リアルな美大の日常を
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五反田団『すてるたび』@アトリエヘリコプター
気がつけば、ずいぶんひさしぶりの観劇だった。記録によれば、1か月以上もお芝居を見ていなかったらしい。
その間、自分のものにかかりきりになっていたからそんなに離れていたという実感はないのだけれど、見たあとに、ああやっぱり、私はしばらく演劇を見るということから遠ざかっていたのだなあと思った。
今のところ、私にとってどうやら演劇は必要なものらしい。そんなことを思う。
今日はアフタートークが付いていて、本編の後、30分くらい作品の解説?やら質疑応答やらがあった。
その中で、作・演出の前田司郎さんが言っていたのだけれど、「演劇をやっていても、楽しいと思うことはあんまりない」。
私は基本的に見る方だし、やる方にしたって何というか、まあ完全なるアマチュアなのだけれど、でも私の「思考」というか「思惟」というか、とにかく「考える」プロセスに、演劇という文法が必要なのだなあと。
このところ私はどうにもこうにも頭が混乱していて、それをうまくことばにもできないし文字にもできないし、かといって他の方法で表すこともできないで、混乱していく一方だった。
それはべつにふさぎこむとかそういうことではなくて、ただただ、頭の中がごっちゃごちゃになるという、それだけのこと。
何となく、もしかしてこのところお芝居を見ていないからかなあ、なんて思ってはいたのだけれど、今日の1時間半を経て(1時間半に思えないくらい短かったのだけれど!)、それは確信になった。
べつに、元気になるとか勇気が出るとか、そんなことじゃない。
ただ、視線がぐっと低くなるというか、逆にとても高くなるというか、冷静になれるというか、…まあそんなところです。
混乱に、別の方法が与えられて、それがほぐれるわけではないのだけど、ほぐし方が何となく分かるというか。
何だか、好きすぎて嫌いというか、いわゆるツンデレになっちゃうのは美術でも演劇でも同じことで、うん、なんかそんな感じでした。
アフタートークで面白かったのは、のっけから前田さんが「作品について話すのは馬鹿馬鹿しいというか…」と言っていたにも関わらず、「最近はこんなことを考えていて…」という話を、山のようにしていたこと。
この人は、それに対して意図的なのかしら、無意識なのかしら、と思いながら聞いていた。
以下、少しねたばれなのでたたんでおきます。
客席が不思議な作りになっていたのだけど、ウェブサイトを見てみれば「客席増設いたしました」となっていて、わはは。きっと、あの席が増設、…なのだよなあ。通路に人を入れるのは、きっと最初からやっているだろうし。
そういえば、五反田団を見るのはこれが3回目なのだけど、去年の今ごろは、のちに岸田戯曲賞を受賞することになる『生きてるものはいないのか』を、こまばアゴラ劇場で見ていた。
そのとき一緒に見た人と今日も見に行ったのだけれど、1年経ってその人と私は、一緒にひとつ、作品を作って発表したのである。
そのころは決してすごく仲が良いわけでもなく、というか入学してからそこまでたくさんしゃべったことはなかった人だったのに。
不思議なことであるよ。
ではまた明日。
michitori◎hotmail.co.jp(◎→@)