さんに
「ごめ〜ん」
と言ってほしいですね!

きゅっきゅが絵を習い始めたのが画塾でした
参作が古くて 紙が茶色だったんですが なんかそれがイイカンジ!
な画塾でした

投稿者 きゅっきゅぽん : 2009年08月07日 01:18

拝読しててじ〜んときました。

予備校とはもしかして天神にある学校かな?
デモストでもご活躍されたんですねえ。
きっと受験生のみなさんへのよいエールになったことでしょう。

投稿者 ここのこ : 2009年08月17日 11:01

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