ムサビペディア::ポートフォリオ

ナ/ハ行

■ポートフォリオ[portfolio]

1 紙挟み。折りかばん。
2 金融機関・機関投資家などが所有する各種の金融資産の一覧表。資産構成。
3 安全性や収益性を考えた、有利な分散投資の組み合わせ。資産構成。
4 作品集。画集。 (Yahoo!辞書より

一般的には金融用語として使われている言葉です。

でも、美大(美術・デザイン業界)での「ポートフォリオ」とは「自分の作品をまとめた作品集」という意味で使っています。
ムサビのこの説明が一番わかりやすいかな?
「ポートフォリオとは、こういうフォーマットでこういう内容で作るもの」という定義やルールが全く決まっていないので、マニュアル第1主義の方には「なんだそりゃ!?」でしょうね(笑)




裏ペディア::

(1)
編入や大学院試験では「A2サイズのポートフォリオを提出」等となっている学科もあります。デザイン系のほとんどはそうです。
でもその一方で、編入・大学院試験の「FAQ〜よくある質問」に載せなくちゃいけないくらい、「ぽーとふぉりおってナンですか?」という質問が多いんですよ。
高校生や一般大学の方が知ってる単語じゃないのはわかるんですが、美大2年生以上だったら実はちょっとやばい発言。4年生だとかなりやばい発言。

特にデザイン系の学生さんは必ず就職活動で使うものなので、早めにどういうものを作ればいいのか(優位にたてるのか)勉強しといた方がいいですよ。
「私は今までこういう作品を作ってきました。これが私の履歴です!」を紹介するものなので、「ポートフォリオが作れない」ということは「全然作品を作ってきてなかった。何やってたのよ、オレ」という意味になってしまうんです。

よく「昔作った作品なんて過去のもの。私はそんなのこだわらない!今の私を見て!」とかっちょいいこと言ってる人がいますが、ちゃんと写真や記録を取っていないと、いざポートフォリオを作るって時に全然昔の作品がなくて、さっき書いたクロッキー(でもクロッキーが描けなくなってるのでマンガチックなクロッキー)10枚とか、適当にフォトショで加工した写真とか、イラレでそれっぽく描いたイラストとかそんなものを入れるしかない・・という状況が確実に起きます。
よほどセンスが良くない限り、すぐにバレます(笑)
面接官からすると「あんた、うちの会社(うちの学科)、本気で入る気あんの?」ですよ。
共通彫塑でも共通絵画でも、作ったものの写真を必ず撮っておく習慣はつけておきましょう。

就職オリエンテーションで先輩方が作ったポートフォリオを見る機会があるので、そういうチャンスは絶対に逃しちゃダメ!

また、去年のMAUnewsでポートフォリオ大特集をやっているので、良かったらそれを読んでください。ここまでしっかりポートフォリオについて書かれてる学内広報誌はあんまりないと思います。


(2)
とかなんとか言いながら、私も就職するまで知らない単語でした(笑)
就職活動をあまりやらないファインアート系学生には関係ない言葉というか、「ポートフォリオなんて難しい言葉使わないで、作品帳でいいやん!」です。正直なところそう思います。

でも、最近は画廊への売り込みでポートフォリオを使いますし、「ポートフォリオ提出」を義務付けてるギャラリーもあります。知ってて損はしない知識なので、就職や編入・大学院に興味がなくてもポートフォリオ発表会に出てみては?
「デザイン系の人はこういうレベルのポートフォリオを作ってて、そういう人と勝負しなくちゃいけない」という参考にもなるはず。

投稿者:ichiro : 2006年12月14日 03:26

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