ひいてはかえす

FOR WORLD


いつまでも寝てられるはずなのに、夜明け前に目が覚めたり
潮騒をいつまでも聞いていたいなどと言ったり
人ごみで何も見えない列車の中、ただ目を閉じたり
頭上を飛び交う海鳥の鳴き声に目がまわったり

唐突に訪れた休憩の時間に少しとまどいながら
顔も忘れかけた誰かから連絡があって
君の諦めかけた夢がいつか叶えばいい などと 思う。

どうにかしたいことはいくつもあって
でも 思うだけでは手に負えない。
ただ 思い通りになるのはこの四肢だけで
手の届く範囲にあることなんて たかが知れている
ジレンマをジレンマと思わぬように、見過ごしていたことをつきつけられる。

それでもまた伸ばしたこの手がつかむのは、創るという道だけなのだ。


オトギ

投稿者:fantasy : 2011年11月02日 21:42

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