オープンキャンパス終了その4

終わりといって終わらないのが私の話でして。


とはいってもオープンキャンパスとはほとんど関係ありません。芸祭もぼちぼち動き出してるようなので、オープンキャンパスで感じた話を書こうかなと。


ここに5人いるとします。そして、それぞれ持ち点10点を持ってます。

ある企画に対して、全員が8点をつけたものと、4人が10点と1人が0点つけたもの。
合計点では同じになりますが、あなたならどっちが「いい企画」だと思いますか?

イベント内容だったり、ポスターのデザインだったり。何か企画を考える時のポイントってつまりはこれだったりするんです。感動は薄いかもしれないけど広く伝わるものを選ぶか、対象は少ないかもしれないけどその人たちには大きな感動を与えるか。
みんながみんな「まー、よく出来てるんじゃないの?」と言ってくれるものを選ぶか、1人が「こんなの最悪!」と思うかもしれないけど、残りは「すげーー!!」と思うようなものを選ぶか。
あ、「全員が10点つけてくれるものを作る」てのは無しです。理想論。必ず誰かは(特に美大は)なにかしら否定するもんですから。


これ、かなり難しい問題なんですよ。多分答えはありません。
すぐに「こっちに決まってる!」って言える人はすごい人だと思います。ほんとに。普通は迷います。
ずるい人だと、会議で自分はどっちか派は言わずに「どっちにするのよ!」と怒り出す人もいます。会議が終わった後に「もー、この会議じゃ何にも決まらなかった。時間の無駄だー」とか言い出したりね。「じゃ、あんたはどっちなんだよ!」って聞くと、「私は決まったことに従うだけですから」って答えが返って来て、そんなクリエイティブじゃない人はここにいなくていいんだけど・・・って人。ポリシーや理念の重要性とか会議の進行の仕方とか、そういうことは語るのに、検討してる中身について意見や具体案を持ってない人。
そして、「意見がまとまらないんですが、時間もアレだし、メールで意見を出し合って、次回の会議で結論を出しましょう」で解散すると、大抵誰もメールをよこさない(笑)
「みんな、真剣に考えてるの!?」とリーダーが怒って泣く。
「リーダーがかわいそうだから、次からはちゃんと考えようよ」と次の会議で決める。何度も話し合ってるようにみえるけど、実は中身の話は全然してないことにギリギリになって気が付く。

よくある風景です。


オープンキャンパスなんかは、広く浅く伝えなくちゃいけないイベントなので、間違いなく私達は前者・・・5人が8点をつけててくれること・・・を優先します。

でも、個人的には芸術祭みたいなイベントは後者・・1人は「全然よくない」というかもしれないけど、残り4人が「面白かった!!」といえるようなもの・・を選択した方がいいんじゃないかなーとは思ってます。

5人のうち1人が0点。つまり全体の20%が0点をつける企画って、「大失敗」と言われてもおかしくない企画です。でも、学生さんのお祭はそれでもいいんじゃないかなと。
なぜなら、学生さんのお祭で見せなくちゃいけないもの、そして周りが期待してるものって結局「若さ」だと思うのね。若いからできることってやっぱりありますよ。その方がやってる本人達も楽しいだろうし、何より楽しそうな学生さんを見ることでお客さんも楽しくなる。


最近のムサビオープンキャンパスは「ミニ芸術祭」のようになってきてます。こういう方向に向かっているオープンキャンパスはムサビだけかもしれません。
これがいいことなのか、悪いことなのか。まだ結論は出せないのですが、私達ももう少し「1人が0点4人が10点」をつけてくれるような企画を考えてもいいのかなーと思ってきています。


さ、これでオープンキャンパス話もほんとに最後。
あ、宣伝してもらった御礼に、書かなくちゃ。

東北芸術工科大学さんのオープンキャンパスは8月5・6日です!
きっとムサビ日記のDMも置かれてるはずです!!(えっ)

投稿者:ichiro : 2007年06月22日 05:41

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