リアルな美大の日常を
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儚
ここ何年か、わが家の月下美人は毎年秋に花を咲かせてくれた。
ひとつふたつなのだけど、夜になるごとにどんどんつぼみがふくらみ、頭が痛くなるほどの香りをふりまきながら次の日の朝にはすっかりしぼんでしまうその花が、私はとても好きだった。
好きだった、と過去形なのは、今年の夏になって、月下美人が病気にやられてしまったからだ。
悪い虫がついてしまったようで、ごくごく初期のうちに対処すればどうにかなるらしいのだけど、そのサインを残念なことに見逃してしまい、葉っぱにはたくさんの斑点が出てしまった。
こうなると、もうどうしようもないとのこと。
とりあえず母が元気のありそうな葉だけ切り、土にさして再生を試みることにしたのだけど、もう月下美人そのものはとっくに元気をなくしていた。
ところが、何とその月下美人が、今年もつぼみをつけたのだった。
花が咲きそうになるとベランダから部屋の中へ鉢をしまうのだけど、今年はそんなこともあって外に出しっぱなしで、でも月下美人は私に気づいてと言わんばかりに花をつけた。
例年より小ぶりのその花は、枝ごと切り取られて、ダイニングテーブルの上で満開になっている。
香りはいつものように、頭が痛くなりそうに強い。
月下美人は今、必死に頑張っているのだなあ、と思う。
生物のことはよく分からないけれど、どうにかして子孫を残そうとしているのだろうか。
何とも言えない気持ちになった。
そういえばこの月下美人は、以前上の階に住んでいたご家族に株を分けていただいたのだった。確か。
何だか、しんみりしてしまうなあ…
ではまた明日。
michitori◎hotmail.co.jp(◎→@)
みちくささま、こんにちは。
月下美人、名前のように儚い花ですが、夢見る気分にもなれるのでしょう。頭が痛くなるほど、なら少し離れて置いてみては。離れているからこそ美しいものは、いくつもありますよね。
「にんべん」に「夢」と書いて、「はかない」ですね。
「人の夢」は「はかない」とも、言いますが、はかない夢を叶えようとするのもまた、ひとですね。
話は逸れますが、最近のDQNネームにありそうです。「儚」と書いて、「ドリーマー」なんて読ませそうです。
投稿者 yukihaha : 2008年09月14日 10:56
わはははは!「ドリーマー」、いいですねー!
月下美人の花言葉が「はかない美」だとか「儚い恋」なのだそうで、
そこからつけたタイトルだったのですが…笑
月下美人は、しぼんでしまった今も捨てられずに置いてあります。
母がここから天然酵母を作るそうです。(この言い方、正しいのかちょっと自信がありませんが…)
去年も月下美人の天然酵母から作ったパンを食べたのですが、月下美人の香りがしてとてもおいしかったです。
何だか不思議な気持ちになりました。
儚いけれど、儚くはないのだなあ…
投稿者 みちくさとりこ : 2008年09月14日 20:56
こんにちは。たびたびお邪魔しています。天然酵母って、葡萄や林檎は聞いたことがあるのですが、月下美人からもできるんですか??
花から天然酵母を取り出すって、なんだか魔法使いみたいであこがれます。お母様のことも、差支えがなければ日記にふれていただけるといいのですが。みちくささまの、バックボーンはお母様も大きいのではと上のコメントを拝見して思いました。
投稿者 YU : 2008年09月15日 13:23
YUさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
月下美人の天然酵母ってあまり聞かないですよね。
私も、そんなことできるの?とびっくりしましたが、ぶどうやりんごと同じ要領で作っていました。
母曰く、春や秋はちょうどいい季節だそう。
うちの魔法使いのことは(決して魔女ではありません 笑)、折を見て書いていきますね。
確かに、母の影響はとても大きいと思います。
投稿者 みちくさとりこ : 2008年09月17日 12:24