北のほうと南のほうで

Pに電話してほしいものは?と訊いたら
「お米」と返ってきた。

サバイバルな日々?

映画を観ました。
「海炭市叙景」と「奇跡」

「海炭市叙景」は北海道、
「奇跡」は九州が舞台

まったく違うテイストの映画でしたが両方とも観たかったのね。
役者さんたちはどっちもいい。

「海炭市叙景」は大切なものを失ないつつも
人は生きていくのだと声高じゃないけど語られる映画

ラスト近くの路面電車のシーンと音楽が忘れ難い。

仄かな希望を感じさせてくれるラストシーン
大切なもののあたたかさと重み、
立ち退きを迫られた一人暮らしのおばあさんが
家族のように愛おしんでる猫を撫でるシーンのロングのアップで終ります。

愛しいものの確かな手触りを大切にしよう、と思いました。


でも本当に重そうだった。猫のぐれ。
もっちーも結構重いが。

「奇跡」は両親の離婚で福岡と鹿児島で離ればなれに暮す兄弟が
新幹線のすれ違う場面に願い事をすればかなうという伝説?
に導かれ仲間と旅をする話。

是枝監督はやっぱり子どもを撮るのがうまい。
こちらはそんなにやりきれないシーンはないけど
やはりどうしようもない現実とそれを乗り越える人たちの姿が描かれてます。

新幹線がすれ違う時に生まれる不思議なエネルギーに夢を託す少年と少女たち

件の兄弟たちが願った願い事は・・・。


兄弟のおとうさんがオダギリジョーで
別れたおかあさん方のおばあさんが
樹木きりんなの。ほほほ。

別れた両親とい兄弟4人そろって暮すことを夢見て桜島が噴火したらいいと思ってるお兄ちゃんが
普賢岳が噴火した時の惨状を駅員さんから聞く場面も今聞くと印象に残る。

おとなよしっかりしなさい、ってエール贈られた気分です。

それにしても九州新幹線開通記念企画っていうのに新幹線はほぼ出てこない
やったね。
是枝監督はやはりタダモノじゃないね。

投稿者:koko : 2011年06月20日 18:19

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コメント: 北のほうと南のほうで

ここのこさん!

私も是非両方見てみようと思います。

是枝監督のものは、以前、例の「誰も知らない」を見たことがあります。まあ賛否両論あったのでしょうが、ある意味逸脱した世界にもそれなりの「普通の」日常があり、決して単純に「かわいそうに」と憐れむべきものではないということを感じさせる興味深い作品でした。

私は、時によって「援助対象となる人々」をまともに「理解する」ということの意味を考えてもらうために学生に紹介したりもしています。

ご紹介いただいた「奇跡」は、先日ラジオで聞いたんですが、その子役さんには台本がないある種の即興だそうですね。

興味深いお知らせ有難うございます。

投稿者 ドラドラ : 2011年06月20日 19:53

ドラドラさん

ぜひふたつともどうぞ。
ドラドラさんなら「海炭市叙景」の重さも受け止めていただけると思います。
やりきれなくて切ないエピソードの積み重ねなんですが
画面に引き込まれてしまいました。
きっとドラドラさんならもっと的確な言葉で表現してくれると思います。

一緒に観たつれあいDは「うう悲し過ぎる」って言ってましたけど。


是枝監督の作品では時代劇「花よりもなほ」が好きなんです。
報復ではない再生を選ぶ主人公岡田君のラストの笑顔がおすすめです。
「歩けども歩けども」もストライクゾーンの作品です。

投稿者 ここのこ : 2011年06月21日 00:41

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