古美術研究旅行まとめ(2)

ムサビの夏休み恒例・「コビケン」に参加したレポートを書きます。
第2弾:奈良編。 →第1弾

〜1日目〜
2007年7月22日、午前7時。
ムサビ正門にはコビケンの参加者が続々と集まっ…ていたというには人影もまばらでしたが。
7時といったら7時半になる。それが油絵クオリティ。いや、しかしあまりにも遅れる人は容赦なく置いていきます。

長距離バスでひたすら奈良まで移動します。
「荷造りがはかどらなくて昨日結局寝てない…」とぐったり気味の人が続出。
『時をかける少女』がテレビ初放映だったのに見られなかった!と悔しがる人も続出。まあ劇場でばっちり見たから別にいいんだけどね。


●法隆寺  公式サイト→http://www.horyuji.or.jp/
奈良ではまず法隆寺を見ました。
「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」の法隆寺ですね。誰の句だっけ。
えーと、法隆寺は日本でもっとも有名なお寺のひとつで、説明するまでもないと思うので説明はしません。各自で調べましょう。
法隆寺の軒瓦はクラシカルで非常に美しい様式であります。瓦ファン垂涎。

『日出処の天子』ファンの方はいろいろ妄想してにやにやすればいいと思います。厩戸王子…。


夜は奈良寮で夕食と飲み会です。
普段あまり話せない先生や助手さんや気になるあの人と仲良くなるチャンス!
でも体が丈夫でない人は早く寝たほうがいい。翌日の体調が全然違うから。
奈良寮のトイレは男女共用です。が、個室に入ってするので別に問題ありません。
奈良寮の風呂には鍵がありません。これは問題です。スリリングです。

〜2日目〜●自由行動日
2日目いきなり自由行動です。あらかじめ予定を立てておかないと効率よく動けません。
注意:奈良にはコンビニがない。スターバックスより少ない。

私の場合、去年は薬師寺・唐招提寺に行き、今回は飛鳥方面に行きました。
飛鳥はいいですよ。マニアックで。距離的には近鉄奈良駅から電車で40分くらいです。

飛鳥寺の飛鳥大仏が素晴らしかったです。鞍作鳥(くらつくりのとり)が造った仏像というだけで有り難さ250パーセント!
その後、畝傍山に向かって「布都姫コンニャロー!」と悪態をついたり、蘇我入鹿の首塚の前で「お前の父ちゃんはな…」と語りそうになったり、「王子と毛人が初めて会った池ってどこ?」と探したりしてました。
『日出処の天子』ファンには本当たまりませんよ…!私もコビケン行くことになって急に読み返したくなって熟読しましたよ。でも最後のほう可哀想すぎるから読めないんだ…。

〜3日目〜
●東大寺 公式サイト→http://www.todaiji.or.jp/
朝食前に大仏殿を特別拝観しました。一般の人が拝観する場所より一段高い場所に上がれるんです。蓮弁に彫られた仏様までくっきり見えました。
いったん寮に戻って朝食を食べます。もう既に一仕事終えた気分です。まさに朝飯前。そして改めて東大寺を回ります。堂内に上がるときは裸足はNG!必ず靴下を履きましょう。
東大寺三月堂の四天王像は彫りが平面的な感じで、横から見られることを想定していないようでした。たぶん時代的な特徴なのでしょう。
戒壇院には天平時代の四天王があり、邪鬼(四天王に踏まれてるやつ)は足の指が2本でした。
四天王の配置はどこでも決まっていて、拝観する人がご本尊に向かって立ったとき、手前右→手前左→奥左→奥右の順に「持国天・増長天・広目天・多聞天」と並んでいます。「じぞうこうた(地蔵買うた)」と語呂合わせすると覚えやすいよ!

●興福寺 公式サイト→http://www.kohfukuji.com/
北円堂を特別拝観しました。円といっても実際は八角形のお堂です。
ここには弥勒如来像がいらっしゃいます。
弥勒菩薩ではないんです。このお堂のは弥勒「如来」なんですねー。ほほ〜う。(ここ感心するとこです)
弥勒菩薩は釈迦の入滅後、56億7000万年後に如来として現れ、一切衆生を救ってくれるのだそうです。

よっしゃ私56億7000万年後も生きてるようにしよう。

北円堂の四天王は平安初期のもので、持国天・多聞天のみサンダル履きです。
四天王といえば普通は靴を履きすねあてを付けているのですが、ここの持国さん多聞さんはサンダルを履いています。ちょっとおしゃれ。当時中国(唐)で流行っていた様式を取り入れたのだとか。

●奈良国立博物館 公式サイト→http://www.narahaku.go.jp/
このとき奈良博では夏休みの親子連れをねらった展覧会をやっていて、それは仏教美術の「色彩」に注目した展示でした。
夕方から夜は自由行動。かき氷を食べて夏を満喫しました。我が夏休みに一片の悔いなーし!

投稿者:nekoaji : 2007年08月06日 22:42

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コメント: 古美術研究旅行まとめ(2)

飛鳥大仏は美しかったでしょうか、そうでなかったでしょうか。同じ止利仏師の作とされる法隆寺釈迦三尊像はどうでしょうか。

というようなことを素人からではなく、優秀な学生が集まる武蔵野美術大学の学生さんから音量子は聞いてみたかったのでした。

法隆寺釈迦三尊は写真で見るのと、実物を見るのはずいぶんと印象が違うように思います。土門の写真でもかなり不気味ですね。実物を見るとそうではない。

伝説では、朝集殿(でしたっけ?)で中大兄に刎ねられた入鹿の首がくるくると舞いながらあの寺に落ちたとなっていますが、首塚はきれいに整備されていますね。実際に訪れて、明日香村の人々の土地や歴史に対する誇りや愛情を感じることができたように思います。

投稿者 音量子 : 2007年08月13日 22:47

音量子さん、こんにちは。

飛鳥大仏は奈良で一番印象深かった仏像です。
個人的には法隆寺の釈迦三尊像よりお気に入りですね。
微妙に左右が非対称で、左の顔だけがかすかに微笑んでいるように見えるんです。目のラインがとても優美で…あの曲線はなかなか真似できないと思いました。

飛鳥寺は撮影・スケッチ完全自由でした。あそこまでフリーダムなお寺はそうそうないですよ。フリーダムすぎるような気もしますが…。

投稿者 ねこあじ : 2007年08月15日 12:57

>微妙に左右が非対称で、左の顔だけがかすかに微笑んでいるように見えるんです。>目のラインがとても優美で…あの曲線はなかなか真似できないと思いました。

なるほど。ねこあじさんの感想は僕にはちょっと想像がつかないものでした。人によってそれぞれ感じ方、美意識があることが良く分かりました。

やはり一人で旅をしているとだめですね。自分なりの知識や美意識に閉じこもってしまって、自己満足に陥ってしまいますね。飛鳥大仏は火災などの損傷で何度も補修され...、という知識を持っていましたから、何か痛々しい印象しか持てませんでした。

投稿者 音量子 : 2007年08月15日 22:20

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