技研公開に行ってきた。

昨日、砧のNHK放送技術研究所に行ってきました。次世代ハイビジョン(現行のフルハイビジョンの4倍)のシステム、及びにそのカメラ、また裸眼立体視の実験映像(発表そのものは去年の夏ぐらいに行われていた)を目当てに行ったのですが、それ以上のことに興味を持つことが出来ました。これからもらってきた資料に目を通し、感想かける範囲内で書いていきたいと思います。

個人的に興味を持ったのは
1、スーパーハイビジョン符号化システム
2、有機撮像デバイス
3、裸眼立体視テレビ

の3点。

1に関して言えば、スーパーハイビジョンについて各自で調べてほしいけれど、要するに現在の4倍の解像度(7680画素×4320ライン)の高精細映像と、22.2チャンネルの3次元音響システムによって構築される映像音響システムである。くわえて、現在のハイビジョンは視野角が30度であるのに対して100度になるので、画素数だけで見ても実質16倍になる。これだけの膨大な容量のデータ通信を行うためには効率的な圧縮(200分の1まで圧縮しないと1チャンネルあたりの伝送レートに載せれない。)を行う必要がある。そこで圧縮形式としてH264形式で圧縮する必要になったのだが、16倍の容量であるために当然ハードのほうも16倍早くしなければならない。そこで並列処理によって、16組のハイビジョン映像に変換したあとで16台の装置で圧縮、1つのストリームで多重化したあとで転送、そして相手側は逆の操作で元に戻すという手法でこの問題を克服している。

説明だけ聞くとスパコン並みにでかい装置を想像してしまいそうだが、実物はラックマウントされたマシンが3、4台並んでおり、ずいぶんコンパクトだなという印象を持ちました。

他にもビットレートを効率よく割り当てるために、人間の目の特性を生かして輝度の低いほうが画質劣化が見えやすいことから、輝度の低い領域に対してビットレートを割り当てるといった処理もしているとのこと。

会場では家庭用に試作したスーパーハイビジョンテレビがあり、さすがに桜の花びらがつぶれていない描写には圧倒されました。ただ、スーパーハイビジョンシアターでスクリーンで見たときにはやや映像がもたついているようにも感じました。処理速度の問題でしょうか。

あと、これだけの画像を作り上げるのに、製作側のマシンスペックもとんでもないことになりそうだなと。

2、デジタルカメラのシグマのFOVEONの仕組みをビデオカメラに応用したようなものだと思って間違いなさそうだ。ただ、ビデオカメラだと常時センサーに電気を流す必要があるのでノイズ対策や耐久性の問題など、クリアしなければならない問題が山済みだ。それでも実際に「NHK」の文字を映し出せていたのは立派だと思う。スーパーハイビジョンのカメラはベイやー配列で3300万画素をたたき出しているので、(これは一般的なデジカメでもそう。1画素で1色しか読み込めない。)100パーセントカメラやレンズの性能を生かしきれない。この有機デバイスが実現すれば驚愕の映像になることは間違いなさそうだ。(カメラ雑誌にSIGMADP1というカメラの撮影見本が載っている。このカメラのFOVEONは1つの画素で3色同時に読み込める。驚異的なシャープさと不思議な立体感に驚きを隠せない)個人的には結構楽しみ。

3、裸眼立体視テレビ
実は去年の夏にはいくつかのパターンが考案されていたらしいけれども、フォーマットが決まったという印象。レンズアレイと呼ばれる極小レンズをカメラの前に配置して撮影、見る手側でもスクリーンの前にレンズアレイを配置すると立体的な映像を見ることが出来る。実物を見た限りでは、やはり正面から見たほうが効果があるようだ。これに関してはまだ、現時点では2万画素ぐらいでしか表現できないので、スーパーハイビジョンに向けて精力的に開発していくとのこと。
レンズアレイを極小レンズをびっしり敷き詰めたシート状にすることができれば、家電量販店で、既存の液晶ディスプレイに対するオプションパーツとして売れば、割と普及しそうな気もする。これを活かしたコンテンツを考えてみるのだが、自分としては意外にも見つからず、はじめは医療現場の手術のシミュレーターなどに使われるのではないかと考えている。レンズアレイの値段にも寄るけれども、立体専用のディスプレイを用意する必要がどうやらなさそうなので、コストパフォーマンスは高そうだ。


ざっとこんな感じ。深い考察は来月以降で。いろいろな人の意見をききながら勉強して行こうと思います。それにしても地デジといい、この業界は流れが本当に速い。

投稿者:annwn : 2008年05月25日 04:46

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コメント: 技研公開に行ってきた。

月末に納期の仕事が立て続けに入っている関係で更新が遅れています。すみません。水曜日あたりに更新します。

投稿者 ANNWN : 2008年05月27日 00:43

ちなみにスーパーハイビジョンが本格的にスタートするのは2025年からです。まだ時間はあるのかな。

ハードウェアのほうでは今ではインテルやAMDでは4コア(1つのCPUに4つの心臓が入っている)ですが、来年、再来年には8コア、12コアが出ます。すでにAMDがハイエンドCPUのオプテロンでこれを発表しました。オプテロン、ロジックボードがなかなか手に入らないからなぁ。気にはなっているんだけれど。アスロンよりも性能が高くて割と値段どおりのレンダリングスピードを出してくれるんですけどね。いまだにコア2派になっています。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0508/amd.htm

投稿者 ANNWN : 2008年05月28日 23:43

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