受験・デ情編

先日、短期でアルバイトをしたら、
指導してくれた方(多分50代)がムサビの油絵学科出身の人でした。
私はデザイン情報学科だと言ったら、

「新しい学科なのね、どういうことをしているの?」

と聞かれて、あーーーどういう風に説明しようかなぁ・・・と
色々考えたけれど、結局適当に答えてしまいました。

ごめんなさい、未だにうまく説明できません。

というわけで、
前回に引き続き今回はデ情の受験の時の話でもしようと思います。

今回もあくまで個人的な体験談なので、
話半分に読んでくださることをお勧めします。

前回の記事の通り、視デに「受かったんじゃね?」と大変な勘違いをした私。

さて、この勘違いが非常に私の心にゆとりを持たせてくれます。
ゆとりっていうか、なめてた、としかいえないけれど、
今思うとこれに救われたと思うしかありません。

●救われたことその1●

「ハプニングが起こっても動じなかった」

当日は雨が降っていました。
私はあのぐっちゃぐちゃの玉川上水の遊歩道を歩いてしまいました。

「なんか子供の頃を思い出すわー♪水たまり最高!!」

とか、ちょっとおかしいことを思ってた。

だって受かってるもんね!!

案の定会場に着く頃にはすっかり足は寒くなり、
雨対策が不十分だったパネルは濡れている!

まさに、受験における危機的状況です。

でも

ま、いっか。

だって受かってるも(ry

あぁーでも、足寒い・・・。
あ、お昼にバーミヤンで食事しようってみんなと約束したんだった。
エビチリのこと考えていよう。
エビチリについてくる
かりかりの、春巻きの皮のおいしさについて考えていよう。
(つまり気を紛らわす作戦)

って、やべ。パネル濡れてんじゃん!!
あぁ・・・袋二重にしてくれば良かったなぁ・・・。
って、ラッキー!
なんかぞうきんあるじゃん!
ついてるなー自分!
(*水を扱う課題だったから、手を拭けるようにぞうきんがあった)

あーでも、なんかやっぱり紙が湿気ちゃって
ちょっとべこべこしちゃってるなぁ・・・。

まあ・・・描いているうちにそのうち乾くか。
さー、ばんばん描くぞ〜。


と、こんな感じ。

お気楽すぎだ、自分。

でも、ハプニングをハプニングと思わないことって、
かなり重要だと思うんですよ。
冷静になれ冷静になれ、って思っている時点で、
もう、動揺しているわけですから。

と、自分の行動を正当化してみる。

やー、ほんと運が良かったよなぁ・・・・・・・(本音)

●救われたことその2●

「作品を楽しんで描こうと思った」

これが一番大きい。
デ情は私にとって最後の試験でした。
なので、「自分が一番表現したいものを、自由に描こう」と最初から決めていました。
もちろん、どの試験でも、そういうことを大事にしたいものですが、
やはり「求められているものがなんなのか」とか、「こういう絵は良くない」とか
そういう・・・なんていうか自分で縛りを作っていた部分が、
他の学科の試験には結構あったのです。
逆に、デ情は、正直、そういうものが分からなかったというか
全然知らなかったので、変な先入観がなかったんですよね。
で、「うかってる」勘違いしている。
だから、「やりたいようにやっちゃえ」っていう大胆な気持ちになれて、
結構消極的な私には、良い方に働きました。

試験中は、とても楽しく作品が描けた。
試験とは思えないくらいの楽しいテンションでしたね。
とはいえ終わった後は、正直
「あれで良かったかなぁ・・・」と
半信半疑だったんですけど。(むしろ視デを疑え)

でもそうやって自分が描きたいように描けたのはデ情の試験だったから、
(点数的には、そんな良かったわけではなかったけれど)
合格したとき、あの絵がそれなりに評価されたことがとても嬉しかった。

まあ、たまたま運良くそれなりのところに紛れちゃったのかもしれないけど。

言ってしまえば受験なんて基準に達しているかいないかっていう、
それだけのことなのだけど、
それだけのことのために、泣いたり逃げ出したくなったり、
絵が描きたくなくなったり、嫌いにさえ思ったり、
でもやめたくない、やめられない、
希望は捨てたくないと、それだけのために突っ走ってきて。

そういう中で、最後に「ああ、あの絵が描けて良かった。」と
そう思えるものを作ることが出来て、
受験時代の締めくくりとしてはとても良かった。

もし、そう思える作品を描いていなかったら、
視デに落ちたことをずーーっと悔やんでいる
痛い人になってしまっていたかも(笑)

さて、ここまで書いてきて、
最終的に、受験生に伝えたいことって、
なにかなぁと思うと、別にないんですけど・・・。
いや、私のやった通りにしたって、多分受からないですし、
むしろ落ちちゃう可能性の方が高いですからね。
それにこんな適当な感じで受験受けてたやつから

「自分の力を精一杯出すんだよ!きっと大丈夫( ´∀`)bグッ!」

なんていわれたって
「ちょwお前が言うなw」とか思うじゃないですか。

だから・・・何も言わないでおく作戦。

ただ、受験生の人たちが、
ムサビに入りたい人たちが、
来年、一緒に通えることを願っています。

投稿者:rura : 2009年02月05日 00:23

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