リアルな美大の日常を
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まどろっこしい
今朝、手羽さんのブログを読んで、ふと、「なりたいものが主婦(もしくは主夫)だって人、聞いたことないなあ」と思う。
もちろん、主婦はほとんどの場合お金をもらえるわけではないから、正確には「職業」ではないのかもしれない。
けれど、アンケートの職業欄には必ず「主婦」という項目があるわけで、だとしたら「なりたいものは主婦です」という人が出てきてもおかしくないのにな、と思った。
私の母は専業主婦だ。と言うと、けっこうびっくりされるので、逆に私がびっくりしてしまうこともある。彼女は学生時代にアルバイトしていた会社にそのまま就職し、結婚と同時に退職し、私をうんだのだと思う。多分。
(実はそのアルバイトというのが、けっこう今の私につながっていて面白い)
私が小学生くらいの時には、似たような分野で働いていたことも少しあったようだけど、基本的にはいつも家にいた。私にとってはそれが当たり前だった。彼女はいつも、「お母さん」だったし、「主婦」だった。
彼女は料理がうまい。掃除も洗濯も完璧。何でも真面目にやるし頭も良い。背も高いしかわいい。
何で私はこの人に似なかったんだろう、と思うくらい、素敵な人だ。私の憧れる存在。
よくよく考えてみると、私はこの人になりたいんだなあ、と思うことがよくある。私はわりと人に憧れてしまうのだけど、その最たるものが彼女だ。
私は料理が出来ないし、掃除も苦手だし、洗濯はまあまあ好きだけど、彼女ほどの勤勉さはない。頭も悪い。先が読めない。身長は伸びる気配がないし、まあ、特にかわいくもありません。
だから彼女に憧れる。
毎日朝早く起きて、お弁当を作って、朝ごはんを作って私を送り出して、父のためにコーヒーをいれて送り出して、洗濯をして掃除をして、買い物をして私を待って、夕ごはんを作ってお風呂をいれて、目覚ましをかけてまた起きる。
彼女の毎日はハードだ、と、こうして文字にしてみて改めて思う。
ある時、彼女が、「私は毎日休みなく働いているのにお給料だってもらえないし、みんな感謝してもくれない」と言ったことがあって、私はけっこうドキッとした。
それ以前にも、彼女の母であるところの祖母が、「○○ちゃん(祖父の愛称)は家事も買い物も手伝ってくれない」と怒ってストライキをしたことがあり、それは私がまだ高校生くらいの時の出来事だったので、本当に本当にびっくりした(祖母はかっこいい人である)。
しかし、彼女たちの言い分は、決して間違っていない。私も、私の父も、祖父も、彼女たちの存在があまりにも当たり前すぎて、「感謝」というものを忘れてしまったんだと思う。主婦って何なんだろう、と考え込んでしまった出来事だ。
でも言ってみれば、主婦という存在は、毎日だとか生活だとか、私とはどうやっても切り離せないものを
「作り出す」。それは絵を描くとか映像を撮るとか、そういう行為とどこかしら似ているんじゃないかと思った。
美大生の選択肢として、あっても悪くない気がするし、実際のところ、今の私が一番なりたいものは、これなのかもしれない。
参考までに
*Wikipedia 主婦(賃金換算の話が少し載っています)
*Wikipedia 専業主婦
ではまた明日。
michitori@hotmail.co.jp