リアルな美大の日常を
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阿佐ヶ谷スパイダース「少女とガソリン」@ザ・スズナリ
昨日、19:30からの回を見てきました。(阿佐ヶ谷スパイダース公式サイト)
上演されたザ・スズナリという劇場は、1981年3月開場、230名収容の小さな劇場です。
私にとってこの劇場の存在はとても大きいものです。
高校3年生の時、自分から進んで劇場に行きたいと思うようになって(それまでも親に連れられて見に行ってはいたのですが)、自分でも演劇をやりたいかもしれないなあと(中学高校と6年間も演劇部にいたのに、その時になって)思い始めて、そんな時、ふらりと入った本屋さんで、「舞台をつくる」という特集の組まれた、ある演劇の雑誌を見つけました。その雑誌の存在はそれまで知らなくて、だから私は、これぞ運命!と思ってその雑誌を買いました。
特集には、役者さんから照明さんから衣装さんから、とにかく舞台をつくっていく人たちのことがたくさん書いてあって、ドキドキしながら読みました。
その特集に、ザ・スズナリの記事も出ていたように思います。先日見てきた、猫のホテルという劇団の森田ガンツさんという役者さんが、いろいろな角度からスズナリを紹介する、という企画です。
資料(本多劇場グループウェブサイト)を見ていただければ分かると思うのですが、スズナリの外観は、ぎゅっとするように素敵です。劇場の、ざわざわした雰囲気そのままだなあ、と写真を見た時に思いました。
それからずっと行きたいと思っていて、機会を逃がして逃がしてしていて、昨日ようやく行くことができました。
これまで、いろんな劇場のいすに文句をつけてきた私からすれば、スズナリのいすは決して座り心地のよいものではありません。パイプいすだから硬いし、上にしいた座布団はかゆくなるし…
でも、それをなかったことにできてしまうくらい、妙な空気に満ちた空間でした。
今まで、スズナリで上演される舞台に出演する人のインタビューを読んできて、多くの人が「スズナリには不思議な力がある」「たくさんの役者の魂みたいなものがある」と言うことを、よく理解できませんでした。
でも昨日、ようやっと分かった気がします。気のせいかもしれないけれど、舞台の上に役者さんの残したものがあるのと同じように、客席にも数え切れないくらいのお客さんが残していったものが、あったように思うのです。
そんな場だからこそ阿佐ヶ谷スパイダースはスズナリを選んだのですが、そんな場だからこそ、残るものを見られたような気がします。
今、これを書いている芸術文化学科のパソコン室に助手さんが入ってきたので、思わず画面を閉じてしまいました。
ちょっと大人な気持ち。
そういえば、いつもムサビ日記には、意識して、お芝居の感想や批評を書かないようにしています。批評するのは、いすの座り心地くらい。
…恥ずかしいんです。
ではまた明日。