進路の決め方

FOR ピエロ & STUDENT


 一昨日の「親の口説き方」という記事に寄せられたコメントのお返事を、
ひとつのエントリーとして書かせてほしい。
それというのも、このブログの性質上、コメントしてもらってる記事がどんどん流れちゃうから・・・
というのと、これはたくさんの受験生が知りたいことかな、と思ったから。

はい、今回は「なにがきっかけでムサビに行こうと決断したか」というピエロさんの質問にお答えする形で、
僕の将来の展望を若干夢見がちに語らせてもらおう!
え?夢見がちなのはいつものこと?うん知ってる!
ここでの「ムサビ」というのは「美大」に変換したほうがわかりやすそうなので、そうするね。
もし要望があれば「ムサビの基礎デを選んだ理由」でまた別エントリー書くよ。

それじゃあ、ピエロさんに感謝しつつお答えします。
美大に行こうと決断したきっかけは


特にないですね!


 えーと
この前書いた通り、僕の親は美術に理解があるタイプではありませんでした。
「お医者さんや弁護士になってお父さんを安心させておくれ」
というようなことを、軽口としてよく話すような一般家庭だったね。

 美術を学びたくて、普通科よりちょっと専門的なことのできる学校に押し切って進んだんだけど、
「間違っても画家になりたいとか言わないでくれ」とずっと言われてました。
僕も「さすがにそんなことは言わないから」と笑いつつ、
でも絶対に美大には行きたい、と思っていました。
将来この仕事に就きたい、という具体的な展望はなかった。
ただ自分は何にしても美術に関わって生きていきたいと思ってた。
そうじゃなきゃだめだとすら思ってた。


 勉強はそこまで嫌いじゃなかった。
数学はてんでできなかったけれど、理科の「ノンフィクションの自然の神秘」
社会の「ちょっと遠いところにあるけど、確かに起こった人間ドラマ」、のように
ふとしたときに感じる「学ぶ楽しさ」は好きだった。

でもね、図工や美術の時間がいちばん好きだった。
その気持ちをいちばん大事にしたかった。
それを失ったらたぶん生きていけないだろう、とうっすら思うくらいには。


具体的なきっかけは多分ない。


「あのときかもしれない」と思う瞬間はいくつもある。

「あの人のおかげだ」と感謝すべき人はたくさんいる。

でも何がいちばんの理由かって言ったら、それは「美術がいちばん好きだ」と思う日々のつみかさねなんだ。
目の前がばちばちするような運命的な出会いや、
素晴らしい賞をはじまりにして起こるドラマティックな展開
そういうものをいつまでも待っていたとしたら、多分僕はここにはいない。


 こんな世の中だ

 就く仕事がない
 仕事でもうからない
 だから美術はもってのほか

そういう考え方をしても、無理はないと思う。


 でもさ・・・
どんな時代にも、おもしろいものは売れるんだよ。
うつくしいものは必要なんだよ。

 失敗するときは、どの分野だって失敗するさ。
でもそれは分野のせいじゃないよ
もし僕が幸せになれなかったとして、それは美術のせいじゃない。
僕のせいだよ。

 
そういう考え方はだめだろうか?
僕の場合、美術を学ぶ方が、・・・たとえば医学を学ぶよりも幸せになれると思ったんだ。
どちらにやる気が出せるかと言ったら、美術だったから。
医学より美術がえらいとか、そういうことを言いたいんじゃないよ。
僕にとっては美術の方が勝算があった、というだけ。
多分ね、僕が医学の道を学んだとしたら、1ヶ月で中退するね。そもそも行けないけどね。あはは


 あと、誤解しないでほしいんだけど
僕はとくべつこの世界で「天才だ!」ともてはやしてもらったような経験はないよ。
ものすごい賞をとったわけでもないし。
それはムサビにいる多くの人が同じだと思う。
※むしろスピーチとか文章のほうが褒めてもらえたりして、文学部に行こうかと悩んだり、
落ち込んだこともあった。笑
(今は嬉しいけどね。それがこの世界での僕の武器だから。)


でもさ、結局
「やる」度胸と、「続ける」根性があれば、どうにでもなると思ってるんだ。


美術が好きだよ
僕の「うつくしい」という想いが形をなして生まれる瞬間や
それを見た誰かが見つめ、ふれて、声に出して感動してくれることが
何よりも嬉しい。


 君は、「幸せ」というものをどう定義する?
お金か?結婚か?
地位ある暮らしか?ささやかで優しい日常か?

僕は感動できる生活が欲しい。
もしかしたら僕は、誰かからしたら、幸せになるための道を間違えているのかもしれない。
けど、
どんなに苦かろうと、先が見えなかろうと
僕がいちばん好きな方法で、未来に向かって学んでいる
そういう日々を気に入ってるんだ。


君がどんな分野を選ぶかは、結局のところ君が決めるしかない。

君の好みは人には見えない
君の幸せは人には決められない
君の力は君にしか伸ばせない

でも幸せになるための努力は決して惜しむな。
大切なのは幸運であるかどうかではなく、夢に対して誠実であれるかどうかだ。

幸せになれ!

もしも迷ったら予備校に行くと良い
同じように誰もが迷ってる
「絶対にこの道しかない」と思って未来を選べる幸運な人間は
ほんのひとにぎりだ。人を値踏みしないで、とにかくしゃべってみなよ。
きっとたのしいよ。


もし、それでもムサビを選ぶというなら、
僕は両手を広げてここで待ってるからさ!

オトギ

投稿者:fantasy : 2011年06月23日 20:34

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コメント: 進路の決め方

永久保存版がほしい。
この日記本にしてくれ。切実に。

僕も悩んだなー。
就職してくれって言われたときはさすがに絶望したけど・・・。
悔しかったしね。

夢を語ろうぜっ!!

投稿者 kなえ : 2011年06月23日 23:50

夢追いまくるぜ!!!!!!
気合い入れて明日もがんばりまーす!◎

投稿者 いとう : 2011年06月24日 01:42

夢追いまくるぜ!!!!!!
気合い入れて明日もがんばりまーす!◎

投稿者 いとう : 2011年06月24日 01:42

>FOR Kなえ
 え、ありがと!
いいなあそれ、僕の気に入ってる記事だけでつくろうかな 笑
 Kなえちゃんとのグループ展の夢は今もこの胸に輝いてるぜ。笑

>FOR いとう
 あいかわらずの 全力疾走で 笑
そうだな、僕もがんばろ。

投稿者 オトギ : 2011年06月24日 22:42

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