これはせつない

漫画が原作の実写版映画化について以前つぶやきましたが
ここのこがキャスティングで申し分なし!というのもあります。

「パーマネント野ばら」
西原さんの作品の映画化です。
なおこの菅野美穂、みっちゃんの小池栄子、ともちゃんの池脇千鶴はもちろん
野ばらさんの夏木マリ、ニューおとうちゃんの宇崎竜堂、パンチガールズ3人組みんなすごいです。

原作とちょっと違う設定の脚本もすばらしいです。
原作は読んでいたのですが
沢木耕太郎が「映画における魔術的な一瞬」と評したシーン以降、
世界全てが変わるように仕掛けられた脚本にやられました。

100分の映画作品にするにはなおこの秘密をああいう風にするのも
ありだと思います。

疲れた感じのおっちゃん彼氏も味わいあったかもしれないけれど
映像的に江口洋介の佇まいは「あーこれは忘れられないのムリないよな」と
思わせる説得力がありましたから。

本田博太郎演じるみっちゃんのおとうさんが
家族が一番幸福だった時の頃から時が止まってしまった設定で
電柱を電動のこぎりで切ってしまうシーン。
良識のある人は「犯罪じゃないか」と怒ってたりするけど
南米の幻想的な小説のシーンのようで暗闇の中、火花の散るシーンは
夢のように美しかったです。


まだ公開中なところはあるのかな?

あんまりネタばれしてはいけないので
よかったら観て下さい。

みっちゃんの言う「どんな恋でもないよりマシ」
ともちゃんの言う「人は2度死ぬ。一度めは命がなくなった時、そして人から永遠に忘れ去られるとき」

ていう言葉がとても深い意味を持っているように感じました。

せつない、心に残る作品です。


投稿者:koko : 2010年07月30日 15:56

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