言葉から世界を考える

使ってるうちに意味が変わった、解釈が広がった言葉ってありますよね。

例えば、「エコ」。

ちょっと前の「エコ」って言葉は「緑を大事にしよう」とかそういうイメージがメインだったけど、今や「省エネ」に代わる言葉として使われれるようになってきた。もちろん省エネ=環境を大事にすることなんだけど、数年前の「エコ」という単語の使われ方とあきらかに違っているように思います。もっと幅広くなった感じ。

「エコドライブ」なんて言葉、頻繁に使われるようになったのは最近ですし。以前は「省エネ運転」でしたよね。省エネ運転だと「なんかせこいことやってるなー」と思うけど、「エコドライブ」と言われれば、「自分はお金のためじゃなくて、環境のためにやってるんだもん」と言い訳ができそうな気がする。


都市伝説」もそう。
都市伝説って「ホルマリンプールに入った死体洗いアルバイト」とか、昔から存在する、ある程度「ありえるかも・・」とみんなが思えるような、そういう感じの話を意味してた。「●●は生きている」とか。「ムサビの女子寮で・・」という話も都市伝説の一種。
かなり狭いカテゴリとして使われていたはずだけど、いまや芸能人の噂話も都市伝説のくくりに入るようになっちゃっいました。もちろんこれはあの番組の影響が大きい。

2つとも「こういう使われ方をするといいな」と企画者(広告代理店だったり構成作家だったり)の意図にまんまとはまった言葉じゃないかな。存在する言葉の解釈を広げ、そこにのっかかることにより、イメージをよくさせる。

「芸能人の噂話」よりも「都市伝説」と言った方が謎めいててキャッチ。「省エネファッション」というと、うちらの世代はあの半そでのスーツを想像しちゃって、「そ、それだけは勘弁・・」と思うけど、「これはエコファッションです」と半そでスーツを見せられたら、「ちょっと着てみようかな・・」と思う・・・わけないか。


ホームページ」なんてすごくいい例。
もともとはスタートページのことだったけど、完全にWEBサイトを意味するようになりました。インターネット習いたての頃は、「ムサビのホームページは」と言ってる人に「それはホームページじゃなくてWEBサイト!」と否定してましたけど(笑)、私も「ムサビのホームページは・・」と使うようになりました。「相手を見てケースバイケース」ですけどね。

そして今や「ブログ」が大前提になってるから、「ホームページ」よりも「ブログ」といった方が早い場合(キャッチな場合)も増えてきてる。「そ、それ『ブログ』と言わないんじゃ・・・」と思うものも沢山あるけど、コンテンツがどうであれ、ブログシステムを使ってりゃブログですしね。恐らくCMSを使ったWEBサイトはこれから「ブログ」という名称に変わっていくんじゃないかな。


違ったパターンだと、「セカンドライフ」です。
ちょっと前までは老後を意味することがほとんどだったけど、最近はこっちの意味で使われることも多い。意味が変わってきてるんじゃなくて、同じ呼び名の単語が同時に存在しちゃって混乱してるパターン。

「マック」も紛らわしい。マクドナルドなのかマッキントッシュなのか。だから関西で使われてる「マクド」という呼び方は便利なような気がする。使わないけど。
「ドンキ」もそうだ。びっくりドンキーなのかドン・キホーテなのか一瞬じゃ判断できん。



オーキャン」もそうなんです。
ムサビ用語で「オーキャン」とは「オープンキャンパス」のことだけど、世間的(一部の人?)には「オーキャン」とは「オーガスタキャンプ」のことなんですよ。スキマスイッチやスガシカオのアレです。

実は7月20日ぐらいからしばらくの間、トラックバックが急増して(ほとんどスパム状態の量)、調べてみたら、「オーガスタキャンプがもうすぐ始まる!」とファンの方が「オーキャン」と書かれてるブログにトラックバックを飛ばしまくってたのが原因でした。

絶対に来年も同じことが起きる(笑)
ねえねえ。やっぱり「オーキャン」じゃなくて広報課推奨の「オプキャン」って呼ぶようにしない?しない?


え?世界を考えてなくて、結局ムサビのことしか考えてない?
だって、ムサビが自分の世界なんだもん(かなり強引な言い訳)

投稿者:ichiro : 2007年09月11日 06:10

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