ムサビ日記 - 竹林二郎 -
リアルな美大通信教育の日常を
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2010年05月14日
影絵！
今週のムサビは新年度最初の講評週間。
特に１年生にとっては大学に入って初めての講評ということになります。
どんな様子なのかキニナル！
というわけで、今日は空間演出デザイン学科１年生の授業「デザイン基礎�機真搬里肇瓮妊�ア」の公開講評に潜入してきました。
テーマは「影絵」。
十数名づつのチームに分かれ、影絵を用いた数分間の表現を行うというもの。
竹林が見に行った時はラスト２チームの発表でした。
１本の樹が誕生し、倒れ、再生する物語。
樹は人のシルエットだそうです。
音楽や効果音も使用されているので、まるで影だけで撮影された映画を見ているかのよう。
夕陽を浴びてたたずむ樹。
前の画像に比べて成長して枝が繁ってます。
しかし、これが人の影だとは信じられない・・・。
こちらは裏側の映像。
確かに人だ！
こちらはもう１グループの作品。
タイトルは「生命-いのち-」。
行きかう人々。
影なのに立体的に見える！
裏側はこんな感じ。
姿勢をキープするのがたいへんそう・・・。
講評会の進行も学生さんが行ってました。
右端の方が指導教員の小竹信節教授。
作品の内容といい、発表の受け答えといい、４月に入ったばかりとは思えない仕上がりでした。
時間があったらもっと見たかったな・・・。
１年生の最初の課題は学科の専門領域のエッセンスが織り込まれているもの。
竹林が作品を見ながら浮かんできたキーワードは「疑え！」でした。
講評で特徴的だったのは、作品発表直後に裏側の映像を併せて公開していたこと。
上で紹介した作品のように、裏側から見れば人なんだけど、影絵という見せ方によってそれが樹に見えたということをあえて確認させるのは、「目に写っているものがすべてではなく、視点を変えればまたちがった表情が見えてくる」ということを体感させる狙いがあるように思います。
「自分の目を疑え！」ということですね。
また、まだそれぞれのキャラクターがお互いよくわかっていない１年生の最初の授業に十数名のグループ課題をあえて行うのも、作品を制作する過程でいろんな考え方や視点があるということを体験させるという意図があるような。
これは「自分の考えを疑え！」ということになります。
人間はとかく自分の知ってる範囲の中で意味づけや見立てをしたがる生き物。
その殻を破るところから空間演出デザインは始まるというメッセージが込められているように感じました。
また、会場には学生さんの親御さんも多数いらっしゃいました。
なんでも学生さんから親御さんへ招待状を渡してるとのこと。
美大の場合、親御さんはご自身が美大出身でない限り、どんな授業をやっているのかがなかなか想像がつかないという話を耳にすることも。
大学でのお子様の様子が垣間見れて親御さんにとって貴重な機会になったのではと思います。
広報入学センターも参考にしなくちゃ。
以上、ここまで書いて「これはポモドーロさんのネタだったのでは？」と思いだした竹林がお送りしました。
ま、まあ、見る側と演じる側の両方の視点の日記があった方がおもしろいということで・・・。
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One of 親です！見ました、全部。勤務先の会議さぼって・・・。
この間の娘のドタバタを横目で見ていた私としては本当に感激でした。互いの力を生かしあいながらグループとして何かを作り上げ、かつ人目に耐えうる形にするということを体感させるすごい仕掛けだと思いました。
まず発表の代表に選ばれるかどうかというところに関門あり、惜しくも娘のチームは入らなかったものの、今度は選ばれた他チームの助っ人として役割を得、意見を出し合いながらさらに練習。選ばれなかったチームもそれぞれ司会や受付やインタビュー、道案内等役割を得て、全員で一つの形を作っているのがよく伝わってきました。
学生達にとって緊張と共に晴れがましい発表の場。作り上げた内容も、講評も「うまい下手」が単に一線上にならぶんじゃない、「価値の増殖」を感じさせるものでした。こうして少しずつ学んでいくんですね。有り難う！空デ。
投稿者 ドラドラ : 2010年05月14日 21:17
ドラドラ様
コメントありがとうございます。
会議の方は大丈夫だったでしょうか・・・？
全員がそれぞれの役割を果たして、１つのものを作り上げるという体験をこの時期にさせるというのもエッセンスの１つかと思います。
実際、デザインの現場もいろんな人がいろんな関わり方をして、初めて広告や製品として世に出てます。
この達成感がこれから４年間の土台になることを願ってます。
空デのグループ課題は他にもぜひ見ていただきたいものがたくさんあります。
またぜひムサビにいらしてください。
（お仕事に支障のない範囲で）
投稿者 竹林 : 2010年05月15日 01:35