がんばれ-2-

*まず、昨日のエントリー「がんばれ-1-」をご覧ください。


「『頑張れ』は命令形だから、頑張ってる人に命令するのはおかしい」

と言われてます。


これは確かにそうですね。
でも、「『頑張る』という意味」「命令形である」こと以上に「ガンバレ」という言葉が威圧感を与えるのは、恐らく
●「ガ」というかなり強い音が入っている。
●「ガン」というあまりいい印象を与えない言葉が含まれている。
●濁音が短い音節に2つも入ってる。
ことも関係してるんじゃないかと。


ラーメンズのネタにあったけど、例えば「大東文化大学」。
(勝手に名前を出してすいません)
全ての音節に濁音が入ってて、かなり強い印象受けますよね。

ダイトウ ブンカ ダイガク!!

自然とビックリチョンマークを後ろにつけたくなる。
水木一郎チックに大きな声で叫びたくなる。「大東文化大学ゼット!!」と。
「ガシーン、ガシーン」と巨大ロボット的ななにかをイメージしたくなる。
クレヨンしんちゃんのカンタムロボをイメージしたくなる。
ロケットパンチぐらいは出せそうな(略


それに比べて「ムサビ」。

●マ行「ム」が柔らかいイメージ
●「サ」は細い感じ
●「むさい」「ムササビ」に音が似てて、両方が「ちょっと抜けてる」イメージを持っている
から、ダイトウブンカダイガクにはかなり名前負けします。

しかも最後の「ビ」。これって「ビー」と伸ばしたくなるんだよね。「ムサビー」と。
え?手羽だけ?
同じロボットはロボットでも、ロビーとケロビーぐらいな感じ?

でも、もしこれが濁音を増やした「ムザビ」だったら。
もう少し力強いイメージになってたんじゃないかな。
ガンダムに出てくる「ボール」ぐらいの強さには。(弱っ)
「タマビ」も「タマ(玉)」を連想させるから優しい(文系な)イメージを持つけど、「ダマビ」だったらなんかゴワゴワして強そう。
ビーダマンぐらいの強さには(弱っ)


ここまで全て前フリでした。
というわけで、このシリーズでの本題というか、提案です。

ガンバレを「カンパーレ」にしませんか?

命令形には間違いないけど、濁音取って、半濁音を入れるだけでずいぶん「人を追い込んでる感」が緩和されたでしょ。

もっとカンパーレ。

カンパーレ日本




え?逆にバカにしてるように聞こえる?
うん。それがネックなんです・・・。
この「ガンバレと言っちゃいけない」問題を「前向きに」解決できる方法を模索しています。

存在するものを否定するのは簡単なんだけど、それは便利だから使ってきてるんであって、否定する場合はそれにかわる案が欲しい。
だって世の中を不便にはしたくないよね。みんなハッピーにしたい。
このブログで何度も書いてるけど、それがデザイナーの仕事、美大の役割なんじゃないかと。

「ゆっくりでいいんだよ」「無理しなくてもいいんだよ」でもいいんですが、もっと一言で言えるようなセリフを。できれば、無理をしてる人にも努力してる人にも共通に使える単語を。
「だけど、本当に落ち込んでる人には声をかけない方がいい」というのもあるんですが。。

投稿者:ichiro : 2008年01月12日 04:43

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