世渡り下手な回答

鷹の台から、電車に乗ったら、
普段は比較的座れることが多い時間だったのだけど、
その日はおば様方が多く座っていらして、
「何かのサークルかな?」なんて思いながらドアの付近で立っていた。

ペットボトルの飲み物を飲んでぼんやりしていたら、
座っていた人に肩をたたかれた。

「(え、電車で飲み物飲んでたのまずかった?マジ?怒られる!?)」

と、チキンな私は大パニック状態で、
とりあえずやりすぎそうと、一瞬無視したのだけど(ひどい)
もう一度肩をトントンされたので、
意を決して隣を見たら、そこに座っていた
とってもこじゃれためがねをかけているおばさんに、

同じ色。

といわれた。

一瞬「?」になった私。

おばさん、もういちど「同じ色でしょ?」といってくる。

ふと、マフラーの色が同じだと気づいた。

「(もーびびったじゃん!なんだそんなことか)」とちょっとほっとして、
「ああ、そうですね、同じですね。」と答えてみる。

おばさん「でも、あなたのほうがいい色だわ、少し深い紫色で。
私、紫ってすきなのよ。あなたもすきなの?」

わたし「まぁ、それなりに好きかもしれないですね。最近は」

(よくみると品もよさそうな)おばさん「でも、本当にいい色だわ?ウールかしら?」

わたし「いやいや、アクリルですよ、多分・・・
1000円だったから絶対違う・・・。)」

(なんだか髪型もスタイリッシュだった)
おばさん「そうなの?でも、すてきね。
あなた、おしゃれなメガネもしているじゃない?それもいいわねぇ。」

わたし「はあ・・・ありがとうございます。」

と、ひたすら私の持ち物を色々言われたので、
なんだかどう反応していいかわからず、適当に相槌してしまった。

そのあと、会った友達に、このことを話したら、
「そのおばさん、きっと、あなたのマフラーも素敵ですよ、とか
言ってほしかったんじゃない?」

えっっっ!!!!

そうだったの!?

「あなたのマフラー素敵ね。」
「いえいえ、おば様のマフラーも素敵ですよ。」
「そんな、あなたのほうがめがねも、しゃれているじゃない?」
「めっそうもないですよ、おば様のめがねに比べたらこんな安物、おほほほ・・・」
「まあ、そうかしら?おほほほ・・・」

みたいな会話を望んでいたのか!?

そういえば、私、そうやって褒め称えあうみたいな会話をする機会が
まるでなかったのでそんなこと考えもしなかった。
友達同士でそんなことしないし。

まあ、でも本当のところはわからないから
おばさんは純粋に色々感想を言ってくれたのかもしれないけど。
でもそういう言葉を望んでいた可能性も確かにあるよなぁ。
うーん、まだ勉強が足りません、自分は。

それにしても、この指摘をしてくれた友達は、
とても世渡りがうまいんだろうなと、
しみじみと思った瞬間でもありました。

私と間逆のタイプだ、うん。

投稿者:rura : 2009年01月15日 04:02

トラックバック


コメント: 世渡り下手な回答

コメントしてください




保存しますか?