( は い か ら は く ち )
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今日は実技の授業おはなし。
順を追ってはなしていくと長くなるので
今やっている『鉄線描』と『隈取り』について。
『鉄線描』というのは
強弱のない、同じ太さの線を
墨で丁寧に描いていくという作業です。
私自身、日本画といえば
抑揚のある線で描くものだとばっかり思っていました。
描いているうちに、なんだか懐かしい気持ちになるので
なんでだろうと思っていたら
そうだ、これはぬりえの時の線だ。
『隈取り』というのは
目の下の隈のように
線描にすこし形体感をもたせる作業。
隈取りが普通のデッサンや着彩と違うのは
光の方向をあまり意識しないということです。
「こっちから、光がきているから
ここは暗くなるんだ」
という概念を一度捨てて
今まで学んできたこととは違ったアプローチで
描いていく
しかもそれを、自分なりの方法で。
それで、考えたんですが
これはきっと、
はじめて絵の面白さに気付いたときの描き方なんですね。
はじめて平面が立体になる瞬間を作り出したときの
ぐんと前に進む感覚。
このはじめての感動を再び味わいながら
私はその時そうであったように
無我夢中で画面に向かっていました。
こんなに絵に夢中になったのなんて、何年ぶりだろう。
暇さえあれば、教室に戻って作業をしています。
焦りなんか全然なくて、只ただ、描きたいんです。
ぬりえの線を描いたり
はじめての立体を描いたりして
すっかり気持ちが昔に戻ってしまいました。
このままでは、どんどん子供に戻っていってしまうなあ。
でも、それもぜんぜん悪くないと思っています。