K.K.P.#6『TRIUMPH』@本多劇場/『宝塚BOYS』@シアタークリエ から考えたこと

※8/31に再編集しています。ご了承ください。


昨日は、始発で下北沢本多劇場に向かい、『TRIUMPH』の当日券に並んでからマチネを観劇、その後、日比谷に移動してシアタークリエにて『宝塚BOYS』ソワレを観劇という、強行スケジュールでした。
とても疲れましたが、この日に見て良かった、と思えるような体験をしたので、満足です。


実のところ、先日見た『TRIUMPH』の出来にあまり満足できず(日記を読んでいただければ一目瞭然とは思いますが…)、リベンジの意味を込めての観劇でした。
満足出来なかった理由はたくさんあるのですが、何だかとても悲しくなってしまって、このままじゃ終われない!という思いと、多分このままじゃ終わらない!という思いで、気力を振り絞って見てきました。
昨日は、満足出来なかった理由のひとつでもある、お客さんの雰囲気がとてもよく、結果的にはそれなりに満足して帰ってくることが出来ました。それなりに、というのは、前回の大きなマイナスが響いてのことなので、多分昨日が初見だったら、とても満足出来たはず。それくらい、楽しめました。
前回は、お客さんが「そこで笑うの?」「そこで驚くの?」というところで笑ったり、驚いたりしていて、びっくりしたり、悲しくなったり…あまりにも低すぎるハードルに、この出来で満足なの?とちょっと混乱してしまいました。
でもそれって、私の思い上がりなのかなあ、と思って1週間が経ち、ふたを開けてびっくり。
決してリピーターが多いとも言えないお芝居なのに(何しろ、チケットがとんでもなく取りにくいので…)、前回よりも明らかにハードルが高く、ちょっとしたことでは笑いもしないし驚きもしない。泣きもしない。
何でもありだった前回に比べ、真っ直ぐにお話に集中することが出来ました。
でもそれも、やっぱり私の個人的な感じ方なのかなあ、と思っていたら、終演後、作・演出の小林さんが「今日はいろいろうまくいって」とおっしゃっていて、(まあそれが言っていい一言なのかという議論はさておき)私はとてもびっくりしました。
「芝居は生もの」とよく言われるけれど、それって本当なんだなあ、と。
私はどちらの客席にもいたわけだから、どちらの客席の雰囲気にも影響しているのだろうと考えると、複雑な気持ちだけれど…(この気持ちは、忘れてはいけないよなあ…)
けれど、今までそう実感したことがあまりなかったので、新鮮な驚きでした。


その興奮冷めやらぬまま見に行った、『宝塚BOYS』。
これは、前日に見たときにとても良くて、「明日の『TRIUMPH』がつまらなかったら見に行こう」と決めていたお芝居でした。
ところが『TRIUMPH』がとても面白かったのでどうしたものかと悩んでしまい、それでもやっぱり、千秋楽が日曜日ということもあって、見に行ってしまいました。
こちらは『TRIUMPH』とは逆で、前日の出来の方が、圧倒的に良かった。それは、舞台上も、客席も。
前日も携帯電話が2回も鳴ったり、大きな(遠慮のない)咳払いが聞こえてきたりして、「おやおや」と思ったのですが、それに負けないくらいの、客席のじんじんするような集中力と、舞台上の緊張感が寸分の狂いもなくぴったりと合わさったような感覚が、とてもとても良かった。
昨日は、携帯電話こそ鳴らなかったものの、上演中にわりと大きな声でしゃべってしまうご夫婦がいたり(聞き取れなかった科白を確認するのはやめてくれー!時計を何度もちらちら見ていたのに、レビューのシーンで誰よりも大きな拍手をするのはやめてくれー!何よりも、最後のじんわり感動のシーンで、大爆笑するのは、…空気を読んで、やめてくれー!!!)、そこ笑うところ?と思ってしまうシーンで笑ってしまう人がいたり…
まあ、ある程度は「有楽町界隈の雰囲気」(詳しくは語りませんが)として許せるにしても、何だかなあ、な客席でした。
それと呼応するように、前日からは想像がつかないくらいに噛み合わない舞台。
もちろん、役者さんも脚本もとても良いので、目も当てられないなんてことはないのですが、昨日の方が良かったんだ、不思議…、と思いました。


今までは、「芝居は生もの」という言葉を、「そうだよね、生身の人間がやってるんだもんね」と単純に捉えていたのですが、私の錯覚にせよ、客席の雰囲気がここまで舞台の出来に影響するとは…
考えてみれば当たり前で、やっているのも生身の人間なら、見ているのも生身の人間。影響しあって当然なのですよね。
今さらながらそんなことに気づかされて、なおさら、私は尊敬の念を抱くのでした。舞台というものに。
ちゃんと向き合わねばなあ。安易な気持ちで、劇場というところに足を踏み入れてはいけないのだな。
そんなことを思った1日でした。


ではまた明日。


michitori◎hotmail.co.jp(◎→@)

投稿者:torico : 2008年08月30日 23:59

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