薔薇の家、雨の家

FOR WORLD


凍った雪を溶かすように、ずっと雨が降っている。
何度も書いているけれど、僕は雨の日が好きだ。
滲みながら染み渡るような、ささやかな気配が心地いい。

こういう 気配のようなものを表現したい


京都に行ったとき、神社の近くで「アンリ・ル・シダネル展」の開催を知って
帰りがけに見に行った。

その、告知のDMに使われていた、夜と 薔薇の家の絵に強く惹かれたんだ。


フランスには、ジェルブロワという 薔薇に囲まれた町があるらしい。
そこの情景を、印象派のタッチで淡く穏やかに描いた絵画だった。
ほかにも、雪の積もった家や、ローズドームのある庭の絵があってね

じっと見入っていたら泣きたくなった。


外から眺める、家の明かりのあたたかさ。
うつくしさ。
まるで匂いたつような・・・

いつか行ってみたい。あの絵の場所に。
そう思えたことが素直に嬉しかった。幸福だった。

そういうものを、つくりたい。

君の家に降る雨の音が、すこし優しく響くように
こうやって日記を書くくらい 正直に。


オトギ

投稿者:fantasy : 2012年03月09日 23:17

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